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第4話 岡本ゼミで学んだこと
2014年に訪れた危機の時、コムデックは「時間があるからこそ学ぼう」と考え三重県の経営品質協議会に加入しました。
三重県の経営品質協議会(経営者ゼミナール)の中心には、経営品質の第一人者である岡本正耿先生がいらっしゃいます。ここからは、岡本先生に教えてもらったことの中で特に印象的なものをいくつか紹介します。
企業にとって重要なのは「従業員がどう行動すれば良いかわかるミッション」
皆さんの会社にも、企業理念やビジョン、ミッションと言ったものがあるでしょう。コムデックなら「伊勢からITで日本を元気にすること」がミッションです。
岡本先生は、勉強会の中で度々このビジョンやミッションについて取り上げています。
当時、日立が掲げていたミッションについて、岡本先生は「意味が曖昧で何をしたら良いかわからないからダメだ」とおっしゃっていました。
当時の生田専務(現社長)は、「経営品質に参加する前は大手は1から10まで素晴らしいと思っていたから、岡本先生の大手企業に対するダメ出しを聞いて驚いた」「曖昧なミッションのPRのために莫大な広告費が使われ、それがコストとして上乗せされた商品やサービスを消費者である自分たちが買わされているんだと気づかされた」と振り返っています。
定量調査は役に立たない?顧客インサイトでニーズを測る
また、岡本先生は定量調査にも異議を唱えていました。「外部業者に委託して定量調査をしても、一般的なデータしか得られず自分たちの欲している情報は得られない」と、世間にはびこる市場調査に対してNOを突き付けたのです。この考えは、今まさに岡本先生から生田社長、そして社内へと引き継がれようとしています。
定量調査は外部に委託するため、費用も時間もかかります。その上取れるデータが役に立たず、そもそも外部に委託した調査なんて大手しかできない。ではどうやって調査したらいいのか?
岡本先生は、「そんなことをしなくても、一人ひとりや一社一社にインサイトして、なぜその行動をとるのか、なぜその商品を手にとるのか、なぜそのサービスを使うのかを理解できれば、そちらの情報のほうがよっぽど重要だ」と話されていました。
そのことをきちんと理解したうえでスケールした商品が、花王の「キュキュット」です。お皿が綺麗になったことを、汚れが取れたかではなくお皿がキュキュッとなるかどうかで判断するのが人間のエスノグラフィー。だからキュキュットと名付けたことにより、ロングセラーのヒット商品となりました。
岡本先生にはその他にも、ポケットドルツ(携帯電動歯ブラシ)の話等、行動観察をしてインサイトすることの重要性を幾度となく教えていただきました。
前回、「経営品質は難しい」とお伝えしましたが、このように意外と身近な話からもこの勉強会の本質である価値基準を学ぶことができるのが経営品質です。
何のために人は働くのか?リーダーにもおすすめのセミナー
経営品質と言えば、岡本先生と並ぶ大先生の大久保寛治さんという方もいらっしゃいます。
毎年4月に開催される新入社員向けセミナーをコムデックの生田社長も毎回拝聴しており、ルーティーンとして初詣のように拝聴することで、今年度も頑張ろうと思わせてもらい、学ばせてもらっています。
お話の内容は毎年同じでテーマは「何のために人は働くのか?」。それは自分が幸せになるため、人を幸せにするためだと大久保さんは話しています。
難しい話や経営者向けの話ばかりではなく、そういう方も経営品質にはいらっしゃるので、皆さんも機会があればお話を聞いていただきたいと考えています。
次回の記事では、経営品質に取り組んだことによってコムデックがどう変わっていったかをお伝えします!
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