国内マーケットはどんどんシュリンクしていきますから。

中途半端が一番ダメでしょうね。

要は光の当て方だと思います。
伊勢神宮は素晴らしいと思うんですけど「日本人の心のふるさと」って言っちゃったら、海外から見向きもされない。

そもそも「日本の魅力はなんですか？」って聞かれた時に「治安の良さです」と答える観光業界の人が多すぎる。
確かに世界で比べて安心安全な国だけど治安で旅行先を選ぶ人はいないですよ。

まず行きたいかどうかが先でしょう。
行きたい場所や見たいコンテンツがあって、治安がいいかどうかはその次ですよ。

カレーライスをプロモーションしなければいけないのに、福神漬けにフォーカスしてしまっている感じがします。

まずアピールすべきはそこじゃない。安心安全だからその国に行きたいなんてことはまずないわけで。

伊勢神宮がどういう文化で、どういう成り立ちで、その土地の気温や自然や食事はどういうもので、ということにフォーカスをしないと。
コンテンツは非常に素晴らしいんだけど、使い方、見せ方があまり良くない。

だけど全面禁止にするって言ってますよね。

治安の良さが売りだから。
「町を綺麗に」みたいなのが最優先になっちゃって、魅力の部分を蔑ろにしてるわけですよ。

欧米人が描く日本のイメージって、和なテイストの空間の中に提灯みたいなのがあって、こたつがある。その隣に相撲の土俵があって、忍者とか侍がいる。
みたいな、すごいチャンプルーな感じですよね。

説明がないってことですよ。要は海外への伝わり方が間違ってるってことで。
伊勢神宮なんていまだに何の説明もないですよ。英語の翻訳ガイドすらない。

ないですね。商売としてもおいしいのに。
1時間50ドルで貸し出すとか、人間がちゃんとガイドするなら1時間300ドル取るとか。

300ドルって今4〜5万円ですからね。1時間で5万円稼げるわけですよ。
そもそもガイドビジネスはすごく大事で。説明しないから勝手に解釈されちゃうわけですよ。

日本に来てる観光客ってアジア圏、アメリカ・カナダ、ヨーロッパ、オーストラリアと分けられるんですけど。

これを一緒くたにしてはいけないわけですよ。

ターゲットを絞るってことです。
まずアジア系はショートなんですよ。2泊3日とかであんまりお金を使わない。

彼らが好むのは食事とか買い物とかなんですよ。

オーストラリアの人は自然や気候が好きでスキーしに来たりします。
で、1番お金を落とすのがヨーロッパ。2週間くらい泊まる。
彼らが魅力に感じるポイントは文化なんです。

そういうことですね。そこに合わせてしっかりガイドを作る。
コンテンツはいいので文化的な情報を正しく伝える。発信する。
これが一番大事だと思います。