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Conversation対談

2024.10.07

第90回『生産性アップへの高いハードル』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

生産性を高めるためには教育から変えないと無理?

  • 安田

    ユニクロの柳井さんと元zozoの前澤さんがSNSでバチバチやってるの知ってますか?

  • いえ。そうなんですか?

    生田
  • 安田

    はい。
    柳井さんが「このままでは日本が終わる」「優秀な移民をどんどん受け入れないとダメだ」みたいに話されて。

  • 正論ですね。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。円安で日本には優秀な人が来てくれなくなって。
    昔は大卒が来てたらしいですけど今は大卒なんか来てくれない。もっと能力の高い外国人が来てくれるようにしないとダメだと。

  • うんうん。分かります。

    生田
  • 安田

    ということを発信したら前澤さんが「移民を受け入れなきゃ終わりという意見には反対です」という投稿をして。
    まずは日本1人当たりの生産性をもっと高めるべきだと。

  • なるほど。面白いですね(笑)

    生田
  • 安田

    前澤さんが言うには日本人にはもっとポテンシャルがあると。
    人口が5000万人になっても今の2倍の生産性にすりゃいいんだと。私はそっち派ですみたいな意見で。

  • こういうやり取りが SNSで見れるって凄い時代ですよね。

    生田
  • 安田

    確かに。ちなみにネットでは前澤さんの方が人気あります。生田さんは2人の意見を聞いてどう思いますか?

  • 僕はまず出生率を上げてほしいと思います。まあ結婚していない、子供がいない僕が言うのもなんですけど(笑)

    生田
  • 安田

    確かに人口が増えるのが一番いいんでしょうけど。今から出生率が上がったとしても100年はかかりますよ。

  • そうですね。どちらにしても5〜6000万人ぐらいまで減るのは確実なので。そこをどう乗り切るか。

    生田
  • 安田

    戦後の日本は人口が増え続けていて、安くて真面目な労働力が経済成長を支えていたわけですよ。

  • そうですね。

    生田
  • 安田

    そのレベルまで人口を戻して、さらに増やし続けていくって無理だと思うんですけど。

  • 無理でしょうね。

    生田
  • 安田

    それでいくと1人当たりの生産性を高めるしかない気がするんですけど。

  • そこにはひとつ大きな問題があります。
    生産性の高い子供は生産性の高い家庭からしか生まれないと言われていまして。

    生田
  • 安田

    それは遺伝子的に?家庭環境ですか?

  • 家庭環境ですね。あとはコミュニティのレベル。
    僕は東京と伊勢に家があるんですけど子育てするなら東京だと考えてしまいます。

    生田
  • 安田

    それはどうして?

  • やっぱりコミュニティの多様性とかが全然違います。
    安田さんのようにインターナショナル幼稚園に通わせる人がいたり、銀座や東京ミッドタウンの中に小学校があったり。

    生田
  • 安田

    しかも公立ですからね。

  • 刺激やインプットの量が圧倒的に違いますよ。

    生田
  • 安田

    ある動画に中国人の富豪が出ていたんですけど。お金持ちと普通の家庭の子では「生まれながらにして25年の差がある」と言ってました。

  • 炎上しそうな話ですけどそれが現実ですよ。

    生田
  • 安田

    学校で受けている教育は労働力としての教育なんだと。

  • 僕もそう思いますね。

    生田
  • 安田

    世界にお金持ちはそんなに必要ない。1割もいたら十分。
    だから欲しいのは労働力でそれを育てる教育をしているんだと。

  • まあそうでしょうね。実際に。

    生田
  • 安田

    日本人は有能な労働力になるための教育を受けていて。大人になって自分で会社を作った人は初めてそこに気づく。でもその時すでに25年の差がついている。これは決定的な差なんだと。

  • 逆転するのは難しいですよ。ずっとそういう教育を受けて生きているわけで。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。聞けば聞くほどその通りだなと思って。
    前澤さんの気持ちもわかるんですけど教育から変えないと無理。前澤さん自身も日本の教育を途中で辞めちゃった人だし。

  • そこに違和感を抱かない人は労働者頭になっちゃってるわけですよ。
    経営者頭を持った人が国内に一体何人いるのかって話です。

    生田
  • 安田

    ですよね。

  • 中小企業が360万社ありますけど、その100分の1ぐらいしか経営者はいないと思います。

    生田
  • 安田

    ほとんど労働者だと。

  • そう。労働者の上位互換なんですよ、彼らは。
    一生懸命やるという発想はあっても、利益を生み出すビジネスモデルを創出するという発想がない。

    生田
  • 安田

    それでは経営者とは言い難いですよね。なぜそうなっちゃうんでしょう。やっぱり教育ですか?

  • そう思います。だって労働者が得意なのは勤勉さなので。学校教育で創意工夫は習わないんですよ。

    生田
  • 安田

    勝手なことをやったら怒られますからね。

  • 工夫するとズルとかインチキとか言われるんです。ChatGPTを使うなって言われるんです。
    創意工夫って創意工夫をしてきた人からしか教われないんですよ。

    生田

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