社労士事務所の産前産後・育児休業の期日管理と手続きを効率化!|社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリ開発事例
近年、産休・育休を取得しながらキャリアを継続する人が増えています。
産育休の手続きは長期間かつ複数回になるため、企業から委託を受けて産休・育休の手続きを行う社労士事務所さまでは、タスク管理に苦労している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、産休・育休の管理にkintoneを活用して効率化に成功した、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまの事例を紹介します。
「エクセルでのタスク管理表が使いにくくて困っている」という方も、是非ご覧ください!
目次
産休・育休をスプレッドシートで管理するのは限界…情報をスッキリ整理して、手続き漏れも防ぎたい!
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは、愛知県一宮市に拠点を構え、50年以上続く社労士事務所です。
給与計算や人事評価制度の構築、各種助成金の申請、労務相談など、クライアント企業の幅広いニーズに対応されています。
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは業務のデジタル化に積極的に取り組んでおり、手続きの進捗管理や対応漏れの防止にkintone(キントーン)を活用して、業務効率アップを実現されてきました。
過去の導入事例については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneで手続進捗管理を実現、krewSheetでさらに見やすく|社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリ開発事例
▼kintoneとChatwork連携で連絡漏れ・タスク漏れを防止!|社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまのアプリ開発事例
そんな中、今回着目したのが産休・育休の管理でした。
産休・育休は対象期間が長く、取得中にさまざまな手続きが必要になるのが特徴です。
代表的なものには、産休に入って社会保険料の免除を受けるための手続き、出産手当金を受け取るための手続き、育児休業給付金を受け取るための手続きなどがあります。
さらには、子どもが1歳・1歳6ヶ月になったタイミングで「育休延長の手続き」が再度発生する場合があったり、男性の育児休業の場合には分けて取得することもできたり等、ケースによって管理すべきタスク量が異なるのが産休・育休の手続きの特徴です。
産休・育休は人によって取得するタイミングや長さが異なるうえ、本人との書類のやり取りも多いため、個人ごとに進捗や期日を管理することが欠かせません。
万が一手続きが漏れてしまうと、休業中の人に手当金が振り込まれない可能性があります。
これまで、社会保険労務士法人大和総合労務事務所さまでは、次のようなスプレッドシートで必要に応じて色分けをしながら産休・育休情報を管理されていました。
しかし、スプレッドシートには過去のデータも蓄積されているため、使い続けるにつれてデータが膨大になり動作も重たくなります。
利用時にストレスを感じるほどの動きの遅さに、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは頭を悩まされるようになってきました。
また、動きの遅さ以外にも、スプレッドシートは細かくて見づらく、タスクの抜け漏れも発生しやすいことに課題を感じていた社会保険労務士法人大和総合労務事務所さまでは、産休・育休管理タスクの期日がひと目で分かるように一覧化し、抜け漏れをなくしたいと考えました。
「krewSheet」を使えばkintoneデータをエクセルのように扱える
産休・育休に関する情報管理には、多くの社労士事務所さまでエクセルやスプレッドシートを活用されているのが現状です。
そのため「kintoneが便利なのは分かるけど、エクセル運用をやめたら一覧表で入力や絞り込みができなくなるのでは?」と心配な方もいらっしゃるかと思います。
そこで役に立つのが、krewSheet(クルーシート)というプラグインです。
krewSheetを使うと、kintoneのデータをエクセルのような見た目と操作性で扱うことができます。
krewSheetには、データを一覧表示する「Sheetモード」と、ピボット集計や行列変換など柔軟なデータ入力ができる「Xrossモード」の2つのモードがあり、目的に応じて選べるのが特徴です。
簡単な操作で集計や表示画面のデザインができるため、プログラミングの知識が無い人でも扱えるほか、集計結果をエクセル形式でエクスポートすることも可能です。
産休・育休管理をkintone化!使いやすさはそのままに利便性もアップ
ここからは、社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまが実際に産休・育休管理をkintone化した手順について詳しく解説します。
はじめに、もともと使っていたスプレッドシートの項目を元に、kintoneで「産休育休管理アプリ」を作成しました。
項目の数が多いため、「基本情報」「社会保険手続」「雇用保険手続」のタブで分けて表示することで、画面を見やすくしています。
次に、「krewSheet」プラグインを使って、「産休育休管理アプリ」のデータを一覧表示できるようにしました。
krewSheetでは、画面の下側に「社会保険」と「雇用保険」というシートを追加しています。
ここには、手続きの期日が近づくとアラートを表示する仕組みです。
期日の1週間前は黄色、期日到来後は赤で表示するよう条件設定してあるので、ひと目で手続きの緊急度が把握できます。
また、「出産手当金支給申請書」や「育児休業給付金支給申請書」など、手続きの種類を軸にした一覧をあらかじめ作っておくことで、都度絞り込みをかけなくてもいいようになっています。
kintoneで産休・育休を管理するメリットとは
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまでは、産休・育休の管理をkintone化したことで、期日が近いタスクがひと目で分かるようになり、対応の抜け漏れをなくすことができました。
必要な情報が一覧でスッキリまとまったうえ、さまざま条件で絞り込みもできるようになったため、使いやすさがアップしたこともメリットです。
また、過去データの活用についても変化がありました。
以前は年度ごとにスプレッドシートを作成していたため、過去データを参照したり再利用したりするときには別のファイルを開いて調べる必要がありました。
しかし、kintoneに情報を一元化したことで、過去データも簡単に活用できるようになったのです。
ただ、データ更新についてはひと工夫が必要でした。
手続き期限を一覧で表現するために計算式を使っているのですが、計算結果を更新しないと最新のデータが表示されません。
そこで、krewData(クルーデータ)を使って1日1回、自動で計算結果を更新する仕組みを構築しました。
krewDataは、kintone上のデータを自動集計できるプラグインです。
複数アプリにまたがるデータの集計作業のほか、今回のように「再計算して、最新の値に更新する」という作業にも使えます。
krewDataには、日付や曜日、時間で定期的に集計する「スケジュール実行プラン」と、アプリ操作や任意のタイミングで集計する「リアルタイム実行プラン」があります。
今回は、手続き期限を1日1回再計算するよう設定することで、データ更新の手間を省けました。
kintoneを使えば、複雑な産休・育休の期日管理もバッチリ!
社会保険労務士法人 大和総合労務事務所さまは、産休・育休の期日管理をkintoneに集約することで、タスクがひと目で分かる一覧表や、抜け漏れを防ぐ仕組みの構築に成功されました。
今後は、請求業務やクライアント企業ごとの件数集計などへのデータ活用も検討していきたいとのことです。
コムデックでは、社労士さまが抱える業務課題をkintoneを使って解決する「社労士 業務改善パッケージ」をご提供しております。
今回のようなタスク管理だけでなく、契約管理や売上管理、請求業務など、事業をトータルでサポートできるパッケージです。
人手不足や業務効率化でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
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