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Conversation対談

2023.12.04

第46回『日本人は投資の意味を理解するべき』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

投資家たちは未来を買っている

  • 安田

    イーロンマスクが今年も長者番付トップになりました。

  • ほお。

    生田
  • 安田

    世界で1番のお金持ちなわけですよ。

  • そうでしょうね。

    生田
  • 安田

    でもテスラってトヨタに比べると大した台数売ってないですよね。
    ロケットも民間打ち上げには成功しましたけど経済的な規模で言ったら大したことないし。
    なぜマスクが一番のお金持ちになのか。

  • 未来を買ってるんですよ。投資家たちは。

    生田
  • 安田

    現実社会で役に立っている人たちよりも、壮大なビジョンを語る人のほうがお金持ちになっちゃうと。

  • そういうもんじゃないですか。投資というのは。

    生田
  • 安田

    やったことじゃなく「やるぞ」っていうビジョンに値段がついて。言ったもん勝ちっていうか。

  • 実際に電気自動車では世界一ですからね。宇宙ステーションに人も運んでるし。

    生田
  • 安田

    何もやってないとは言いませんけど。電気自動車もやっと動き出した感じですよ。
    完全自動運転は「やるやる」と言ってるだけで。

  • いずれやるんじゃないですか。マスクなら。

    生田
  • 安田

    みんなそう思ってるんでしょうね。だからこんなに株価が高くなって。
    地球上にはマスクよりはるかに人の役立ってる人がいっぱいいると思うんですけど。

  • そういう人がお金持ちになるとは限らないですよ。

    生田
  • 安田

    そうなんです。現実としてマスクが1番のお金持ちなわけです。ビジョンを掲げてるだけで。
    非現実的なことを言い続けているだけで。

  • それが正しいか否かは分かりませんけど。人間というのは「もしかしたら」というビジョンが好きなんですよ。

    生田
  • 安田

    「もしかしたら火星に行けるかも」って。これって壮大な詐欺にも見えますけど。
    そもそも人間とはそういうもんだってことですか。

  • そうですね。
    クラウドファンディングも同じじゃないですか。ビジョンを打ち出してお金が集まれば実現するし。
    集まらなかったらまた別の企画をやればいいっていう。

    生田
  • 安田

    ビジョンが先で結果は後ってことですね。

  • マスクの事業はPBRがめっちゃ高いからお金が集まるわけですよ。
    だから結果的にマスクがお金持ちになるってことです。
    期待値がめちゃめちゃ高い。

    生田
  • 安田

    めちゃくちゃ跳ねる可能性があると。

  • 現代のお金持ちというのは株の資産価値が大きいわけです。
    そして株というものは「期待値」がめちゃくちゃ折り込まれた商品なので。

    生田
  • 安田

    真面目にコツコツ現場で働いてる人はバカバカしくなっちゃいますね。

  • それは「お金に関する知識」が日本人に圧倒的に足りてないだけです。
    日本人は借金を嫌うじゃないですか。

    生田
  • 安田

    借金嫌いですよね。

  • だから事業をやる時にも「コツコツ貯金して1000万貯まったらコーヒーショップをやろう」みたいな話になる。
    でも1000万なんて現実貯まらないじゃないですか。

    生田
  • 安田

    まあ相当大変ですよね。

  • 20歳の若者が10年かけて1000万貯めたとして、30歳になった時にカフェの需要あんのかって話。
    そして20歳の熱量を保ってんのかって話。
    だったら、その若さに投資したいおじいちゃん10人に100万ずつ出してもらって明日からやった方がいい。

    生田
  • 安田

    なるほど。

  • 正しいお金の使い方をまず勉強すること。
    借金は悪いことじゃないんだよってことですよ。そういう教育が日本はかなり絶望的なので。

    生田
  • 安田

    「現場でコツコツやる人が正しいんだ」って教育されますからね。借金して事業するなんて危ないって。
    でも日本で投資なんて集まるんですかね?

  • そもそも「借金をしてでもこの事業がやりたい」って思う人じゃないと、出資なんて集まらないですよ。

    生田
  • 安田

    なるほど。

  • お金を貸し借りすることはいいことなんだ。世の中をもっと良くしていくんだ。
    1秒でも早く、1日でも早く事業をスタートさせることに価値があるんだって、考えないと。

    生田
  • 安田

    そういうふうに考えられる人は少ないですね。日本人は。

  • クラファンを叩くのはそういう借金駄目サイドの人間。真面目にコツコツなんですよ。
    でも海外は違います。
    パチンコしたり酒飲んだりする借金じゃなく、世の中を良くするためにお金を集めるわけですから。

    生田
  • 安田

    借金というか投資ですもんね。

  • そうなんです。正しいお金の知識があればそこを判断できる。
    けど日本人はそこが絶望的で。
    ベンチャーキャピタルや政府がスタートアップに投資する資金って、実は過去最高なんですよ。
    ビジョンさえあれば日本でもお金は集まってくるんです。

    生田

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