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Conversation対談

2023.07.31

第28話『富裕層ビジネスの未来』

テーマ「デジタル化の次に来るもの」

富裕層の形態

  • 安田

    インバウンドが復活してきました。最低でも300〜400万円資金を持って遊びに来るんですって。

  • 完全に復活しましたね。

    生田
  • 安田

    食事や遊びの予算だけで1000万円使う人もいるみたいで。
    いわゆる富裕層という人たちは1泊10万円以下の宿には泊まらないそうです。

  • 海外の富裕層は桁違いですから。

    生田
  • 安田

    1泊30万円がもったいないとは思わないんでしょうね。

  • 資産総額が違いますよ。1000億円持ってたら30万円なんて端金です。

    生田
  • 安田

    生田さんが1000億持ってたら1泊30万のホテルに泊りますか?

  • 私は泊まらないでしょうね。

    生田
  • 安田

    ですよね。寝るだけで30万円はどうしてももったいなく感じてしまう。

  • 富裕層の人は普段から「すごく広い家」で過ごしているわけじゃないですか。

    生田
  • 安田

    そういうイメージです。

  • たとえ1日でも狭い部屋に押し込められるって、耐えられないんじゃないのかな。

    生田
  • 安田

    「こんな狭いところに俺を閉じ込めるのか!」みたいな。

  • そうですね(笑)

    生田
  • 安田

    富裕層からしたら1泊5万円の部屋は「三畳一間」みたいなものでしょうか。

  • そうかも知れません。ちょっと僕の感覚では分からないですけど。

    生田
  • 安田

    「いくらなんでも狭すぎるだろ」という感覚なんでしょうね。
    普段住んでいるところが広すぎて。

  • そもそも金銭感覚が全く違うので。

    生田
  • 安田

    「トムクルーズが来た」という沖縄の料理屋さんに行きましたけど、至って庶民的でしたよ。

  • それがいいんじゃないですか。

    生田
  • 安田

    あえてそれを体験してると。

  • たとえばスペインの田舎に行って、地元の人だけが食べる美味しい料理屋とか、行ってみたいじゃないですか。

    生田
  • 安田

    確かに。そんな感覚なんでしょうね。

  • 旅先だとそういう感覚になりますね。
    逆に普段はそんな店にはいかないと思いますよ。トムクルーズは。

    生田
  • 安田

    「今日は軽く済ませておこう」という店がすごい高級店だったり。

  • そうそう。

    生田
  • 安田

    じゃあ沖縄の店に行って、あまりの安さに驚いたでしょうね。

  • 逆に驚かないんじゃないですか。もう「20万円以下は全部一緒」みたいな感覚だと思います。

    生田
  • 安田

    なんと!

  • だって1泊100万のホテルに泊まり続けても、ほとんど資産が減らないわけですよ。本当のお金持ちは。

    生田
  • 安田

    ちょっと想像できないですね。

  • 僕らの感覚で言うと、まあ100円と1000円、どっちでも一緒かなっていうのが、彼らで言うと、1万円と100万円も変わんない。

    生田
  • 安田

    彼らにとっては100万円も100円も同じだと。

  • 同じでしょうね。
    だから「少しでも楽しみたい」「何かを持ち帰りたい」という部分に出し惜しみしないんでしょう。

    生田
  • 安田

    だったら高い方を選びますよね。

  • 高いところに泊まっといた方が「その確率は高いだろうな」という感覚でしょう。

    生田
  • 安田

    高いところに泊まっといた方が「その確率は高いだろうな」という感覚でしょう。

  • そう。プラスの確率も高いし。マイナスを食らう確率も低い。

    生田
  • 安田

    100万円が100円感覚だったらそうなりますね。

  • 彼らにとって100万円と20万円は一緒だから、1%でも確率が上がるなら100万円の方にベットする。

    生田
  • 安田

    我々が1万円の宿と1万1000円の宿を比べるようなイメージですね。
    あと1000円出してサービスが良くなるなら、「こっちの方がいいよね」って。

  • JALのクラスJみたいなものでしょう。

    生田
  • 安田

    プラス1000円で座席が広くなるっていう。

  • 日本人もそこに向けてビジネスする感覚を持たないと。
    日本の地方には本当の富裕層が泊まりたいホテルがないので。

    生田
  • 安田

    そうみたいですね。

  • 全然ないですよ。だから外資がガンガン建てようとしてるじゃないですか。

    生田
  • 安田

    日本人もそこに投資すればいいのに。

  • やっぱりその感覚が分からないんでしょうね。

    生田
  • 安田

    想像できないものでしょうか。

  • 富裕層が誕生日プレゼントで「1番欲しいものは何か?」という、なぞなぞがあって。

    生田
  • 安田

    島とかじゃないですか。宇宙旅行とか。

  • そう思いますよね。

    生田
  • 安田

    何が欲しいんですか?

  • 誕生日プレゼントを「全部持ち帰ってくれる」というプレゼントだそうです。

    生田
  • 安田

    なんと。

  • もうこれ以上「モノを増やさないでくれ」ってことでしょう。

    生田
  • 安田

    欲しいものはもう全部持ってると。

  • 貰ったものをむげにもできないから。

    生田
  • 安田

    家が広いから置く場所はあるんでしょうけど。

  • 場所があっても置きたくない。でもそういう感覚って僕らには分からないじゃないですか。

    生田
  • 安田

    確かに。

  • やっぱり「富裕層の生態系」というものを、ちゃんと研究しないとダメですよ。
    海外はそういう研究をしてるから。

    生田
  • 安田

    そんな研究があるんですか。

  • 中国はまだ富裕層の歴史は浅いですけど、凄いじゃないですか。

    生田
  • 安田

    確かに。中国のお金持ちは1本100万円のウイスキーやワインをポンポン開けますよね。

  • そういうビジネス感覚が研ぎ澄まされてます。

    生田
  • 安田

    富裕層が出てきたのって日本よりも後なのに。

  • 富裕層の数も多いし、持ってる資産の桁も違う。
    日本とは富裕層ビジネスのレベルが違いますよ。

    生田
  • 安田

    もはや富裕層ビジネスでは中国に敵いませんか。

  • 今の日本人の感覚だったら敵わないと思います。完全に安売りに慣れてしまっているので。

    生田
  • 安田

    日本人相手に商売してると、どんどんその感覚が鈍っていきますね。

  • その延長でビジネスやサービスを考えている限り、外資には絶対勝てないでしょう。

    生田

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