SharePoint Onlineを活用して社外との安全・快適な情報共有を実現|株式会社ツジさまの導入事例

最近は、業務の一部を協力会社や業務委託者にアウトソーシングするケースが増えています。
アウトソーシングで問題になるのが、データのやりとりをどうするかという点です。
メールに添付したり、ファイル転送サービスを利用したりしても、手間やセキュリティの面で課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、クラウド型のファイルサーバー「SharePoint Online」を活用してやりとりを円滑化した株式会社ツジさまの事例を紹介します。
データの共有方法についてお悩みの方は、是非ご覧ください。
目次
社外の関係者にも、メール以外の方法でスムーズにデータを共有したい
株式会社ツジさまは、三重県伊勢市に本社を構え、レディースファッションの「PHARE」や「Theory」などを運営する企業さまです。
1951年に呉服店として創業して以来、業態や店名は変わりつつも、お客さまの笑顔や信頼関係を大切にする経営で、長年にわたり事業を継続されてきました。
株式会社ツジさまでは、以前から社内や店舗間のやりとりにSharePoint Online(シェアポイント オンライン)を導入されており、業務の効率化が順調に進んでいます。
一方で、業務委託者や外部パートナーとのやりとりには、メールやファイル転送サービスを使っており、データ共有に手間がかかることが課題でした。
特に、デザインを作成する際は大変です。
まず、社内窓口担当者が必要な資料を各店舗から取り寄せ、まとめたものを業務委託者へ送信する、という流れです。
業務委託者への送信については、具体的に次のような工程を踏んでいました。
- 共有するファイルをサーバー内で探す
- ダウンロードしてパスワード付きZipファイルを作成する
- メールを作成してZipファイルを添付する
- 別のメールでパスワードを送信する
この方法では、1つのファイルを送信するのに5〜10分の時間を要します。
また、送信ミスが起きうること、共有後のデータ管理は相手任せになってしまうことなど、セキュリティ面にも不安がありました。
そこで株式会社ツジさまは、この状況を改善したいと考えられました。
具体的に実現したいことは、まず業務委託者とのデータのやりとりを効率化することです。
シームレスに関係者と情報共有できる環境を構築して、窓口となる担当者の負担削減を目指します。
共有に際して、相手側もなるべく簡単に操作できる方法が理想です。
また、送信ミスや不正アクセスによる情報漏洩を防げるよう、セキュリティ面も強化したいと考えられました。
以上を踏まえて、これまで社内で活用していたSharePoint Onlineを、業務委託者とのデータ共有にも活用することにしました。
SharePoint Onlineはあらゆるコンテンツを管理できるクラウドストレージ
SharePoint Onlineは、Microsoftが提供するクラウド型のファイル・情報共有サービスです。
Microsoft Teamsをはじめとする、Microsoftの製品と親和性が高いのが特徴です。
クラウドサービスなので、オフィス内はもちろんのことリモートワークや移動中の作業にも適しています。
共有リンク機能により、外部とのファイル共有も簡単にできるのがメリットです。
また、自社内で個別に管理するオンプレミスサーバーに比べて故障や災害にも強く、データが消失するリスクを減らせます。
アクセス権限の設定やランサムウェアの対策もできるなど、セキュリティ面も万全です。
利用者の使いやすさにこだわった運用設計でスムーズな導入を実現
ここからは、株式会社ツジさまのSharePoint Online導入の流れを解説します。
導入作業は次のような5つのステップで進めました。
- 課題の分析と改善策の提案
- 導入計画の策定
- 準備
- 運用開始
- フォローアップ
はじめに、社内外のデータ共有方法について、利用しているツールや現状のヒアリングを行います。
いろいろとお話を聞くなかで、最大の課題はファイルを探す手間や送信ミスだということが分かりました。
そこで、利用者が簡単に操作できる運用方法を検討した結果、すでにあるSharePoint Onlineを活用し、社内外で統一した運用フローで導入することにしました。
方向性が決まったら、次は導入計画の策定です。現行の社内向けSharePoint Onlineをベースにして、業務委託者向けの共有フォルダや権限設定を設計します。
データ構造やルールは業務委託者にも分かりやすいよう設計し、運用ルールや操作ガイドラインも策定しました。
導入計画が固まったら、実際に共有フォルダを作成し、権限設定やデータ移行方法の案内など準備を進めます。
店舗のパソコンについては、デスクトップにSharePoint Onlineのショートカットアイコンを設定し、すぐに資料を保存できる状態にしました。
準備が整ったところで、社内外にアナウンスしていよいよ運用開始です。
実際に使いながら、データ共有プロセスの定着を図ります。
運用後も定期的に利用状況をヒアリングし、必要に応じてフォローアップを実施しました。
しっかりと準備やアナウンスをしてから運用を開始することで、大きな混乱もなくスムーズに導入できました。
社外とのやりとりにSharePoint Onlineを活用するメリットとは
株式会社ツジさまではSharePoint Onlineの導入によって、共有リンクを送るだけで社外の人とも簡単にデータを共有できるようになりました。
以前はファイルを圧縮したりパスワードを送ったりして5〜10分かかっていた作業が、ほんの1〜2分で済むようになり、大幅な時間短縮になっています。
窓口担当者も、店舗や業務委託者とやりとりをする負担が減り、浮いた時間を他の業務に充てられるようになりました。
また、権限設定により安全なリンク共有ができるため、送信ミスの発生率が大幅に減少し、セキュリティ面の安心感も増しました。
社内外のコミュニケーションが円滑になったことで、信頼関係がさらに強化されたということです。
デメリットとしては、導入時のデータ移行には作業時間がかかるという点が挙げられます。
ただ、これについては導入時の一時的なものなので、今後の利便性を考えればメリットの方が大きいと言えるでしょう。
SharePoint Onlineで社外の関係者ともスムーズなデータ共有を実現しよう
SharePoint Onlineを活用すると、社内だけでなく社外の協力会社や業務委託者ともスムーズにデータ共有ができるようになります。
株式会社ツジさまは今後、SharePoint Onlineに蓄積したデータのAI活用や、Microsoft Teamsを使った店舗間の情報共有など、さらなる業務改善を進めていきたいとのことでした。
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