kintoneアプリをカスタマイズして郵便追跡業務を効率化!|NISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまのアプリ開発事例
社会保険労務士法人をはじめとする士業の事務所では、お客さまや役所に宛てて、多くの郵便物を発送します。
取り扱う書類には個人情報が書かれていることも多いため、書留やレターパックなど、配達状況を追跡できる郵便を使うのが一般的です。
そのため、発送した郵便物を管理するために追跡番号をエクセルにまとめたり、追跡サイトに手入力して状況を検索したり、管理に手間をかけている社労士事務所の方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、kintoneを使って郵便の追跡業務を効率化したNISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまの事例を紹介します。
社労士事務所さまだけでなく、書留やレターパック、ゆうパック等、追跡が必要な郵便物を日常的に取り扱っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
郵便追跡の手間を減らして、履歴も長期間保存しておきたい
鹿児島市のNISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまは、福祉事業所に特化した社会保険労務士法人さまです。
代表の西田さまは精神保健福祉士としての経歴をお持ちということもあり、障害福祉の分野で専門知識を活かした支援を得意とされています。
少数精鋭で運営されているNISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまでは、業務効率化にも積極的に取り組んでおられます。
これまでに、送付状の作成や郵便物の管理にkintone(キントーン)を導入されてきました。
送付物管理のアプリ開発事例についてはこちらの記事で詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。
▼kintoneで送付物管理、プラグインで帳票出力も実現|NISHIDA OFFICE社会保険労務士法人・行政書士法人さまのアプリ開発事例
送付する郵便物については、以前からkintoneの「送付物管理アプリ」で一元管理しており、郵送日や担当者、宛先(担当者)、郵送方法、問い合わせ番号などを記録していました。
無事に届いたかどうか確認したいときや問い合わせがあったときには、その都度kintoneと日本郵便の追跡サービスのサイトを開き、問い合わせ番号を入力して検索する必要があります。
しかし、この方法では1件確認するのに2つの画面を開いて行き来しなければならず、また都度の検索になるため手間がかかります。
さらに、日本郵便の追跡サービスは、郵便局での取り扱いから約100日間しかデータが保持されないという制限があり、この期間を過ぎると閲覧できなくなることも課題でした。
郵便を追跡する際にわざわざkintoneと日本郵便のサイトを開いて追跡番号をコピペする手間を無くしつつ、100日を経過した後も配達状況の記録を残せないかと考えたNISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまでは、郵便の追跡業務を効率化するため、kintoneの郵便物管理アプリをカスタマイズすることにしました。
kintoneで配達追跡URLを自動作成する方法
ここからは、kintoneの「郵便物管理表アプリ」をカスタマイズする方法について、実際の画面もお見せしながら解説していきます。
これまで、「郵便物管理表アプリ」では、郵送日や担当者、宛先(担当者)、郵送方法、問い合わせ番号などの項目を管理していました。
書留やレターパックを発送する際には「問い合わせ番号」フィールドに12桁の追跡番号を記録し、配送状況を検索するときにはこの番号をコピーして追跡サイトに入力する手順です。
今回新たに「追跡URL」という文字列(1行)のフィールドを追加し、ここに追跡用URLが自動で入るように設定しました。
どうやって追跡URLを自動表示しているかというと、文字列(1行)フィールドの自動計算を活用しています。
日本郵便の追跡サイトは、問い合わせ番号12桁が組み込まれたURLにアクセスすることで、個別の配達状況が表示される仕組みになっています。
つまり、12桁の問い合わせ番号さえ分かれば、どの郵便物のURLでも簡単に生成できるということです。
発送時に入力いただいた問い合わせ番号12桁を元に、以下のような計算式を組むことでその郵便物専用の追跡URLを自動で生成できるようになっています。
これにより、追跡番号をわざわざコピペしなくても、kintoneのレコード詳細画面で表示されたURLをクリックするだけで配達状況を表示できるようになりました。
閲覧期限の問題はスクリーンショットの保存で解決
今回、解決したかったもう1つの課題は、「日本郵便の追跡サイトが約100日間しか閲覧できない」という点です。
これについては、検索結果のスクリーンショットを保存することで、万が一トラブルが起きたときにも過去の配送状況を確認できる仕組みを構築することにしました。
ただ、手作業でスクリーンショットを保存するとなると、ファイル名をつけたり、保存先フォルダを選択したりと、また手間が増えてしまいます。
そこで今回は、RPAツールを使ってスクリーンショットの保存作業を自動化することにしました。
RPAとは「Robotic Process Automation」の略で、ロボットによるパソコン作業の自動化のことを言います。
RPAは、単純作業の繰り返しや、大量のデータ処理に適しているのが特徴です。
例えば、データの入力や集計、メール定型文の自動返信、システム間の連携などによく使われます。
今回の「スクリーンショットの保存作業」も単純作業の繰り返しのため、あらかじめ「URLにアクセスする→スクリーンショットを撮る→ファイル名をつける…」というように、RPAで指示を出しておくだけで、手間をかけることなく追跡結果を保存できるようになりました。
ちょっとした効率化でも積み重なれば大きな効果に
NISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまでは、「郵便物管理表アプリ」に「追跡URL」のフィールドを追加したことでkintone画面からワンクリックで配達状況を確認できる仕組みを構築できました。
これなら、わざわざ日本郵便の追跡サイトを開いて12桁の番号をコピペする必要はありません。
ほんの数秒で検索結果が出るため、お客さまからの問い合わせにもスムーズに対応できます。
1件あたりで考えると短縮できる時間はわずかかもしれませんが、頻繁に発生する作業なので積み重なれば大きな効果が期待できます。
また、配達状況の検索結果をスクリーンショットで保存することで、閲覧期限の100日を経過しても履歴を確認できるようになったこともメリットです。
RPAツールの活用によって、人の手間を増やすことなく実装できました。
kintoneを活用して社労士業務を効率化しよう
NISHIDA OFFICE社会保険労務士法人さまは、kintoneをカスタマイズすることで郵便物の追跡業務を効率化できました。
皆さんの周りにも「面倒だけど仕方なく続けている作業」や「不便に慣れてしまっている作業」はないでしょうか?
コムデックでは、kintoneの標準機能やプラグイン、連携ツールを使ってカスタマイズすることで、お客さまのニーズにお応えする環境を構築しています。
さまざまな業種に合わせたパッケージもご用意していますが、中でも社労士さまにおすすめなのが「社労士 業務改善パッケージ」です。
このパッケージは、社労士業界によくある、次のような課題を解決するために開発しました。
<社労士業務のよくある課題>
- 管理すべきタスクが多く、抜け・漏れが発生する
- 業務が担当者に属人化してしまいがち
- 契約料金に対して工数がかかり過ぎ、採算が取れていない
- 顧問先との情報共有に手間がかかる
社労士 業務改善パッケージを導入すると、タスクの全体像や進捗状況、業務負荷などを見える化できます。
また、顧問先の契約プランや従業員数などをもとに、請求額を自動計算することもでき、作業時間の大幅な短縮が可能です。
さらに、顧問先との情報共有が効率化できることもメリットです。
人手不足や業務効率化でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください!
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