世の中が激しく変化している中で、「まったく変わらないIT企業」というのは地盤沈下していきます。

デジタル化が悪いわけじゃないんです。「デジタル化は目的じゃなくて手段だよね」ってことをちゃんと考えないと。

そうですね。ハッピーにならないと思います。

いや、ならないと思います。

はい。

はい。

不可欠ですよね。

それはスタートラインだと思います。

はい。幸せの話に戻っちゃうんですけど。役に立ったり、褒められたり、必要とされたり、家族から愛されたり、というのが幸せの原則だと思うんです。

けど「役に立つ」「必要とされる」ためには、何かチャレンジしたり、新しいことに取り組んだりしないといけない。

まずは経営者が「どうやって給料を上げるか」を考えなきゃいけない。同時に採用にも取り組んでいかないといけない。そこに挑戦しないと幸せにはならないと思う。

どんどん効率化していって、「定時に帰れるようになりました」と。それはそれでいいんですけど、でも、それってその先どうなんだって。

ちょっと話は変わるんですけど、2022年って滅茶苦茶AIが来た年という印象を持ってまして。

将棋とかゲームは当然のようにそうなってます。僕もテキサスホールデムポーカーというカードゲームが得意で、それもだいぶ前からAIが最強なんですよ。

最近だとAIが絵を描いてくれるとか。

チャットGPTというものもありまして。代わりに論文を書いてくれるんです。

とにかく、どんどん便利になっていくなかで、「ITを使っています」だけでは、幸せにたどり着かないなというのが僕の印象で。

AIには勝てないし、デジタル化が進んでいくと、当然コモディティ化していくわけで。

たとえば僕らもZoomでいっぱい仕事が取れるようになって、仕事が増えたぶん効率化していって、パッケージという形になって、全国に届けやすくなっていってる。

もともと僕らは「目の前で一緒につくる」という「対面開発」を売りにしていたんです。それが「パッケージを売っているほうが手離れがいいよね」みたいになってきて。

なんて言ったらいいんですかね。本屋に行って小説を買って読むのて面倒じゃないですか。寝ながらスマートフォンでNetflix見ているほうがよっぽど簡単というか。

だけどNetflixの流行りのアニメなんかを見ていても、その瞬間は脳がいい感じにドーパミンを出して幸福を感じるかもしれないけれど。

長い時間軸で見ると、「あれって、俺の人生になんか役に立ったっけ？」みたいな。我々の日常ってそういうことの連続になってしまっていて。

ですよね。

そうなんですよ。なんかそういう気がするんですよね。

そうですかね。悩んでる経営者は多いと思いますよ。

大企業はいいんじゃないんですか。まあ、どんな大企業かにもよりますけど。基本的には大企業って世界戦をやっているわけじゃないですか。