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会計システム導入の目的・手順は?選ぶポイントや費用についても解説

会計システムの導入手順と選び方のポイントを解説!

会計業務の効率化を目指して、会計システムの導入や従来のシステムからの乗り換えを検討する企業さまは少なくありません。
しかしその一方で、「会計システム おすすめ」と検索すると数多くの会計ソフトのページや比較サイトがヒットして、どれを選べばいいかわからなくなってしまうことも多いのではないでしょうか?

各社が出している会計システムはそれぞれ機能が異なり、その中から自社に合ったものを選ぶ必要があります。
乗り換え作業が楽とは言いがたい会計システムだからこそ、失敗のないように選びたいですよね。

そこで今回の記事では、会計システム導入において押さえておくべき基礎やポイントを解説します。
導入のメリットや手順についても解説しますので、これから会計システムの導入・乗り換えを検討される際の参考にしてみてください。

この記事でわかること

  • 会計システム導入のメリットと手順
  • 会計システムの基礎知識
  • 会計システムの選び方のポイント

こんな人におすすめの記事です

  • 会計システムの導入にお困りの方
  • 自社の業務効率化を目指せる会計システムを選びたい方

会計システムの基礎知識をおさらい

会計システムとは、会計業務を仕組み化してミスなく効率的に実施するためのツールです。
通常の会計業務で必要な「仕訳入力・支払管理・帳票や決算書の作成」といった作業をシステム上で行うことで、一度入力したデータを自動的に各種帳票に反映して集計を行うことができます。
従来であれば複数の帳簿を開いてそれぞれに転記をしなければならなかった情報を一度入力すれば済むため、工数削減はもちろん素早い経営状態の可視化などを実現できます。

会計システムと混同されやすいツールに「経理システム」がありますが、会計システムと経理システムではその目的や機能が異なります。
会計システム「企業全体のお金の管理」をサポートするものですが、経理システム「企業における日々のお金の管理」に特化しています。

会計システムをうまく活用することで、手入力・チェックや各種書類の作成などの大幅な作業削減が可能です。
実際に「1週間かけて行っていた業務が半分以上も削減できた」という事例もあります。

会計システムの詳細と導入事例を知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
▼会計ソフトとは?できることや導入のメリット・選ぶ際のポイントを解説

会計システムの機能

会計システムには、会計業務をサポートするさまざまな機能が搭載されています。システムによって搭載機能はやや異なりますが、一般的な機能は以下の通りです。

  • 振替伝票入力
  • 仕訳帳入力
  • 帳票作成
  • 決算書作成
  • 財務管理
  • 経営分析
  • レポート作成

会計システムによっては、予実管理やセグメント管理などの機能も備わっています。
また、他システムとの連携や拡張に柔軟に対応している会計システムであれば、給与計算ソフトや各金融機関との連携によるデータの自動取得・自動仕訳なども実現可能です。

会計システムの種類

「会計システム」と一口に言っても、備えている機能の違いから「財務会計システム」「管理会計システム」「債務・支払管理システム」の3つに分類することができます。

財務会計システムは企業の会計情報・経営状況を外部に明示するための書類作成業務に特化しており、一般的な「会計システム」とは財務会計システムのことを指します。
対して管理会計システムは、自社が経営管理の改善に活かすためにまとめる社内向けの会計情報を管理するための会計システムです。管理会計システムには、集計・分析に役立つ帳票作成やデータの分析、経営層がひと目で経営状況を把握できるレポート作成の機能など、幅広く対応しているのが特徴です。
そして、債務・支払い管理システムは、買掛金などの債務を取引先ごとに分類し、支払が遅延しないよう管理する機能に特化した会計システムとなります。

それぞれの主な機能は以下の通りです。

会計システム 主な機能
財務会計システム ・伝票入力
・帳簿作成
・決算書作成
・帳票等の出力
・固定資産の管理
管理会計システム ・予実管理
・セグメント管理
・経営分析
債務・支払い管理システム ・支払予定管理
・支払消込
・支払分析

どの会計システムを導入すべきかは自社が抱えている課題により異なります。
そのため、会計システムの導入前に自社が求める目的を明確にしてから、必要な機能が備わったシステムを選ぶことが大切です。
最近はこれらを複合した「マネーフォワードクラウド会計」のようなシステムもあるため、「一般的な会計業務に加えて何をしたいのか」を軸に必要な機能を考えると良いでしょう。

管理する情報の違いによる種類の他に、利用方法でも会計ソフトを分類することができます。

利用種類 利用方法
インストール型 自社サーバにシステムをインストールして利用
クラウド型 クラウド上で提供されているシステムをインターネット経由で利用

インストール型はオフラインで使用できるというメリットがある一方、初期費用が高い・特定デバイスでしか使用できない・定期的なバージョンアップが必須といったデメリットもあります。

そのため、初期費用を抑えたい、使用デバイスを限定したくないと考える企業さまにはクラウド型がおすすめです。
インボイスや電子帳簿保存法といった各種法令への対応も自動でおこなってくれるため、運用における手間を最小限に抑えることができます。
その他にも、インターネットバンキングと連携して自動で明細を取得したり、AIによる自動仕訳ができたりとメリットが多く、インストール型からクラウド型に切り替える企業様も増えています。

会計システムの導入目的

会計システムを導入する目的や解決したい会計業務の課題は各社さまざまですが、会計システムを導入することで以下のようなメリットがあります。

  • 会計業務の効率化による工数削減
  • 手入力や転記による人的ミスの削減
  • 月次決算のスピードアップによる経営状況の可視化
  • 税制度変更への自動対応

会計システムを導入する最大のメリットは、業務効率化と人的ミスの削減です。
金融機関との連携でデータの自動取得・仕訳ができれば、手作業による入力やチェックが不要になり会計業務にかかる工数を大幅に削減できます。

月次決算が早期化することで素早い経営判断が可能となる他、経営分析やレポート機能のついた会計システムを活用すれば、よりわかりやすく経営状態を見える化可能です。

会計システムの導入手順

ここまで会計システムの機能や種類、導入メリットについて解説していましたが、実際に会計システムを導入したいと思ったとき、どのような手順で検討していけばいいのでしょうか?
以下はあくまで一例ですが、おすすめの手順をご紹介します。

  1. 自社の導入目的を明確にする
  2. 自社にあった会計システムを選定する
  3. 会計システム導入スケジュールを確認する
  4. 導入準備を行う

会計システムを導入するときは、事前に自社の導入目的を明確にすることが重要です。
「どのような課題を解消したいのか」「解消するためにはどのような機能が必要なのか」をきちんと把握したうえで、自社に合った会計システムを選定しましょう。

使用感や操作性が気になる場合は、無料トライアルなどを利用して実際の環境を試してみるのがおすすめです。

導入したい会計システムが決まったら、次に導入後の業務フローを確認します。
これまで手で記入していた部分がどのように省力化されるのかを理解したうえで、会計システムの機能を活かせる新しい業務フローを構築しましょう。
このとき、いかに手動で入力する部分を減らせるかを念頭に業務フローを構築することが重要です。

ここまで決めたら、あとは実際に会計システムを導入するための準備段階となります。
導入準備の段階では、データ移行をどのように実施するか、並行稼働期間はいつからいつまでか、実際に利用する従業員への操作説明をいつ実施するか……などを、利用する従業員の負担にならないようスケジュールを検討しましょう。

自社に合った会計システムを選ぶ4つのポイント

自社の会計業務を効率化できる会計システムを選ぶためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。
機能、連携、制度変更への対応、使い勝手の4つの観点でポイントをまとめたので、会計システムを選ぶ際の参考にしてみてください!

自社に合った会計システムを選ぶ4つのポイント

  • 自社が求める機能
  • 他システムとの連携や拡張
  • 税制度変更等に自動対応しているか
  • 従業員が使いやすい画面設計になっているか

自社が求める機能が搭載されているか

会計システムを選ぶときは、大前提として自社が求める機能が搭載されているかどうかに注目すべきです。
例えば、「通帳の記帳や仕訳の入力を効率化したい!」と考えているにもかかわらず全て手入力が必要な会計システムを導入しても期待する効果を得られません。

導入前に求める機能を明確にし、自社に合った会計システムを選びましょう。
自社にとって最適な会計システムを導入すれば、会計業務にとどまらず、経営の強い味方にもなります。

他システムとの連携や拡張などに柔軟性があるか

1つのシステムだけで、自社が求めるすべての機能をカバーできるものはそうそうありません。
そのため、他システムとの連携や拡張などに柔軟性がある会計システムを選ぶのがおすすめです。

金融機関と連携すれば、自動で入出金明細データの取得ができ、さらにAIが仕訳をほぼ自動化してくれます。
勤怠管理システムや給与計算システム、経費精算システムなど、他システム・ツールと連携することでバックオフィス全体の効率化も可能です。

会計システムの導入でバックオフィス全体の効率化を実現した事例はこちらの記事をご覧ください!
▼バックオフィス全体の効率アップを実現するクラウド会計活用術

税制度変更等に自動対応しているか

税制度など会計に絡む法律の変更に自動で対応してくれているかもポイントです。
エクセルや従来の会計ソフトを用いた会計業務では、法令改正や消費税の増税などがあった際には手入力での各種変更作業が必要でした。
しかし、クラウド型の会計システムであればそれらの変更にも自動で対応してくれるため、利用する側の作業は必要ありません。

代表的なクラウド型の会計ソフトであるマネーフォワードクラウド会計では、2024年1月まで猶予期間となっている「電子帳簿保存法」にも対応しています。

従業員が使いやすい画面設計になっているか

会計システムを選ぶときは、従業員が使いやすいかという点も重視しましょう。
誰でもすぐに使える会計システムであれば、現場の社員がスムーズに利用を開始できますし、今後の引継ぎも簡単になります。
逆に「何がどこにあるのかわかりにくい」「専門知識がないと扱えない」ような会計システムは避けるのがおすすめです。

加えて、わからないことが生じたときのためにサポート体制が充実している会計システムを選ぶのも重要です。
マネーフォワードクラウド会計の場合、チャットや電話などですぐに使い方や設定方法を相談することができます。

会計システムの導入・運用にかかる費用

新たにシステムを導入する際には、費用も重要な検討ポイントとなります。
会計システムの導入や運用にかかる費用は前述の利用方法によって大きく異なるため、インストール型・クラウド型それぞれのケースで例を紹介します。

会計システム 導入コスト 運用コスト
クラウド型 0円〜 月額2,980円〜
インストール型 100,000円〜 0円〜
(サポート料金やアップデートに伴う費用が別途必要 10,000円〜)

クラウド会計システムは初期費用0円のケースも多く、導入の初期費用がほとんどかかりません
運用コストは月額2,980円から(利用する機能や規模によって異なります)の定額制で、その他に従量課金などが発生するパターンが多くなっています。
バージョンアップなどによるコストが発生しないため、長期の運用をお考えの企業さまでも安心です。

一方、インストール型は初期費用がかかるケースが多く、買い切りの場合には初期費用がかなり大きくなることもあります。

自社に合った会計システムを導入して会計業務の効率化を実現しよう!

会計システムの導入目的は企業によって異なるものの、多くの企業さまが業務効率化や人的ミスの削減を実現したいと考えています。
会計システムを選ぶときには、今日ご紹介したような手順とポイントを押さえて、自社に合った会計システムを選びましょう!

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この記事を書いた人

徳田 幾美

『勤怠管理のスペシャリスト』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 勤怠管理クラウドKING OF TIMEやMoneyForwardクラウド給与の導入を得意とし、脱タイムカード・給与明細の電子化から人時生産性の向上まで、他クラウドサービスも含めたトータルサポートをご提案しています。 「紙のタイムカードや出勤簿を手で集計していて時間がかかる」「給与明細を手渡ししている」勤怠管理や給与計算でお悩みの企業様、是非一度ご相談ください!

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