はい。

ありますね。まず無形資産であること。どちらも「時間を提供する」仕事なので。

そうすると、もっとも重要なのが「期待値のコントール」なんです。

無形資産を売るときには、期待値のコントロールが欠かせないわけです。

キャバクラだったら「デリバリー」と「コスト」は明確なわけです。

デリバリーは時間軸、コストは予算軸みたいなところです。

そうです。だけどクオリティ軸はまったく分からないわけですよ。

多い時には3回〜4回女性が入れ替わる。少なければ2回。
その中でどれぐらい顧客の期待に応えられるかを考えるわけです。

「かわいい子いませんよ」は、さすがに言えないです（笑）

ただ常連様に関しては、「10段階で、前回いらしたときを8だとすると、今日は6.5ぐらいです」とか。
そこはやっぱり正直ベースで言います。

ローカルキャバクラとローカルIT企業の大きな共通点は「リピーターが重要」ということなんです。

都会はゴロゴロお客さんがいますから。人も多いし企業もたくさんある。

だから「次にいきましょう」でいいわけですよ。「ちょっとぐらい炎上しても次頑張ればいいや」と。
要は毎回リセットされて新規が続いていく。

そんなのはローカルでは絶対通用しないわけです。

お客様が少ないですし、圧倒的にクチコミは重要なので。毎回毎回、丁寧に耕して、丁寧に作物をつくる。

無形資産というソフトをつくり上げて、お客様に満足してもらって、追加のオーダーをもらったり、誰かを紹介してもらったり。

それを紡いでいくのがローカルビジネスなので。そこはローカルのキャバクラとローカルIT企業の共通点ですね。

言っちゃいます。できないことは「できない」って。

「フェーズ1はここまでいきましょう」とかですね。

ダメです。期待を裏切ると二度と発注してもらえなくなるので。とくに新規のお客さんはそこが重要ですね。

たとえば僕がキャバクラをやってた頃は、まだキャバクラ慣れしてない人が多くて
うちのグループが三重県のキャバクラ1号店だったので。

だからしっかり説明しておかないといけない。デリバリーすらご理解いただいていなかったり。

当時の都会のキャバクラって、お客様が「出ます」って言うまでずっと自動延長なんですよ。

だけど三重県の人はキャバクラ経験がないわけです。名古屋、東京、大阪に飲みに行った人以外は。

そうなんです。だから説明しておかなくちゃいけなくて。

基本料金が50分5,000円です。有料のドリンクを飲んだり、女の子を指名したりすると加算していきます。
50分たったら自動的に50分延びて5,000円追加されます。

ところが100分を過ぎた頃にお客さんが聞いてくるわけですよ。「ここって何時までおっていいんやっけ？」って。

「お客様が帰るとおっしゃるまで、いていいんですよ」って答えるじゃないですか。

そしたら「料金は？」って聞いてくるので「50分ごとに加算されていってます」と。
その途端に「話ちがうやん！」ってなるわけです。

キャバクラ界の常識は自動延長なんですけど、三重のお客さんの常識は「50分たつ前に声かけろ」なんです。
これはIT業界にも往々にして起こることで。

システムを開発している側の常識と、システムを発注している側の常識は、ぜんぜん違うんです。

期待値をすり合わせること。常識をすり合わせること。それがキャバクラとIT業界に共通して必要なことですね。

役立ってますね。相性はすごく大事ですから。

好き嫌いもあるんですけれどデコボコもあります。

たとえば「課題を言ってくれる人」がお客さんだったら、それを聞いてきちんと技術に落とし込む人をアサインしたほうがいい。

あまりITリテラシーがなくて、ぼんやり「こんなことをやってほしいな」という人に対しては、課題をくみ取れる人、つまりコミュニケーション力の高い人がいい。

はい（笑）基本は同じです。