課題に対して的確なサポートでIT活用を推進

お話を伺った方：総務課 課長　向井 慎也さま

Microsoft Accessで構築したシステムはメンテナンスができない……その他にもIT周りで解決したい課題が山積みでした。

事業内容

伊勢商工会議所の設立は1928年です。
伊勢地域の企業経営者によって構成され、会員企業へのさまざまな支援や情報提供、会員同士の情報交換や交流促進などをおこなっています。
また、魅力ある地域社会創造を目指しての政策提言活動や会員企業の国際取引・海外進出支援なども展開中です。

私たちは時代の変化をキャッチし、即応できる商工会議所を目指しており、近年ではSDGsの推進やDX化、災害対応、事業継続計画(BCP)などへの対応も強く意識しながら活動しています。

IT活用の目的と当時の課題

私が伊勢商工会議所に入った時にはすでにコムデックとのお付き合いがありました。

私が担当になって以降の大きなポイントのひとつは、会議室予約システムの刷新ですね。

会議室予約システムは、以前の担当者がMicrosoftのAccessで構築したものでした。
使っていて不具合も出てきたものの、私はMicrosoftAccessを修正するノウハウを持っていなくて。
また、MicrosoftAccessはバージョンによってサポート期限があるという点から、「期限までにどうにかしなくては……」という焦りがありました。

他にも、当時はファイルサーバーを会議所内に持って管理・運用している、いわゆる「オンプレミス」でした。設置から時間が経ち、管理するデータが膨大になった結果、バックアップエラーやファイル復元作業の難化が起こっていたほか、膨大な運用コストという問題もあり、どうしていくかが悩みでした。

勤怠管理についても、ベテランにしかわからない集計ルールができあがるなど属人化が進んでおり、若手に引き継ごうにも複雑すぎて進まない状態で……。

さまざまな部分に課題があり、コムデックに相談しながら、IT活用で解決できる部分は解決したいと考えていましたね。

必要なタイミングでサポートいただくことで、脱ファイルサーバー・紙のタイムカードを実現できました。

さまざまなツールを導入されていますが、導入の効果はいかがでしょうか？

会議室予約管理システムはMicrosoftAccessでの管理を卒業し、コムデックに構築していただいた会議室予約システムを利用することで不具合対応やサポート期限の問題は解決できました。

ファイルサーバー問題については、Microsoftの「SharePoint Online」を採用しています。
元々「Microsoft365」を導入済みだったことやアクセス権限の設定の柔軟性の面などから、私たちの状況に合うものとしてご提案いただき、移行までのスケジュール立てや実際の移行作業もサポートしてもらいました。
移行によってコスト削減や復旧作業の簡易化に繋がって課題が解決できた上、セキュリティ面の強化やバックアップという部分に関しても、より良い状態になっています。

伊勢商工会議所様のSharePoint Online導入事例はこちら！
▼ファイル共有はSharePoint Onlineでクラウド化を実現！｜伊勢商工会議所さまの導入事例

他にも、コムデックにサポートしていただきながら、近年いくつかのツールを導入しています。
その内のひとつは「FNX一斉同報サービス」ですね。当会議所から会員企業さんなどへの連絡は、メールでのやり取りも増えてきましたが、FAXを活用している部分がまだ多いのが現状です。

導入前は多数の宛先へ自前の回線でFAX送信をしていたのですが、とにかく時間がかかりますし、その間はFAX送受信ができないのが不便で……FNXを導入することで、一度の操作で、しかもごく短時間で多数の宛先へ一斉送信ができるようになって助かっています。

他にも、バックオフィスでは「KING OF TIME」が勤怠管理業務に大きな変革をもたらしました。

給与計算は、締め日から10日ほどで内容を整える必要があります。
以前は期限の1、2日前にようやく整っていたのですが、KING OF TIME導入後は締め日翌日には整うんです。
会議所全体に関わるツールでここまで大きな変更は初めてだったため、社内にうまく浸透していくか不安でしたが、今ではあって当たり前の存在になりました。有休をパッと確認できるなど、チェック作業などの手間や時間も削減できています。

伊勢商工会議所様のKING OF TIME導入事例はこちら！
▼「KING OF TIME導入で若手担当者に安心して勤怠管理業務を引き継ぎ出来ました」｜伊勢商工会議所さまの導入事例

もう一つバックオフィスのツールとして、給与計算や社会保険手続き、年末調整には「マネーフォワード」を活用しています。

業務全般が効率化したことに加え、会計関連は法改正や一時的な対応も少なくないため、そういった部分もマネーフォワードの設定で対応していけることがありがたいですね。

コロナ禍にZoomも導入し一気に会議をオンライン化しましたが、現状はいかがですか？

コロナ禍になり、集まっての会議が開催不可能になったため、はじめにオンライン会議のツールとして使ってみたのがMicrosoft Teamsでした。
ただ、会議所内の会議ならTeamsがやりやすいのですが、外部の人も含めたミーティングの場合にはZoomの方が使い慣れている人も多いということで、Zoomも合わせて導入してシーンによって使い分けています。

今は行動制限もなくなり、集まることもできるようになりましたが、今でも毎月のセミナーなどはオンライン・オフラインのハイブリッドで展開中です。
業務の合間に移動時間なく参加できることもあり、セミナーへの参加者は増加しています。

遠方のセミナー講師やお客様との打ち合わせにZoomを使うことも増えました。互いに時間のロスが少なくて済みますし、選択肢が増えるのはありがたいですね。

オンプレミスでバラバラなシステムを使っている企業には是非おすすめしたい、そんな支援を展開してくれています。

コムデックに依頼してよかったポイントを具体的に教えてください。

どんなシステムを導入する場合にも、現場の声をよく聞いてくださって、実際に使う人に寄り添った対応をしていただけた点が助かりました。

自分たちだけでイチからどのシステムを入れるか検討・決定し、導入して、設定して……と進めていくのは大変な手間と時間がかかりますし、ミスや滞りも起こりやすいので、依頼して本当によかったです。

また、人事異動に伴ってアクセス権などを変更する必要がある場面でも、コムデックにいつも実施していただき、助かっています。

あとは、少し前にパソコン関係でトラブルがあった際にも相談にのってくださった上、冷静に適切に対処してくださってありがたかったですね。
驚いたのは、自分たちが初期消火的におこなった対応について、お礼を言われたことです。
同じ目線で関わってくれているんだ！と感じられて嬉しかったですし、心強かったです。

長くコムデックさんとのお付き合いがあるので他との比較は難しいですが、全般的に満足度が高く、他を検討したほうがいいのか、といった話になったこともありません。

伴走支援のメリットはどんなところだと思いますか？

なにかを購入するだけの関係とはちがい、いろいろなお話をする中で、自分たちでは気づけない部分に関して提案してもらえることでしょうか。
そんなやり方があるんだ！という気づきを得られますし、新たな課題が見つかることもあります。

そして、コムデックとお話したり一緒に進めたりしていく中で「優先順位」が明確になっていくんです。
これは、予算や緊急度と照らし合わせて進め方を検討するために重要ですし、都度アドバイスをもらえるので、最適な運用を選択できていると思います。

コムデックのサービスはどのような企業に合うと思いますか。

以前のうちのように、オンプレミスでバラバラなシステムを使っているような企業、団体さんにはぜひおすすめしたいです。
それぞれがもっと連携していれば………ということなら尚更ですね。

あまりITに詳しくはないけれど「こういうことをしたい」という考えはある、という企業さんにも合うと思います。
どんな仕組みを作っていくと良いか、どんなツールを作ればいいかなどが相談できますので。

能動的に情報発信できる商工会議所を目指していきたいですね。

今後はコムデックとどのようなIT活用に取り組まれていきたいですか？

バックオフィス業務については、これまでにかなり効率化やシステム間の連携が進められました。
次は会議所業務についても効率化を推進していきたいですね。

また、会員企業様に対して、今はFAXやメールを使って発信していますが、もっと能動的に発信できる仕組みを作っていきたいと考えています。

商工会議所にはTOASという会員管理や経理・経営指導実績管理などをおこなう基幹システムがあるので、これをもっと活用していきたいですね。
今後、コムデックさんにいろいろと相談していければと思います。

担当者より

担当者：濱口

伊勢商工会議所様のサポートにあたってこだわったことは、セキュリティを高く保つこととIT化の提案です。

会員企業様の情報を扱っている団体ですから、信用を維持するためにも情報漏洩やウイルス感染は最も避けるべきトラブルです。
情報セキュリティの強化と情報のクラウド化を強くおすすめし、いち早く取り組んでいただきました。

また、会員企業様のお手本となるよう、定期的に担当者様に困りごとや取り組みたいことのヒアリングをおこない、適切なツールのご提案ができるよう心掛けました。

今後は基幹システムとのシステム連携やAIツールの活用など、更なる利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。