無形資産と向き合えば会社のブランド力は上がる
人手不足を解消するには値上げが必要で、値上げするためには商品力アップが必要だと。そういう話でしたよね。
はい。その通りです。
だったら商品開発に力を入れりゃいいと思うんですけど。ほとんどの中小企業はそれをやってないですよね。
やってないですね。
なぜやらないんでしょう。
マーケティングに対するリテラシーが低すぎるんでしょうね。
経営者はマーケティングの本とかたくさん読んでそうですけど。
中小企業は実態ありきなんですよ。だから設備とか社屋とか社用車とか有形資産に対しては投資します。
すぐ人も雇いますよね。人件費は投資だと思っているんでしょうか。
従業員の数でマウントを取り合ったりするじゃないですか。
確かに(笑)
現代では社員数に意味なんてないですけど。目に見えるものの優先順位が高い。
それが中小企業経営者の特徴ですね。
確かにノウハウとかにお金を出すことを嫌いますよね。
そうなんですよ。でもマーケティングって無形資産じゃないですか。
確かに。会社の知名度やブランドも無形資産ですよね。
ブランドもそうだし、最近だとYouTubeも無形資産だと思います。
確かにYouTubeの登録者は無形資産という感じですね。
登録者が少ないチャンネルでも再生回数が多い動画ってあるんですよ。
そういうものを持っていると採用力アップにめっちゃ効いてきたりします。
なるほど。人不足を嘆く会社はまさにそういうところに投資すべきだってことですね。
そういうことです。人不足や値上げを解決する特効薬はズバリ、無形資産への投資なんですよ。
だけど中小企業の経営者は無形資産への投資が苦手なんです。
どうして苦手なんですか。
やったことがないからですね。有形資産への投資だけで成り立ってきたので。
そういう投資は得意なイメージです。
だけど人やマーケットが減っていく中では、有形資産より無形資産に投資した方が圧倒的にリターンは大きいです。
どうやったらそのスキルが身につくんでしょう。
スマホ×SNSという時代に必要な方程式がありまして。ブランド=認知-普及という方程式なんですけど。
つまり、めちゃくちゃ多くの認知があって普及が少ない状態ですね。
そうなると何が起こるんですか?
そうなったらブランド力がアップします。
エルメスのバーキンみたいなものですか?みんな知ってるけど手に入らないっていう。
そういうことです。みんなバーキンは知ってる。欲しい人もたくさんいる。だけど年間10個しか出荷されない。だから値段が上がる。みたいなことですね。
中小企業は提供できるサービス量に限りがあるから似てるかもしれません。
そうなんですよ。量を売ることばかり考えずブランド力や価格を上げていけばいいんです。
だけど実際は注文が増えるとすぐ設備に投資してしまうわけですよ。
確かに。
だけどそれでは認知は上がらない。「たくさん発注するから安くしてね」って言われたら断れなくなってしまう。
多くの中小企業はまさにそういう状態ですね。
無形資産と向き合えばもっと会社のブランド力は上がります。そうすると客単価も上がるし採用にも効いてくる。
ガンガン広告を打つのとは違いますよね。
広告はフロー型なので1回やったらそれでおしまい。これは資金力のない中小企業には向いてないんです。
中小企業が投資すべきはストック型無形資産ですね。
ストック型無形資産?
たとえばYouTubeとか、オウンドメディアのコンテンツとか、ホワイトペーパーとか。
ホワイトペーパーって何ですか?
ホワイトペーパーはいわゆるダウンダウンロード資料ですね。ダウンロード資料もブラッシュアップし続けることでストック型の無形資産になるんですよ。
なるほど。そういうところにどんどん投資した方がいいと。
はい。設備投資に比べたら安いもんですよ。まずはマーケティングの概念を変えること。
テレアポとか、セミナーとか、リスティング広告とか、もう本当にお金の無駄遣いですよ。