経営者は無形資産へ投資することに慣れるべき!
営業リードってあるじゃないですか。
はいはい。お問い合わせの。
私は経験上、営業リードは作るものではなく買うものだと思っていまして。
分かりますよ。1件いくらでリードを買うかっていう。その発想が大事ですよね。
そうなんです。売上はリード数に比例するので、リード獲得にお金かければかけるほど売上も伸びていく。
そう思います。
だけどこの「リードや売上は買うものだ」という発想が中小企業には欠けている気がして
それはポジションというか視座による気がしますね。
視座によって違いますか。
はい。たとえばタスクベースで動いてる人たちからすると作るものだし。
なるほど。その立場の人が「買うものだ」と思ってしまうと困る。
そう。だけど予算ベースで動いてる人からしたら買うものだし。
もちろんオーナー経営者は買い物だよねっていう感覚が必要でしょう。
ですよね。私が言いたいのはまさに経営者視点の話で。
僕はサラリーマンから社長まで一通り経験してるので、視座によって違うという印象が強いですね。
確かに経営者には買う発想は不可欠です。
たとえば現場の人にテレアポをやらせるとしても、そこに人件費がかかってるわけで。
いずれにしても売上は作るものではなく「買うものだ」という発想が必要だと思うんです。
おっしゃる通りだと思います。
だけど社員にリード獲得を任せるときに、予算をつけない経営者が多いわけですよ。
予算ゼロは厳しいですね。
厳しいですよ。予算0で作るのか、ある程度の予算を持って作るのか、それによってかなり成果が変わりますよ。
間違いないです。
「とにかくお金はかけたくない」「今いる人を動かして売上を作りたい」という発想 の人が多い。
実際にはお金を使ってるんですけどね。人を雇うだけでも何百万って使ってるじゃないですか。
その自覚がないわけですよ。無駄な人をたくさん雇って「投資するお金がない」と言ってる。
何でも社員にやらせようとすると無駄が多くなります。向いてないことをやされるから赤字になるわけで。
そうなんですよ。雇った人にやらせれば「余計な外注費がかからない」と思っていて。
お金を使っている自覚があれば「社員に使う」「外注に使う」「インフラ作りに使う」という選択肢が出てくるんですけど。
そもそもリードって無形資産じゃないですか。
はい。
「無形資産に投資する」「無形資産を買う」ということにまず経営者が慣れてないんですよ。
なるほど。
逆になれている経営者はどんどんそこにベットします。だからどんどん差が開いていくわけですよ。
おっしゃる通りですよね。でも何度言ってもなかなか理解してもらえなくて。
これは2段階で厄介な問題でして。
まず 日本の中小企業経営者は高齢化してたり、元々現場畑の人が多かったりする。
だから ITとか無形資産にちょっとリテラシーが低くて、そこに投資するという優先順位が低い。
確かに。
次に、そこに投資できる経営者がいたとして、予算付けして現場に振った時に現場の人間が雑に予算を溶かしてしまう。
で、「結局上手くいかんじゃん」みたいな話になる。
現場に予算を任せりゃいいってもんじゃないと。
そうなんですよ。お金っていうのは包丁と同じで使い方が大事なわけです。
だけど日本人はそもそもお金に対して正しく教育されていない。
生田さんはどうやってお金の使い方を学んだんですか。何かコツがあるんですか?
まず「面白いことをしたい」という発想があるかどうか。
これが一つですね。もうひとつは「非効率なことをやめたい」と真剣に考えているかどうか。
ここが大きいと思います。
なるほど。元々そういう発想がある人じゃないと教えても上手くならないと。
そうですね。そもそも中小企業の社長って圧倒的に多くが普通の人なんですよ。発想が労働者に近いんですよね。
確かに。アメリカだと小さな会社でも経営者は経営者の仕事をしてましたね。
日本は特殊だと思います。僕なんかアメリカにいたら課長ですよ。世界ではそれが当たり前。
日本の経営者よりもアメリカで課長をやってる人の方が年収が高いんですから。