面白い会社の因数分解
みなさん採用に困ってますよね。
困ってる会社が多いですね。
ところが困ってない会社もありまして。その共通点を研究してみたんですけど。
興味深いですね。どんな共通点ですか。
とにかく変わってるんですよ。
ほう。
まずビジョンがすごく変わってます。崇高なビジョンじゃなく変わったビジョン。
ユニークということですか?
ユニークで、かつ面白いんですよ。
はいはい。なるほど。
面白いビジョンを掲げる変な会社。そういうところに優秀な人が集まってます。
分かりますよ。何となく。
給料も安くはないんですけど、めちゃくちゃ高いわけでもない。
なぜこういう会社に人が集まると思いますか?
だって若い子からしたら「一生この会社で働く」なんて思ってないじゃないですか。
今はそうですよね。
手堅い会社に入ったとしても入社翌日には転職サイトに登録するので。
ずっと登録してるんでしょうね。
それが当たり前の状態になってます。
働くということがより本質的になっていて、自分に合ってるか、面白いか、ってことの優先順位がめちゃくちゃ高いんだろうなと。
それは優秀な人材でも?
優秀な子ほど高いですね。
なぜかっていうと、合わなければ「探して次にいけばいい」っていう自信があるので。
なるほど。
何年待てば責任ある仕事を任されるか分からない会社とか、トラディショナルなことばかり重要視される会社より、やっぱ面白いところを選ぶだろうなと。
目の前のホワイト企業よりも、成長できる会社を選ぶ子が増えているそうです。
そのほうが理にかなってますから。どこ行っても通用する人間になりたいわけですよ。
でも面白い会社って、成長が約束されてるわけでもないし、収入が約束されてるわけでもないですよ。
そんなこと約束してくれなくても「俺は自信がある」って人は面白い会社を選ぶってことでしょう。
ちなみにビジョン以外にはどんな共通点があるんですか?
社長がSNSで破茶滅茶な配信をしてたり、社内に面白い部署があったり。
サイトのデザインなんかもちょっと不真面目なんですよ。
あえてマイナス情報を載せてたり。
たぶん面白い会社を因数分解すると「成長意欲があって」「自分で考えて行動する」そして「明るい」という3つだと思います。
成長意欲と、主体性と、明るさ。
そう。
突出して給料や待遇が良くなかったとしても、前向いて前進してる感じとか、自分で意思決定させてもらえるシチュエーションが多いんだろうなと。
確かにそんな感じです。
言われたことを作業的にやるのではなく、自分で考えてちゃんと価値を生み出すっていう。
そういう時間の比率が高いんだろうと思います。
そういう会社が多いです。そして「面白いことをやる」というビジョンがハッキリしてます。
その優先順位が高いというか。
出資金を集めるのと同じですよ。まずビジョンを前面に打ち出して。
はい。ビジョンが面白ければ人もお金も集まってきます。
それを本気で目指している会社だってことが大事でしょうね。本気さが伝わるかどうか。
イーロン・マスクも本気だから、あんなに人やお金が集まるわけで。
掲げるだけではダメだと。
今はみんな情報リテラシーが高いので。ビジョンだけ掲げても一瞬でバレちゃいます。
かっこいいだけの採用サイトなんて、もう見向きもされませんからね。
あえてマイナス情報を出す理由はそこだと思います。
生々しい部分も出すことで「自分たちは本気だぞ」ってことを伝えたいんでしょう。