会計ソフトとは?できることや導入のメリット・選ぶ際のポイントを解説
会社を経営する上で、避けては通れないのが会計業務です。
売上や利益の管理を行うのはもちろんのこと、法律によりすべての法人は決算報告書を税務署に開示することを義務付けられています。
会計は重要ですが、それゆえにミスが許されず、手作業で行うと膨大な時間がかかってしまいます。
そこで、手作業による手間や非効率を解決できるのがいわゆる「会計ソフト」です。
この記事をご覧になっている方の中には、「会計ソフトの導入を検討しているけど、具体的に何ができるのか、どのように選べば良いのか分からない……」という方や、「すでに会計ソフトは使っているけれど、何ができるのかよくわかっていない……」という方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、会計ソフトでできることや導入のメリット、選ぶ際のポイントを基本から解説します!
この記事でわかること
- 会計ソフトでできること
- 会計ソフトを使うメリット
- 会計ソフトを選ぶ際のポイント
こんな人におすすめの記事です
- 会計ソフトで何ができるのか知りたい方
- 会計ソフトを使うメリットを知りたい方
- 会計ソフトを選ぶ際のポイントを知りたい方
目次
会計ソフトとは?
会計ソフトとは、企業のお金の動きを管理し、集計したり決算書を作成したりするソフトのことです。
企業のお金の管理にはルールがあり、帳簿の付け方や集計の方法、決算書の書き方は法律で細かく決められています。
そのため、従来は小規模の企業でも簿記の知識を持った人がいて、紙の帳簿で管理するのが一般的でした。
しかし、パソコンの普及とともに帳簿も電子化され、簿記の知識が浅い人でも会計ソフトを使って簡単に会計業務ができるようになりました。
令和4年には「電子帳簿保存法」が改正されたこともあり、会計業務においても電子データ化が加速しているのが現状です。
会計ソフトでできること
会計ソフトは様々な種類があり、細かい機能や使い勝手はそれぞれ異なります。
しかし、会計は一定のルールに従って実施する必要があるため、基本的な機能は共通します。
多くの会計ソフトが備えている機能は大きく次の4つです。
- 帳簿付け
- 決算書の作成・出力
- 売上や経費などの実績管理
- 経営レポートの集計・出力
帳簿付け
会計業務の基本となるのが、振替伝票入力や仕訳帳入力、現金出納帳、総勘定元帳などの帳簿付けです。
会計ソフトでは、ユーザーが数字や項目さえ入力すればあとの集計や関連帳簿への転記は自動でおこなってくれます。
そのため、会計ソフトを利用することで簿記に関する知識や経験が浅い人でも帳簿付けができるのがメリットです。
決算書類の作成・出力
こちらも基本機能の一つですが、会計ソフトでは決算書の作成や出力もできます。
具体的には財務三表と呼ばれる賃借対照表(B/S)や損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/S)の作成をはじめ、減価償却費や固定資産の管理も可能です。
日々の帳簿付けを正しくおこなっていれば、決算業務も非常にシンプルな作業で完了します。
売上や経費などの実績管理
会計ソフトでは各種数値が自動で集計されるため、日々の帳簿さえ入力されていれば自動的に月別の実績管理ができます。
特に「クラウド型」の会計ソフトを使えば、外出先のタブレットやスマホからもデータの確認や入力が可能です。
経営レポートの集計・出力
会計ソフトでは、損益分岐点やキャッシュフローなど経営判断に必要なレポートもボタン1つで集計・出力できます。
人の手で集計するのとは違い、部門ごとに必要な数値だけを抽出したり、過去のデータと比較したりすることも瞬時に対応できるのが特徴です。
先ほどご紹介した実績管理機能とあわせて活用することで、迅速な意思決定が可能になります。
会計ソフトを使うメリット
さまざまな機能をもつ会計ソフトですが、導入すると次のようなメリットがあります。
- 業務を効率化できる
- 会計初心者でも扱える
- 不正行為を防止できる
- 素早い経営判断に活かせる
- 税理士とのデータ共有がスムーズになる
何と言っても最大のメリットは、業務を効率化できることです。
手書きやエクセルでの管理とは違って、一度伝票を入力すれば仕訳帳や勘定元帳にも自動で転記されるため、時間短縮に加えて入力間違いなど人為的なミスも防ぐことができます。
従来であれば会計と言うと経験豊富なベテラン社員の仕事でしたが、会計ソフトを使えば若手人材でも会計処理を実施することが可能です。
多くの企業で課題となっている人手不足や長時間労働を解消するために、会計ソフトは必要不可欠なツールと言えるでしょう。
また、全て手書きで行う会計帳簿は容易に改ざんできてしまいますが、全てに連動する会計ソフトを使うことでそれらを防止、または早期に発見することもできます。
ルールに沿って作成された書類が出てくるため、税理士との情報共有もスムーズになるでしょう。
会計ソフトを選ぶ際のポイント
ここまで会計ソフトの機能やメリットを解説してきましたが、いざ自社で導入しようと思ってもどのソフトを選べば良いのか迷ってしまうかもしれません。
ここからは、会計ソフトを選ぶ際のポイントを解説します。
世の中には数え切れないほどの会計ソフトがあり、個人向けや中小企業向け、初心者向けや上級者向けなど、さまざまな特性があります。
よく考えずに値段や知名度だけで判断してしまうと、自社には合わず使いこなせない可能性もあるので、チェックすべきポイントを押さえておきましょう。
インストール型かクラウド型か
会計ソフトは大きく分けて「インストール型」と「クラウド型」の2つがあります。
インストール型とは、パソコン1台ずつにソフトを入れることで使えるようになる会計ソフトのことです。
インターネット環境が必要なく、はじめにソフトを購入すればランニングコストもかからないのが特徴です。
一方クラウド型では、ユーザーごとにアカウントを付与し、インターネット上のデータにアクセスして作業します。
そのため、パソコンだけでなくタブレットやスマホでも利用でき、テレワークにも対応できるのが特徴です。
月額や年額で利用料を支払うタイプが多いためランニングコストはかかりますが、インターネットバンキングや各種決済システムと連携して明細を自動取得できたり、AIが自動で仕訳を行ってくれたりなどメリットも多いため、近年はクラウド型を導入する企業が増えています。
インストール型にするかクラウド型にするかによって、費用や働く人の環境も変わってくるため、会計ソフトを選ぶ際は最初に検討すべき事項です。
クラウド会計ソフトの特徴はこちらの記事で詳しく解説していますので、合わせてご覧ください。
▼クラウド型会計ソフトとは?従来のソフトとの違い・導入方法を解説
必要な機能が備わっているか
会計ソフトにはそれぞれに特徴や強みがあるので、自社に必要な機能が備わっているかどうかの確認が重要となります。
必要な機能を考えるために、次のような観点で自社の状況を整理してみましょう。
- 何人で会計業務を担当するのか
- 担当者の会計知識のレベルはどの程度か
- インターネットバンキングやカード決済など連携したいものがあるか
- 顧問税理士が対応できるソフトは何か
どれほど有名な会計ソフトや安価な会計ソフトであっても、これらの条件に合っていなければ会計ソフトの導入はかえって業務を混乱させてしまうこともあります。
ソフトありきで検討するのではなく、何のために使うのか、誰がどこで使うのかをしっかり整理することが大切です。
使いやすさやサポート体制は十分か
迅速かつ正確に会計処理を行うためには、使いやすさも大切です。
特に会計の担当者が簿記に詳しくない場合は、なるべく操作がシンプルで、自動入力など補助機能が充実しているものが適しています。
また、導入する際には操作方法や設定について分からないことが出てくるものです。
マニュアルが充実しているソフトや、サポートセンターに問い合わせができる会計ソフトなら、スムーズに作業できます。
多くの会計ソフトでは無料のお試し版やトライアル期間が設けられているので、実際に使ってから判断することをおすすめします。
初心者にもおすすめの会計ソフトはマネーフォワードクラウド会計
会計ソフトは帳簿付けや決算書の作成から、経営判断に必要なレポート作成までできる便利なツールです。
業務効率化や法律への対応などの観点から、会計ソフトは企業の会計業務に不可欠なものになりつつあります。
これから会計ソフトの導入を検討している方は、ソフト選びのポイントを押さえて、自社に合ったものを選ぶようにしましょう。
どの会計ソフトにすべきか決めかねるという方には、マネーフォワードクラウド会計がおすすめです。
操作画面がシンプルなので直感的に使いやすく、自動入力・自動仕訳の機能があるので会計初心者でも簿記の知識を補ってくれます。
困ったときは、チャットやメールで経験豊富なスタッフがサポートしてくれるのも嬉しい点です。
無料のお試し期間もあるので、ぜひ実際に操作しながら検討してみてください。