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Conversation対談

2023.08.21

第31話『前方後円墳がなぜ売れる?』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

前方後円墳が共同墓地?

  • 安田

    お墓が売れないそうです。

  • 永代供養の広告が増えましたよね。

    生田
  • 安田

    はい。永代供養付きの共同墓地が売れていて。樹木葬というのが一番人気だそうです。

  • 樹木葬って何ですか?

    生田
  • 安田

    みんなで樹木を植えて、その周りに骨を埋めてお墓にするそうです。

  • なるほど。人気ありそうですね。

    生田
  • 安田

    墓石ではなく樹をお参りするわけです。なんか素敵ですよね。

  • いいですね。

    生田
  • 安田

    共同墓地に入る人の半分以上が樹木葬を選ぶそうです。
    2番目に多いのは納骨堂で全体の20パーセント。

  • 共同の祭壇があるやつですよね。

    生田
  • 安田

    そうです。共同の祭壇に位牌を並べるパターン。
    ウチの近所にも有名な築地本願寺というお寺があって、そこも永代供養をやってます。

  • 一人ひとりが墓を建てるって大変ですもんね。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。土地を買って、墓石を建てて、そこを管理していくって大変。

  • 僕の田舎は鳥取なんですけど、確かにお墓を建てる人が減ってますね。

    生田
  • 安田

    昔ながらのお墓を買う人って、もう2割以下らしいです。

  • 少子化で墓守するのも大変ですからね。すごくいいアイデアだと思います。

    生田
  • 安田

    そんな中で、福岡で売り出された共同墓地が話題になっていまして。

  • どんな墓地ですか?

    生田
  • 安田

    それがなんと「古墳型前方後円墳」というお墓。前方後円墳って知ってますか?

  • わかります。鍵穴みたいな形の。

    生田
  • 安田

    そうそう。
    実家の近くに仁徳天皇陵という日本一大きな前方後円墳があるんですけど、世界遺産になりました。

  • それを共同墓地にしちゃったわけですね(笑)

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。しかも募集したら、あっという間に完売しちゃったそうで。

  • わかります。欲しくなりますもん(笑)

    生田
  • 安田

    周りにハニワも置いてあるらしくて。
    普通にお骨を埋めることもできるし、バクテリアに分解されて土に戻っていくような埋め方もできるそうです。

  • こだわってますね(笑)

    生田
  • 安田

    私も入りたくなりました(笑)私は分解されて土に還る方がいいですね。

  • 僕もそっちかな。

    生田
  • 安田

    都心は土地がないので共同墓地も小さいんですよ。
    画面に向かって拝むとか。だからこういうスタイルは憧れますね。シャレも効いてるし。

  • お墓にもシャレが求められる時代なんですね。シャレが許されるというか。

    生田
  • 安田

    ちょっと前だったら大バッシングだったかもしれません。
    そもそも古墳というのは王様しか入れないものなので。

  • だんだん価値観が変わってきてるんでしょうね。

    生田
  • 安田

    信心深い人がどんどん減ってますから。こういうお墓もありなんでしょうね。

  • いいと思います。どうせ共同墓地を建てるならこれぐらいやらないと。

    生田
  • 安田

    1000人くらい集まれば、こんなゴージャスな墓に入れるわけですよ。

  • 確かに(笑)

    生田
  • 安田

    景色もいいし。

  • やっぱりモノは売りようですね。

    生田
  • 安田

    さすがに前方後円墳は思いかなかったですけど(笑)

  • ピラミッドとかでもいいですよね。

    生田
  • 安田

    ピラミッド!いいですね。

  • 周りにスフィンクスを40体くらい散りばめて。

    生田
  • 安田

    エジプトの人に怒られませんか。

  • むしろ喜ばれるんじゃないですか。何と言っても面白いし。

    生田
  • 安田

    ユーモアも大事ですよね。深刻に捉えるだけがご葬儀ではない気がします。

  • これって生前に自分で買うんですか。「自分はここに入りたい」って。

    生田
  • 安田

    そのパターンがいちばん多いみたいです。子供に迷惑かけたくないっていう。
    うちも両親なんて遺言で「墓を作るな」って言い残して死にました。

  • へえ〜。そうなんですか。

    生田
  • 安田

    はい。「海に散骨してくれ」って言われて。
    でも散骨できる場所は決まっていて、けっこう大変なんです(笑)

  • まあ人骨ですからね。そこら辺に撒いたら大変なことになりますよ。

    生田
  • 安田

    そうなんです。人骨のDNAとか出ちゃったら大変。

  • なぜ墓を作るなって言い残したんですか?

    生田
  • 安田

    私の親世代って墓参りに苦労しているらしくて。同じ苦労をさせたくなかったみたいです。

  • 画期的ですね。迷惑かけたくないから自分で墓を買う人はいますけど。

    生田
  • 安田

    親が自分で墓を買ったらそこに骨を入れるしかない。墓守もするしかない。

  • 根本的な解決にはならないですよね。
    昔は墓参りって、親戚が集まるきっかけだったけど。みんなで墓掃除して。
    今は集まる親戚も減ってるし。

    生田
  • 安田

    みんな高齢だし。集まるのも大変ですよ。

  • 親は子供に迷惑かけないように自分で墓を買うんでしょうけど。

    生田
  • 安田

    お墓ってけっこう高いですから。子供に迷惑かけないように自分で買うんでしょう。
    けど子供や孫がその墓を守り続けなくちゃいけなくて。

  • そこまでは考えないでしょうね。

    生田
  • 安田

    どんどん少子化になっていくので、子供や孫にとってはかなり大きな負担です。

  • だからご両親は「墓を建てるな」と言い残したわけですね。

    生田
  • 安田

    はい。ありがたいです。こういうのって自分では決められないので。

  • なんか年金みたいですね。
    今までは大勢で1人の高齢者を支えていたのが、騎馬戦になり、今や肩車になり。

    生田
  • 安田

    そうそう。孫やひ孫の代にはひとりでいくつもの墓を管理しなくちゃいけない。
    どう考えても無理があります。

  • そもそもお墓ってビジネスになっちゃってますよね。

    生田
  • 安田

    そうなんですよ。「建てなくちゃいけない」「親不孝だ」「不信心だ」みたいな常識になっていて。

  • そういう常識でお墓ビジネスに取り込まれちゃってる。バレンタインデーのチョコと同じ。

    生田
  • 安田

    そんな気がします。先祖を敬うのと墓を建てるのは別の問題ですよ。

  • ちなみに安田さんはどこで拝むんですか?お墓ないんですよね。

    生田
  • 安田

    私も親に聞いたんです。「墓を作らない場合どこで拝んだらいいんですか」って。
    そしたら「拝んでくれたらそこに俺が行くから」って言ってました。

  • やっぱり画期的ですね(笑)

    生田

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