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Conversation対談

2024.02.12

第56話『値上げは商品開発とセットで』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

くま型キットカット

  • 安田

    「くま型キットカット」って知ってますか?

  • バカ売れしてるらしいですね。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。キットカットはみんな知ってる一般的な商品なんですけど。
    一般的であるが故に特別感があんまりなくて。

  • これは上手いですよ。商品開発のお手本だと思います。

    生田
  • 安田

    値上げのお手本でもありますよね。これ普通のキットカットよりかなり割高なんです。

  • 値上げと商品開発はセットですよ。

    生田
  • 安田

    私もそう思うんですけど。なぜか多くの経営者はお客さんにお願いするじゃないですか。
    「値上げさせてください」って。

  • それは一番まずいやり方ですね。値上げしないよりはいいですけど。

    生田
  • 安田

    「くま型キットカット」は使っている材料が同じで、作っている商品もほぼ同じで、カタチとコンセプトだけ変えて値上げしているわけです。

  • 違う商品なんだから当然価格は違う。特別感も上手く作り出してますよ。

    生田
  • 安田

    値上げにはこういう「商品の組み替え」が必要ですよね。見せ方を変えるというか。

  • 味は変わってないですもんね。作り方も基本的には同じで。

    生田
  • 安田

    はい。形をくま型にしただけで値段が高くなるという。これぞ中小企業がやるべき商品開発のお手本です。

  • まさにそうですね。
    やることは特別変わってないんだけど、見せ方とかセールストークを変えることで別の商品として仕上げていく。

    生田
  • 安田

    新商品が売れれば「値上げしてくれ」なんて頼まなくても、勝手に値段が上がっていきます。

  • ただし、商品開発と同時に市場開拓もやらないと。
    「くまキットカット」もお菓子というパイからギフトというパイに移動している。
    だから値段も上がるしターゲットのレンジも広がる。

    生田
  • 安田

    若い女性がターゲットらしいですけど。お金を持っている層でもないのに高くても売れていくっていう。

  • SNS映えするとか、お菓子を消費する以外の価値があるから。単価が2倍でも売れるわけですよ。

    生田
  • 安田

    「うちは絶対値上げできない」っていう中小企業が多いじゃないですか。
    このクマのように見せ方を変えて値上げしちゃえばいいわけですよね。

  • それで新たな集客をかければいいんですよ。
    既存のお客さんに値上げ要求しなくても。

    生田
  • 安田

    順番としてはまず商品開発、次が新規集客、そして既存のお客さんの値上げ、という感じでしょうか。

  • そうですね。
    商品開発っていうとハードルが高く聞こえますけど、要はコンセプトの作り変えですよ。

    生田
  • 安田

    今のスキルで提供できる新しい商品を作ればいいんですよね。
    そんなに難しくないと思うんですけど。

  • いやあ簡単ではないと思います。

    生田
  • 安田

    商品開発ができないのか。それとも新規集客ができないのか。どっちなんですか。

  • 商品開発力が足りないと感じますね。あと新規集客に関しては情報の届け方が下手ですよね。
    特にローカル系 to B企業は。

    生田
  • 安田

    何が足りないんですかね。開発できる人材ですか。

  • そもそも「値上げ=商品開発」という発想自体がない。

    生田
  • 安田

    既存のお客さんしか見てない感じですか。

  • 見ていないというより既存のお客さんを失うのが怖い。
    本当は今回のキットカットのように、新たな商品を作ることで既存顧客の売り上げも増えるんですけど。

    生田
  • 安田

    そんなに難しいことではないと思うんですけどね。ちょっとしたアイデアじゃないですか。

  • 変えることに抵抗感があるんじゃないですか。それをやることで今までと違った見られ方をするとか。

    生田
  • 安田

    新しいLPをひとつ作る程度のことですよ。
    大したコストではないし、既存のお客さんを失うリスクもないし。やらない理由がない気がするんですけど。

  • 経営者の平均年齢が高すぎるんですよ。
    いろんなところに行ったり、いろんなものを見ようという好奇心が湧いてこなくなってる。

    生田
  • 安田

    じゃあ世代交代を待つしかないって感じですかね。

  • コムデックのお客さんは40〜50代の若い経営者が多いので、提案していきたいです。
    みんな新しいアプローチに興味を持ってますから。

    生田
  • 安田

    いいですね。私と生田さんでカジュアルなミーティングをやりましょう。
    私は商品開発が好きなので新しいコンセプトをどんどん生み出していきたいです。

生田智之 伊勢で働く社長のチャンネル生田智之 伊勢で働く社長のチャンネル

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