受付管理を効率化!kintone受付システムの仕組みを大公開
セミナーなどのイベントで来場受付を行う際には、来場者による記名、事前に申し込みがあったかどうかの名簿確認、あらかじめ用意しておいた名札を探してお渡しなど、さまざまなタスクがあります。
しかし、受付担当者が少なかったり、来場者が一気に押し寄せたりするとたちまち受付待ちのお客様が滞留し、慌ただしくなってしまうという課題があります。
今回は、kintoneを活用することでアナログな受付管理をデジタル化し、QRコード読み取りによる受付の自動化を実現した事例とその仕組みをご紹介します!
▼こちらの記事内容はYoutubeでも紹介しています!
目次
アナログな受付管理、効率的な対応が難しい…
イベントや式典などで必ずと言っていいほど必要な受付業務ですが、皆様はどのように対応されているでしょうか?
近年では受付のための様々なシステムや外部サービスがリリースされているため、これらを活用されている方も増えているかもしれません。
しかし、どのサービスを選べばよいのか?果たしてうまく使いこなせるのか?といった懸念からアナログな方法での受付業務を継続されている方もまだまだいらっしゃるのではないでしょうか。
コムデックでは毎年6月にIT活用戦略セミナーという大規模なセミナーを開催しており、全国のお客様が伊勢まで足を運んでくださっています。
普段の業務にはITをフル活用しているコムデックですが、このIT活用戦略セミナーの受付管理については、毎年以下のようなアナログな方法により実施されてきました。
前回までのコムデックの受付管理
- お客様がご来場されたら、芳名帳にご記入いただく
- 来場者リストを元に、あらかじめ五十音順に並べておいた名札を探してお渡しする
- 来場者リストを消込して、どなたが来ていてどなたが来ていないかをチェックする
アナログな方法ゆえに、ご来場いただいてから名札をお渡しするまでに時間がかかってお客様をお待たせしてしまったり、ご来場の状況は受付でないと把握できないため各担当者は何度も受付まで来て自分が担当しているお客様の来場状況を確認する必要があったりと、効率的とは言えない点がいくつかありました。
お客様の手間を減らして受付を素早く実施することと、お客様をなるべくお待たせしないようにすること、そして来客状況を確認するための手間を無くすこと。
コロナ禍により3年ぶりの開催となった2022年IT活用戦略セミナーでは、この3つのポイントを達成するべく「受付管理のIT化」プロジェクトがスタートしたのです。
受付管理で解決したい3つのポイント
- 受付の効率アップを行い、受付前での滞留をなくしたい
- お客様をお待たせしないことで、顧客満足度をアップしたい
- 担当者が来客確認をする際の会場内での移動や受付とのコミュニケーションを削減したい
具体的な取り組みや受付管理アプリの仕組みについてご紹介していきますので、是非自社の業務にも活用できる部分がないか検討いただきながらご覧ください。
受付管理をデジタル化!QRコードで受付をスムーズに
コムデックが目指したのは、「受付業務の効率をあげつつ、どこに居てもスマホ一つで受付状況を把握できる仕組み」です。
この仕組みの構築には、自社の業務に合わせてドラッグ&ドロップでアプリを構築できるkintone(キントーン)を活用しました。
kintoneについては、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneとは?実現できること・業務アプリの例もご紹介!
コムデックでは、顧客管理や案件管理、タスク管理等、普段から様々な業務にkintoneを活用しています。
普通の受付管理アプリなら、「あらかじめ作成しておいた来場者リストに対し、ご来場いただいた方のお名前をお伺いしてリストを検索、チェックをつけて消し込み」といった仕組みが考えられますが、これでは従来のアナログな受付管理と変わりません。
kintoneはクラウドサービスのため、お客様の来場状況はスマホから確認できるようになりますが、「お名前をお伺いする手間」「リストを検索する手間」「あらかじめ名札を作っておく手間」「名札を探してお渡しする手間」等、これまで以上に受付に時間がかかる可能性もあります。
そこでコムデックが着目したのは、QRコードの活用です。
あらかじめ来場予定者リストからQRコード付きの参加証を作成し、事前にメールでお客様へ送付して当日ご持参いただきます。
プリントアウトした参加証に印字されたQRコードを読み取れば一瞬で受付が完了する、という仕組みです。
QRコードの読み取りであれば、お名前をお伺いしたりリストを検索したりといった手間もいりません。
さらに、ご持参いただいた参加証をそのままネックストラップに入れれば名札にもなるため、お客様をお待たせすることもなくなります。
ここで、すでにkintoneをお使いの方は「おや?」と思われたかもしれません。
そう、kintoneには「QRコードを読み取って何かを入力する」機能はついていないのです。
この問題は、普段からお世話になっているTIS社製の無料プラグイン「QRコード読み取りプラグイン」を活用することで解決しました。
使い方はとても簡単で、参加受付を登録するアプリ内のQRコードで読み込みたい項目を指定するだけ!
プラグインを設定した項目にカメラマークが表示されるため、クリックすることでカメラが起動しQRコードの読み込みが可能になります。
読み込む項目をルックアップ項目にし、あらかじめ作成してある来場予定者リストから情報を参照してくるように設定しました。
これにより、「来場者のリストを検索して消し込み」する必要は無くなります。
QRコードを読み取るだけで受付処理が完了し、なおかつご持参いただいた参加証がそのまま名札になるため、大幅に受付時間が削減されました。
お客様をお待たせすることなく、受付前でのお客様の滞留も解消することができたのです。
さらに、受付情報がそのままkintoneに登録されリアルタイムで更新されていくため、担当者はわざわざ受付に行かなくても、自分のスマホで来場状況を把握することが可能となりました。
来場者通知はkintoneからLINE WORKSに自動連係!
受付業務の効率化はQRコードの活用により達成することができました。
先ほどお伝えした通り、担当者は自分のスマホでkintoneにアクセスし、受付管理アプリを開けばリアルタイムな来場者状況は把握することができます。
しかし、各担当者がそれぞれのタイミングでアプリへアクセスして来場状況を確認するのは非効率ですし、受付してから確認するまでにタイムラグもあります。
結果として、お客様へご挨拶に伺うタイミングを逃してしまい、後から会場内を探し回る必要性が出てしまうかもしれません。
スマホのkintoneアプリであれば、スマホに通知を送ることができるため、受付が実施されたタイミングで担当者に通知を送ることはできます。
しかしスマホ通知は「一度見てしまった通知は消えてしまう」という欠点があり、どんどんお客様が来場される今回のようなケースには向かないと判断しました。
そこで活用したのが、kintoneとLINE WORKSを連携させて通知を送ることができるシステムです。
kintone for LINE WORKSでは、通知条件や対象となる従業員を柔軟に設定できるため、自身が担当するお客様が来場された場合にのみLINE WORKSへ通知を飛ばすことが可能です。
チャットの形式で届くため、通知が画面上から消えてしまってわからなくなるという心配がありません。
LINE WORKSのトークルーム内に履歴として残るため、お客様へのご挨拶中に届いた通知であってもチャットを後から確認することができます。
セミナー当日も担当している複数のお客様が同時に来場されましたが、LINE WORKS内のチャット履歴を確認することで全てのお客様に挨拶に伺うことができました。
応用的な活用方法として、AppleWatch等のスマートウォッチを使っていればさらに便利になります。
スマホを開かなくても来場状況を把握することができ、素早い対応が可能です。
kintoneとLINE WORKSの連携についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneとLINE WORKSを連携!ほしい通知を逃さずキャッチ|介護業 社会福祉法人ゆめネットさまのアプリ開発事例
kintoneによる受付管理システムのメリットは?
IT活用戦略セミナーにてkintoneで受付管理を行った事例をご紹介してきましたが、コムデックではアナログな受付管理から切り替えることで以下のようなメリットを得ることができました。
kintone受付管理システムのメリット
- 受付業務に要した時間が2/3に削減
- 受付処理の効率化によりお客様の待ち時間が大幅に減少し滞留もなしに
- 来場者の状況はkintone上で一目で確認できる
- 受付処理時にLINEWORKSにチャットが送られるため、お客様の来場に気づき一早く挨拶に伺える
たまに参加証が拠れていたりするとQRコードの読み取りがうまくいかず、何度か読み取りチャレンジしたこともありました。
しかしそれ以外は大きな問題もなく、スムーズな受付管理を実現することができたのです。
受付システムのkintone化でスムーズな受付管理を!
今回の記事ではコムデックでの取り組みをもとに、kintoneを活用することで受付管理を効率化できた事例をご紹介しました。
標準機能でも様々な業務改善が可能なkintoneですが、標準機能だけの場合、今回のようなケースでは受付情報を手入力するしかありません。
そんな時、プラグインや外部サービスとの連携機能を活用することで、思いもよらなかった便利な使い方を実現できるのもkintoneの魅力の一つです。
アナログな受付管理でお困りの企業さまやkintoneを活用しきれていない企業さまは、ぜひ本事例を参考に自社の受付業務を見直されてみてはいかがでしょうか?
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