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kintoneでイベントの受付システムを構築!QRコードを読み取ってその場で印刷が可能に

kintone×QRコードで受付管理

イベントやセミナーを開催する企業さまでは、受付で特定の時間帯に来場者が集中したり、トラブルで人手が足りなくなったりして、大変な思いをしたことがある方も多いのではないでしょうか。
受付がスムーズにいかないと、来場者を待たせてしまったり、開始時間が遅れてしまったりして、イベントそのものの満足度を下げてしまうこともあります。

そんなときにおすすめなのが、kintoneによる受付システムの活用です。
kintoneアプリや連携ツールを工夫して使うことで、受付の時間短縮や人員削減が可能です。

本記事では、kintoneとQRコードを活用した受付システムの開発事例を紹介します。
本記事の内容は、こちらの動画にもまとめてありますので、あわせてご覧ください。

kintoneを活用して受付をもっとスムーズにしたい!

コムデックは2016年以来、毎年お客さま向けのIT活用戦略セミナーを開催しています。
トレンドを押さえた講演や、最先端技術の紹介などを行っており、全国から多くのお客さまがお越しになるイベントです。

2024年開催のセミナーについては、こちらの記事で詳しくレポートしていますので、あわせてご覧ください!

▼IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン社長登壇!今中小企業に必要なIT活用をお伝え

IT活用戦略セミナーでは毎年、セミナーの内容だけでなく、受付システムについても試行錯誤を重ねてきました。
セミナーを始めた当初の受付システムは、来場者に手書きの芳名帳を記入してもらい、あらかじめ印刷して五十音順に並べておいた名札を探し出して、来場者にお渡しするというアナログなものでした。

2022年からは、よりスムーズな受付を目指して受付システムをIT化しました。
参加申し込みいただいたお客さまにはあらかじめQRコード付きの受講票をメールで配布しておき、当日はプリントアウトして持参してもらった受講票をスキャンして受付処理を行うことができます。
手書きの芳名帳ではなく、kintone(キントーン)とQRコード読み取りプラグインを利用することで、受付での消し込み作業が不要になりました。

また、受講票は折りたたんでネックストラップに入れることでそのまま名札にもなるため、名札を印刷しておく手間も省くことができました。

kintone 受付システム

このときの開発事例については、こちらの記事でも詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

▼受付管理を効率化!kintone受付システムの仕組みを大公開

▼kintoneで受付システムを構築!問い合わせフォームや自動返信メールの作成手順

受付システムのIT化によって受付業務は大幅に効率化されましたが、新たな課題も出てきました。

1つめは、QRコード付きの受講票は名札としても利用するため、お客さま自ら印刷して持参してもらう手間があるという点です。
2つめは、QRコードを読み取る際、ノートパソコンの内蔵カメラを使用すると、精度が不十分で読み取りに時間がかかるという点です。

また、QRコードを読み取ると自動で受付に必要な情報が入力されますが、最後の「保存」の処理だけは手動でおこなわなければならないため、常に受付の人員が必要になることも課題でした。

そこで今回のIT活用戦略セミナーでは、次の2点を改善することにしました。

①QRコードは「kMailer(ケイメーラー)」を使って送付し、印刷不要にする

お客さまが受講票を印刷する手間を省くため、QRコードはスマホ画面の提示で済むようにしました。
ここで利用したのが、kintoneに連携できるメール送信システムのkMailerです。

kMailerを利用すれば、kintoneで情報を管理しているお客さまに向けて、個別または一斉にメール送信ができます。
送信内容はテキストだけでなく、添付ファイルやHTMLメールにも対応しているのが特徴です。

今回は、あらかじめQRコードをメールで配信しておき、当日は受付コーナーでスマホ画面を提示するだけなので、お客さまが受講票を印刷して持参する必要がありません。

②QRコードリーダーは専用端末を導入する

前回は、QRコードの読み取りにノートパソコン内蔵のカメラを使用して時間がかかってしまったため、今回はQRコードリーダーの専用端末を導入しました。

写真のように端末を設置し、スマホに表示したQRコードをかざすと、その場でプリンターから名札を兼ねた受講票が印刷される仕組みです。

kintone 受付システム

kintoneを活用した受付システム構築の流れ

ここからは、kintoneを活用した受付システム構築の流れを具体的に紹介します。

今回のシステムで使用するkintoneアプリは、来場受付アプリQR受付アプリ来場予定リストの3つです。

来場予定リストについては、フォームブリッジで作成したWEBフォームに参加者が入力した申込情報をそのままkintoneに反映するよう設定しています。
参加者への申込内容確認メールも自動送信されるため、申込受付にはほとんど手間がかかりません。

kintone 受付システム

次は、QR受付アプリの構築です。
カスタマイズビューで、待機画面に「ご来場ありがとうございます。QRコードをスキャンしてください。」というメッセージを表示するよう設定します。
あらかじめ印刷フィールドも設定しておくことで、受付と同時に名札を兼ねた受講票をプリンターから印刷できる仕組みです。

今回はさらに一工夫して、受付時に相手に合わせたオリジナルのメッセージも表示できるようにしました。

来場予定リストで管理する項目に「個別メッセージ」を追加し、個別に設定することで、「遠いところありがとうございます」や「先日は〇〇をありがとうございました」といったメッセージが5秒間表示され、自動で元の受付開始画面に戻るようになっています。
個別メッセージがあることで、受付が無人でも、温かみを演出できるようになりました。

受付システムをパワーアップさせた効果とは?

今年の受付システムでは、QRコードをスマホで提示できるようにしたことで、お客さまが受講票を印刷・持参する手間を省けました。
お客さまの負担が減るだけでなく、運営側も受講票を忘れた人の対応をしなくて済むようになっています。

さらに、セミナーのプログラムも受講票に印刷することで、配布物の準備も不要になりました。

また、QRコードの読み取りについては、専用のQRコードリーダーを導入したことで、ノートパソコン内蔵カメラを使用した時よりも素早い読み取りが可能になりました。
さらに、相手に合わせたオリジナルのメッセージも表示することで、ただ効率化するだけでなく、おもてなしの心を伝えられるところもポイントです。

印刷の際、本来ならPDFの印刷プレビューが表示され、もう一度印刷ボタンを押す必要があったのですが、JavaScriptで開発することで、印刷プレビューを省略できるようカスタマイズしました。

受付システムの構築には、QRコードリーダーやプリンターが必要になりますが、定期的にイベントを開催する企業さまであれば、導入する価値は十分にありそうです。

kintoneを活用してイベントの受付を効率化しよう

今年のIT活用戦略セミナーでは、昨年までの経験を活かして、受付システムをさらにパワーアップさせることに成功しました。

kintone開発は、現場で運用してみて初めて分かる課題や改善点もたくさんあります。
導入して終わりではなく、使いながら改善を繰り返すことが大切です。

みなさんも、kintoneを使った業務で課題を見つけたら、ぜひプラグインや外部ツールを使ったカスタマイズを試してみてはいかがでしょうか。
自分たちで解決するのが難しい場合は、プロに相談するのもおすすめです。

コムデックでは、お客さまのお悩みをお聞きして、その場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
業務プロセスの見直しからアプリ開発、担当者の育成まで、トータルでサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

「kintone対面開発」サービスページはこちら

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この記事を書いた人

西道 涼

『クラウドサービスの先導者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主に中小企業のクラウドサービスの提案から導入支援まで、一貫してサポートさせていただいております。 たくさんのクラウドサービスが普及する中、どのクラウドサービスが自社に合っているのか…お悩みではありませんか? 是非一度御社の理想をお聞かせください。ぴったりのクラウドサービスをご提案させていただきます!

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