kintoneで請求管理と入金管理を効率化!脱エクセルで集計の自動化も実現|株式会社MOONさまのアプリ開発事例
請求書を発行するためのデータ管理や、請求書をお客様にお送りした後の入金管理をエクセルで行っている企業さまは多くいらっしゃいますが、この請求書作成や入金管理に毎月どれくらいの時間をかけていますか?
毎月決まったタイミングで実施しているためなかなか認識し辛いかもしれませんが、エクセルでの請求書管理は手軽な一方でその作成や管理には手間がかかるのが難点です。
複数の部署や拠点の請求を取りまとめて本部が入金を管理しているようなケースでは、まず各部署・拠点から請求データを集めてくるだけでもかなりの時間コストがかかります。
それだけではなく、エクセルによる請求管理は、請求漏れや間違いも起きやすくなります。
インボイスや電子帳簿保存法への対応等も求められる中、この機会に請求書発行をシステム化しようと考えている企業さまも多いのではないでしょうか?
そこで今回は、kintoneを使って請求管理・入金管理の一元化に成功した、株式会社MOONさまの事例を紹介します。
請求書の「脱・エクセル」をお考えの企業さまも、ぜひご覧ください!
目次
エクセルで請求書を作るのが大変…作成時間を短縮して、経理への報告も確実にしたい!
株式会社MOONさまは、愛知県を中心とした東海エリアで、人材派遣業や障害者の就労を支援する就労継続支援事業を営む企業さまです。
事業所はおよそ30あり、経理をはじめとした本部機能を株式会社MOONさまのスタッフ20名ほどで担っています。
株式会社MOONさまではすでに、一部の業務にkintone(キントーン)を導入されていました。
売上の情報を各事業所がkintoneに入力し、各事業所が請求書を発行してエクセル等に取りまとめ、本部の経理に報告するという流れで請求管理を運用されていましたが、各事業所が1件ずつ請求書を作成するのには時間がかかります。
また、事業所から経理への報告がときどき漏れてしまうこともあり、請求書の作成時間を短縮しながら報告漏れをなくしたいと考えた株式会社MOONさま。
現在使っているkintoneをアップデートし、請求書発行から入金管理まで一元管理できる仕組みづくりを目指すことにしました。
krewDataで請求データの集計を自動化
請求データの集計を自動化するため、まずは請求に必要な情報を管理している売上管理アプリを確認しました。
このアプリは以前から運用しており、日ごとにどこの取引先の単価がいくらの作業をどれだけ実施したかを記録しています。
月別・取引先別に請求額を集計するだけであれば、売上管理アプリの中だけでも可能です。
しかし、実際には取引先ごとに請求締め日が異なるため、単純に月別に集計すればいいというわけでもなく、さらに「集計結果を元に請求書を発行する」ことはkintoneの標準機能では不可能。
締め日の異なる取引先ごとに請求情報を取りまとめて、請求書を発行するためには、売上管理アプリの情報を集計して、別のアプリに出力する必要があります。
kintoneはあらゆる業務に対応できる便利なツールですが、複数のアプリをまたぐ集計や、一方のアプリのデータを取りまとめて別のアプリに転記するといった処理は標準機能ではできません。
そこで役に立つのが、集計や転記といった処理を自動化するためのプラグインkrewData(クルーデータ)です。
krewDataを使えば、プログラミングの知識がなくてもパズル感覚で集計フローが作成できます。
自動集計のタイミングも曜日や日付で定期的に実行する「スケジュール実行プラン」と、アプリ操作に連動して実行する「リアルタイム実行プラン」があるので、自社の運用にあったほうを選ぶことが可能です。
各事業所が入力した売上情報を、取引先マスタに登録された請求締め日に基づいて取引先ごとに集計し、その結果を「入金請求管理アプリ」に反映するための集計フローがこちらです。
これにより、売上を入力してkrewDataの集計フローを実行するだけで請求データが自動で作られるようになりました。
経理に承認された請求データは、プリントクリエイターで簡単印刷
請求データを集計し、その内容を確認するところまでは各事業所が実施します。
その後は、事業所から本部の経理へ申請を行い、経理が承認した後に請求書を発行、入金確認までを行う流れです。
kintoneでは、これら一連の業務をひとつのアプリの中で実現しています。
請求データを申請承認する
完成した請求データは、各事業所が経理に申請し、経理が内容を確認して承認します。
ここでは、申請承認の手間も最小限にするため、kintoneの「プロセス管理機能」を活用しています。
プロセス管理機能とは、いわゆるワークフローをkintone内で実装する機能です。
紙やエクセル、メールなどで申請承認を行った場合、「いま承認が誰で止まっているのか分からない」「過去の承認履歴が見つからない」といったトラブルが起きがちですが、kintoneのプロセス管理を活用すれば承認の進み具合がひと目で分かり、書類の紛失も防げます。
あらかじめ承認ルートを設定できるため、「次は誰に回せば良いか分からない」ということもありません。
株式会社MOONさまでも、先ほどの「入金請求管理アプリ」にプロセス管理機能を実装することで、経理への申請承認をkintoneだけで済ませられるようにしました。
請求書を発行する
請求データが承認されたら、次は請求書の発行になります。
株式会社MOONさまでは、kintoneの連携サービス「プリントクリエイター」を使って、請求データを取りまとめた入金請求管理アプリから自社のフォーマットに合わせて請求書を印刷できるようにしました。
プリントクリエイターは、kintoneアプリ内のデータをそのまま請求書や見積書、納品書などの帳票に反映してくれるツールです。
どの項目を帳票のどこに反映するかを指定するだけで簡単に請求書や見積書と言った書類発行の設定ができます。
プリントクリエイターで出力する帳票は任意の形式で設定できるため、はがきや宛名ラベルなどさまざまな用紙にも対応できるのが特徴です。
入金情報を管理する
請求書を発行した後は、お客様から入金があったかどうかを管理する必要があります。
そこで、先ほどの「入金請求管理アプリ」に入金日や入金確認を入力する欄を設けました。
これにより、請求データと入金情報を一元管理できるようになりました。
未入金の一覧をあらかじめ作成しておくことで、入金があった際の登録や、入金漏れのチェックも素早く行えるようになります。
kintoneから帳票を発行するプラグインは他にもあります、動画で解説しています。
kintoneで請求管理をするメリット
株式会社MOONさまは請求管理をkintone化したことで、売上・請求・入金のすべての情報を一元管理できるようになりました。
krewDataのおかげで集計作業が自動化され、請求書作成の時間も短縮されたこともメリットです。
また、事業所から経理への報告にプロセス管理機能を活用したことで、報告漏れを防げるようにもなりました。
株式会社MOONさまの場合には、取引先の締め日ごとにkrewDataの集計フローを作成しているため、もし集計条件に変更が生じた場合は、すべてのフローに反映する必要があります。
krewDataの仕組みを理解する必要がありますが、プログラミングのような高度な知識がなくても修正できるので、経理担当者でも対応が可能です。
kintoneで請求管理から入金管理までまとめて効率化しよう
請求管理や入金管理は毎月発生する業務であり、集計や転記など地道な作業も多いため、自動化することで大幅な効率アップが可能です。
また、人の手で処理するとどうしても一定の割合でミスや漏れが起きてしまいますが、kintoneならそのリスクも抑えられます。
自動化によって浮いた時間を、未収金の回収や予実管理、分析業務などのコア業務に費やすことで、より強い企業経営が実現できます。
日々の請求業務に追われてしまっている、という方は、kintoneの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
株式会社コムデックでは、お客様のお悩みをお聞きして、その場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
「属人化していて、どこから手をつければ良いか分からない」「社内にITに強い人材がいない」という場合でも、お客様と一緒に状況を整理しながらアプリ開発を行いますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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