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Conversation対談

2025.03.10

第110回「岩礁マーケティングの中心にAIを据える」

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

あなたの商材を「美味しく」アレンジ!
AIが作る、売り手と買い手がマッチングするフレーバー

  • 安田

    今日は岩礁マーケティングについて詳しく聞きたいんですけど。
    海でやたらめったら釣り糸を垂れても魚は釣れないってことですよね

  • 海は広いですからね(笑)

    生田
  • 安田

    魚の7割は岩礁に集まってるからそこを狙おうと。

  • 海釣りは通常、岩礁付近でするんですけど、これをビジネスに置き換えるなら「自分だけの岩礁を作っちゃいましょうよ」って話ですね。岩礁に行って針を垂らすのは競合が多いので。

    生田
  • 安田

    自分だけの岩礁があるといいですよね。競合もいないし魚を独占できちゃう。

  • はい。その岩礁マーケティングの中心に「AIを据えよう」というのが僕のおすすめです。

    生田
  • 安田

    集客やマーケティングが大事だということはみんな理解してると思うんです。
    ただ「そこにAIを据える」という発想は、なかなか経営者には理解できないです。

  • なるほど。まずマーケティングの本質って「売り手と買い手のマッチング」なんですよ。

    生田
  • 安田

    マッチング。はいはい。出会いを作るって事ですよね。

  • そういうことです。うちの岩礁には「こんな居心地のいい場所あるよ」とか「こんなサンゴがいるよ」とか「こんな餌があるよ」っていうアピールですね。
    売り手側のそういう情報が蓄積していくと興味のある買い手がやってくる。

    生田
  • 安田

    岩礁を作るだけでは魚が集まってこないってことですね。

  • そうなんですよ。これだけ世の中に商品やサービスが溢れている中で、消費者は「自分に合っているものが何なのか」って常に探し続けてるわけですよ。

    生田
  • 安田

    ネットは岩礁だらけですからね。

  • そう。
    だから「売り手がどういうものを提供してるんだ」ってことを高い解像度でアウトプットし続ける必要がある。
    サンゴが成長して珊瑚礁になるように、情報を積み重ねて育てていかなきゃいけないわけです。

    生田
  • 安田

    とは言え、ネット社会にはもう情報が溢れてるじゃないですか。

  • そうなんですよ。消費者も時間が限られているので情報全部は見れない。
    だから自分が必要な情報を提供してくれるところに集まってくるわけです。

    生田
  • 安田

    なるほど。質の良い情報で岩礁を育てるってことですね。

  • はい。情報の質、量を増やしていくってことです。
    ちなみに海の中のサンゴって成長速度がめちゃめちゃ遅いんです。

    生田
  • 安田

    遅そうですよね

  • 岩礁マーケティングも同じで、オウンドメディアとかyoutubeに自分たちの情報を発信していくのにすごい手間暇がかかるわけです。

    生田
  • 安田

    コツコツやるしかないと。

  • 実はサンゴも、今どうやって増やしてるかって言うと、養殖で増やしてるんですよ。

    生田
  • 安田

    サンゴを?養殖で?

  • はい。陸上でサンゴをたくさん育てて海に放つわけです。

    生田
  • 安田

    なんと。そんなことができるんですか。

  • そうやって人工的にサンゴを海に返し珊瑚礁を作っていく。
    この発想が「マーケティング×AI」の考え方に非常に近いわけです。

    生田
  • 安田

    どういうことでしょう?AIに情報発信してもらうってことになるんですか。

  • そうなんです。ただし、カルピスに例えるなら「原液は社長が作れ」ってことですね。

    生田
  • 安田

    原液がないとダメ?

  • ダメです。情報のいちばん濃い部分は社長が作る。
    それを薄めて美味しくするとか、飲みやすくするとか、時にはストロベリー味にしたりだとか、焼酎で割ってみたりとか。そういう2次加工、3次加工の際にAIを使う。

    生田
  • 安田

    AIがやるとどうなるんですか?

  • 人間がやるよりも効率よく、自分たちの商品やサービスに関する情報発信ができる。
    情報がうまく集積していって、プラットホームになっていく、という話ですね。

    生田
  • 安田

    まとめると、まず見込み客が取りに来てくれる情報を発信し続けないといけない。
    そこにはある程度の質と量が伴ってないといけない。
    これを人間の手作業でやったらサンゴぐらいの遅さになっちゃう。

  • そういうことです。

    生田
  • 安田

    AIを使えば社長が考えた話を何十倍、何百倍に膨らませてくれる。
    単に増やすだけじゃなく、いろんなフレーバーに加工してくれると。

  • 時流に合わせたりして味を整えてくれるわけですよ。
    それが岩礁マーケティングにおける売り手側のAIの活用法ですね。

    生田
  • 安田

    売り手側の?

  • 「マーケティングの本質は売り手と買い手のマッチング」って言ったじゃないですか。
    つまり買い手側にもAIって効果的に作用するんですよ。

    生田
  • 安田

    どういうことですか?

  • 買い手側もAIを使うことで「自分にとって必要な商品やサービス」を高速に見つけることができるわけです。
    通常は情報を探すときググるじゃないですか。

    生田
  • 安田

    はい。ググります。

  • パープレキシティというブラウザがありまして。
    僕はパープレって呼んでるんですけど、それはAIが搭載されてるんですよ。

    生田
  • 安田

    ググるのとどう違うんですか?

  • そこに自分の興味とか傾向なんかを覚えさせておけば、それにマッチした情報を優先的に引っ張ってきてくれるようになります。

    生田
  • 安田

    自分用にカスタマイズされた検索結果になるってことですか?

  • そういうことです。
    現状、検索で出てくる情報の上位ってgoogleのアルゴリズムに則って出てくるじゃないですか。

    生田
  • 安田

    はい。

  • そうじゃなくて、本当に自分が必要としてる情報をAIにインプットしておけば、googleのアルゴリズムを超えて必要な情報が上位に出てくる。

    生田
  • 安田

    それはすごいですね。
    つまりSEOの次に来るのは「お客さんのAIにいかに選んでもらうか」っていうアプローチになると。

  • はい。SEO時代は終わるとは言われてるんですが、いつそこの境界線を超えてくるか。時間の問題でしょうね。

    生田

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