自分だけの岩礁を手に入れろ!
人不足だと言われてますけど。中小企業はこれからも人を雇って利益を上げていくしかないんでしょうか。
中小企業の99%は労働集約型ですからね。
とはいえ労働人口はどんどん減っていくわけで。
だから無形資産に投資せざるを得ないってことですよ。そうしないと生き残っていけない。
無形資産にも色々ありますけど。やっぱり投資すべきはブランドみたいなものでしょうか。
ブランドも含めた全体的な仕組みづくりですね。
問い合わせを増やすための仕組みとか、契約率をアップするための仕組みとか。
採用はどうですか?
採用も集客と同じですね。他社のインフラに依存している会社は厳しいと思います。
紹介や求人サイトに頼るのではなく、人が集まる独自の仕組みを作っていかなくちゃいけないと。
パン屋に例えるなら、中小企業って「うまいパンをたくさん作りたいんだ」って熱い思いはあるわけですよ。
だけど小麦を仕入れることができない。
あるいはめちゃ美味しいラーメンを作りたいんだって言ってるけど、麺が調達できない。
なるほど。小麦や麺に相当するのが人ってことですね。
やっぱり全部人ですよ。そこがボトルネックになってます。
自前で人を調達できる仕組みがないと、もうビジネスが成り立たないわけですね。
そこを独自に仕組み化できないと小麦粉のないパン屋みたいになっちゃう。
ほとんどの中小企業はそんな仕組み持ってないですけど。
持っていませんね。ほぼ100%他人のインフラに乗っかってお金を取られてるだけ。
どうしたらいいんでしょう。まず何やったらいいんですか。
規模感や業種にもよるんですけど。まずは経営者にスポットライトを当てるべきですね。
あるいはカリスマ性のある社員にスポットライトを当てる。ブランドや広報の軸として。
社長が自らSNSとかで発信していくってことですよね。
はい。それと同時に独自のメディアを作って発信する。まずやるべきはそこです。
ただ中小企業には広告宣伝という専門部隊がいない。
いないでしょうね。
会社を仕切ってる番頭さんとか、営業マンとか、現場のベテラン社員はいる。だけど広報はいない。
いない場合はどうしたらいいんですか?
組織にいない人間をどうやって参画させるかって言ったら、もう業務委託しかないわけですよ。
自前で育てるのは無理だと。
100パーセント無理ですね。誰も教えられないし評価もできない。そもそも給料の値付けもできない。
何やってるかすら分からないかもしれない。
分からないでしょうね。
そもそも中小企業には広報の専門職に1日8時間、月21日間やらせるだけの業務量がない。
確かに。
となると、やっぱり外部の業務委託を活用するという手段になる。
だけど中小企業の多くは業務委託に対してまだ否定的なわけですよ。
否定的ですね。できれば社内で抱えたいって感じ。
そうなんですよ。
だけど、はっきり言いますけど「あなたの会社に優秀な広報が 採用できる日は10年経っても来ませんよ」と。
雇用にこだわらなければいくらでもいい人がいるんですけど。
そう。だから早く頭を切り替えないと。
外部の有能な人材を使って、利益をオウンドメディアという有形資産に変えていくんです。
自社メディアはもう必須という感じでしょうか。
自前で人を集めるなら必須です。情報を見てくれた人が お客さんや社員になっていくわけで。
将来安泰といいますか盤石になっていくと思うんですよ。
人が獲った魚を買うのではなく自分で獲れるようになろうと。
はい。ただし、素潜りして 魚を探してるようじゃダメ。撒き餌をして自分だけの岩礁を手に入れないと。
それがオウンドメディアってことですね。
そうです。岩礁って本当に大事で。
地球の70%は海なんですけど、岩礁の代表であるサンゴ礁は 0.2%しかないんです。
その0.2%に海中の魚の65%がいるんですって。
すごい!
ちゃんと自前のサンゴ礁を育てましょうってことです。そしたら勝手に魚が集まってくるんです。