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採用DX~ミスマッチを無くす採用のために明日から使えるITツール~

自社に合った人材を採用する方法とは?

第22回DX担当者勉強会の第一部では、WEBマーケティングの大切さについてお伝えしました。
一方、WEBマーケティングによって仕事が増加すれば、それを実行する従業員の確保が必要となります。
採用に携わっている方は肌で感じていらっしゃることと思いますが、コロナなどの影響は一部あったものの2022年現在でも採用は売り手市場のままです。
そのため、今と同じ採用方法を続けていても、自社に合った優秀な人材を採用するのは難しいと言えます。

そこで今回の記事では、担当者勉強会の第二部でお伝えした「中小企業が取り組むべき採用DX」についてご紹介します!
WEBマーケティングと同様「攻め」のIT戦略である採用DXも取り入れて、自社の資産となる優秀なスタッフの増強を目指しましょう。

採用の現状

今回お伝えする「採用DX」の重要性を理解しやすいように、まずは採用市場の現状を簡単にご説明します。

求職者の動向・意識調査

2020年頃から流行した新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国内の有効求人倍率は一時大幅に下落しました。
厚生労働省のデータでは、2019年に1.5倍ほどあった有効求人倍率が、コロナの影響を受けて2020年には1.1倍ほどに急落したのです。

しかし、2021年には数値が徐々に上昇し、2022年10月の時点で「国内平均の有効求人倍率:1.35倍」まで回復しています。
このことから、現在も売り手市場が続いており、中小企業が従来の採用方法を用いても「自社に合った優秀な人材」を採用するのは難しいと言えます。
参考:厚生労働省

また、近年では人気の業種というものがなくなってきており、求職者、特に中途入社に関しては「業種より業務内容が重要」と考える傾向が強いようです。
応募したい・入社したいと感じてもらうために重要なことは「その業務内容(与えられる業務)が自分に合っているか?」という点で、給料より大事とも言えます(もちろん安すぎはNGですが)。

そこで、自社で活躍してくれる人材を採用するためには、これまでとは違った工夫が必要となります。
コムデックでも大切にしている、採用時のポイントは以下の2点です。

  • 入社前:業務内容のすり合わせ
  • 入社後:その業務がスタッフにとっての居場所となるようにする

入社前、つまり面談や面接では、業務内容を丁寧に伝えて、求職者が具体的に働くイメージを持てるようにすることが重要です。
またその上で、求職者の個性や適性がその業務に合っているかを見抜く必要があります。
また、入社後に作るべきスタッフの居場所とは「○○さんのための仕事だよね!」という責任感を感じられるような、社内の雰囲気や業務を指します。

上記のポイントを満たすためには、適切な業務を与える・適切な与え方をすることが重要なのです。

中小企業の採用の実態

有効求人倍率の回復によって売り手市場が続くなか、中小企業の採用は以下のような実態が継続しています。
御社では、以下の「中小企業の採用あるある」のうち、いくつが当てはまるでしょうか?

    • 採用業務が属人的(担当者しか状況がわからない)
    • 採用業務は別の業務と兼務
    • 1次、2次と面談が進む中で過去のやり取り(記録)がしっかり共有されていない
    • 勘と経験で何となく判断(この子は顧客対応が上手そう…など、見た目の印象から判断してしまう)
    • 入社してもらってしばらく働いてみないと本当にあっているかわからない
    • 採用コストの肥大化(採用広告費、採用面接や連絡の時間的なコスト)

中小企業の採用は、属人的になりがちです。さらに、採用を総務や経営者が兼業しているケースも少なくありません。
その結果、1次・2次と面談(選考)が進む中で過去のやり取りがしっかり共有できず、最適な採用活動ができないというケースもあるのです。

また、地方の中小企業では担当者の勘と経験による採用がもはや「あるある」となっています。
そのため、最終的に「入社しないと適性があるかわからない」から「とりあえず雇ってみる」という事態に陥るのです。
しかし、入社してすぐに退職してしまうと、求職者は「別の会社の内定を受け入れていたほうが幸せだったんじゃないか」、企業は「採用コストや工数が無駄になってしまった」というように、企業・求職者の両者にとってよくありません。

例えば、コムデックなら従業員の入社に合わせて「PC設定・アカウントの追加・労務関係の手続き」などを行っています。1人採用するためには、コストや工数がかかります。
両者にとってのマイナスとなる早期離職を防ぐためにも、入社前にお互いに条件や業務のすり合わせを行っておきたいところです。

採用方法を工夫して、コストを抑えて自社に合う人を採用しよう!

これらの中小企業の採用実態は、採用方法を工夫することで改善することができます。
まずは、採用が上手くいっている企業がやっている採用のポイントを見てみましょう。

採用はチーム戦

採用において重要なのは、担当者がチームとなり、各種ツールやデータを用いて採用活動を行うことです。
kintone等の情報共有ができるシステムを使えば、1次・2次で受けた求職者の印象などの情報をシームレスにパスできます。

SNS活用やHP等で自社をアピール

求職者は様々な方法で自社が応募する企業を探しますが、「求人サイトだけを見て応募」することは非常に稀です。
どんなことをやっている会社なのかを確認するためにHPは確実に閲覧しますし、雰囲気を知りたければSNSを確認するでしょう。

そんなとき、HPやSNSの更新が何年も前から止まっていたらどんな印象を受けるでしょうか?
求職者を応募に導くことに加えて、「業務内容がイメージと違った」ことによる離職を防ぐためにも、HPやSNSで情報を発信することは重要です。

チャットを活用

御社では、求職者との連絡をどんな方法でおこなっているでしょうか?
電話やメール、時には履歴書を郵送で送ってもらったりしていませんか?

採用が上手くいっている企業は、求職者との連絡にもチャットを取り入れていることが多くなっています。
「素早く連絡できること」「疑問に思ったことはすぐに聞けること」は採用において大きなアドバンテージです。
求職者にとってのメリットだけではなく、面接の日程調整のための連絡や、入社までの依頼事項をすぐに送ることができるという点でも、自社の連絡コストを下げることができます。
ただしこの時、業務用ではない個人のLINEでつながるのは逆にマイナスイメージを持たれてしまう可能性があります。

プライベートと仕事を切り分けできるビジネスチャットLINE WORKS(ラインワークス)であれば、自社はLINE WORKS、求職者は自分のLINEで連絡を取ることができるためおすすめです。

データに基づいた採用

中小企業が自社に合った人材を採用できていない、「とりあえず雇ってみる→すぐにやめてしまう」という負のループから抜け出すことができていない理由の一つに、「判断基準が無い」ということが挙げられます。
そこで、この課題を解決するための採用における最重要ポイントは「データに基づいた採用」を実施することです。
「どのような人が面接にきたのか」「どんな人が定着しそうか」といった点は、ビッグデータ(過去の実績)を用いることで把握できます。

ビッグデータに基づく採用方法は、以下のセクションで紹介する各種ITツールを活用するのがおすすめです。

これからの採用に必要なITツール

自社に合った優秀な人材を採用するために、是非使っていただきたいおすすめITツールを紹介します。

今回ご紹介するツールは「ミツカリ」「不適正検査スカウター」の二つです。
実際にコムデックでも導入しており、自社で活躍してくれそうな人材の採用に役立てています。

ミツカリ

「ミツカリ」は、適性検査によって採用配属(与える業務)のミスマッチをなくすITツールです。
会社や部署の社風、上司との相性が表示されるため、早期離職や社内ミスマッチを防げます。

コムデック 採用ツール 採用DX

従来の採用では「この人はうちの会社に合っているかな?」「この部署・業務に合いそうだ」といった判断を勘と経験によって判断していました。
しかし、ミツカリを使えば10分ほどの実施時間で「合う・合わない」の意思決定ができるようになります。

【ミツカリでわかること】

  • 応募者の人物像
  • 相性の良い部署やチーム
  • 性格や価値観
  • 相手に適したコミュニケーションの取り方 など

費用は、求職者ごとの受検で1回2,000円、現職者は無料です。入社後のマネジメントだけでなく、現職者の人物像や価値観の把握もできます。

コムデック 採用ツール 採用DX

現在、コムデックではミツカリの受検を「1次面談と2次面談の間に組み込む」ことで、採用の意思決定に役立てています。
1次のカジュアル面談で質問などのすり合わせを行ったあと、2次面談でより精度の高い(任せる業務内容や将来どうなっていてほしいか)話をするためにミツカリの結果を活用しているのです。

スカウター

「スカウター」は、現職者との比較ではなく、世の中のアベレージと比較して求職者が持つ基本的な能力とストレス耐性などを把握できます。

コムデック 採用ツール 採用DX

計算能力や言語能力なども診断できるため、コムデックでは「計算能力が高い人材は開発を任せるのがいいかな」「言語能力が高いなら、お客様のサポートやコムデックラボのコンテンツづくりが向いているかな」といったような判断材料として活用しています。

コムデック 採用ツール 採用DX

【スカウターの特徴・わかること】

  • ミツカリの上位版
  • NR:資質検査(ストレス度・戦闘力)
  • SS:能力検査(計算問題等)・成長志向

スカウターもミツカリ同様、求職者には2次面談の前に受検してもらっています。費用は、資質検査の場合1人あたり864円です。

使ってほしい採用DXツールと効果のまとめ

ITツール 費用 効果
ミツカリ 2,000円 / 人 既存従業員との相性を見ることができる
スカウター 864円 / 人 基本的な能力と詳細なストレス耐性を見ることができる

コムデックでは、これまで勘や経験、アシスタントとの相談で採用する人材を判断していました。
しかし、上記2つのツールを導入することで、現職者・既存事業との相性を判断したうえで採用できています。
スカウターには性格や価値観などを総合したうえで「○○の事業で能力を発揮できる」といったコメントが結果として出てくるため、こちらも重要視して見ています。

自社が求める能力だけでなく「○○といった業務を任せて、1年後にはこれくらいできるようになっていてほしいと思っていますが、あなたの考えと合っていますか?」といったすり合わせができるのも、ITツールを活用するメリットの1つです。

採用DXツールを取り入れて自社の成長に欠かせない優秀なスタッフを増強しよう

売り手市場が続いている以上、中小企業がこれまでの採用方法を用いても優秀なスタッフを増強するのは難しいでしょう。
「自分に合った業務だ」と感じてもらえること、ひいては適切な業務を与えることができるか否かが、中小企業の採用の勝敗を左右します。

今回お伝えした採用DXは、ぜひ今日から取り入れていただきたい取り組みです。
企業の成長において重要なのは、kintoneによる業務改善やWEBマーケティングによる仕事増加だけではありません。
採用DXを取り入れて、自社の成長に欠かせない優秀なスタッフの増強を目指しましょう!

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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