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kintoneで採算管理の自動化を実現|歯科技工所 株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例

kintone 採算分析効率化

採算管理で使用するデータは、人件費なら勤怠管理システムや給与計算システム、原価や売上については会計ソフト、というようにデータの種別によって異なる管理ツールからデータを参照してくる必要があります。
そのため、各種ツールやシステム、書類から必要データを抽出し、手で集計して採算管理表やグラフを作成しているケースも多いのではないでしょうか。

kintoneなら、プラグインを活用することによって採算管理に必要なデータの管理や分析に必要な表・グラフを自動で作成できるため、手で集計する工数を削減できます。

今回ご紹介するのは、kintoneとkrewDataの活用によって採算管理業務における手入力の手間を削減し、集計結果アプリからいつでも採算状況を追えるようになった株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例をご紹介します。

kintoneを活用して採算管理業務を効率化したい企業さまや、採算分析に使用するデータ管理に時間と手間がかかっている企業さまは、ぜひご覧ください。

kintoneで手作業を削減!採算管理業務を効率化し迅速に情報共有したい

株式会社ファインデンタルさまは、三重県名張市の歯科技工所です。
1987年に創業して以来、「美しさ(審美性)」と「機能」のバランスがとれた技工物の製作を追及し、全国各地の歯科医院よりさまざまな歯科技工製品の発注を受けています。

歯科技工業界では、国の「低歯科医療費政策」により歯科医療費が20年間低く抑えられている一方で、物価や人件費が上昇しており、採算が合わないことが課題となっています。
国家資格が必要で高度な技術が求められる職種でありながら不採算性が課題となっているため、採算分析によって技工所の業務効率の向上が求められているのです。

効率化が求められる中、株式会社ファインデンタルさまではそれまで紙で作成していた日報をkintone(キントーン)化することで進捗の見える化や案件管理の効率化に成功されました。

▼kintoneで日報管理を効率化!データ登録や集計を自動化して進捗状況も見える化|歯科技工所 株式会社ファインデンタルさまのアプリ開発事例

株式会社ファインデンタルさまが日報に続いて効率化したいと考えられたのが採算管理です。

株式会社ファインデンタルさまでは、採算管理に必要な作業時間や単価、材料費、設備費などのデータを紙や複数のアプリ・システムで管理していました。
分析のための表やグラフを作成するには、紙や複数のアプリ・システムから必要データを探し出し、エクセルに手入力する必要があります。
集計作業に時間がかかるため、現場のリーダーへの情報共有がどうしても遅くなってしまうことがありました。

株式会社ファインデンタルさまは、現場のリーダーになるべく早く前月時点での採算状況を周知することで、以降の方針決定をスムーズに行えるようにしたいと考えていました。
そのためには、可能な限り早くデータを更新できるリアルタイム性誰もがいつでも情報にアクセスできるシステム構築が必要となります。

kintoneでデータを集約しkrewDataで集計作業を自動化!採算管理業務の効率化に成功

株式会社ファインデンタルさまの場合、データの種別によって管理アプリ・システムが異なるため、複数のアプリ・システムからkintone上に必要データを集約する仕組みが必要です。

kintoneに採算分析が必要なデータを集約できれば、krewData(クルーデータ)を活用することでこれまでエクセルで作成していた採算分析表を自動集計することができます。

krewDataは、複数のkintoneアプリや特定の場所に保存されたCSVファイルからデータを抽出して自動集計できるプラグインです。
krewDataを使うことで、採算分析の自動化が可能となります。

手作業による集計から、krewDataで自動集計システムを構築

krewDataを活用した採算分析では、分析に必要なデータを入力するアプリと、他のシステムからデータを取り込んでくるアプリ、そして既にkintone化されている原材料データのアプリ等の情報をkrewDataで集約して、集計結果を確認するためのアプリに出力されるようになっています。
実際のデータ入力・集計の流れを解説します。

①毎月の変動項目を入力する

kintone上でデータを一元管理するため、まずは分析に必要な毎月の変動項目を一部手入力し、データを集約します。
ゆくゆくはこれらのデータもCSV取り込みや他のkintoneアプリから集計できるようにしたいところですが、調整が必要な部分もあるため現時点では簡単に手入力で入れられるようにしました。
ここでしっかりと入力いただくことで、一人あたりの売上金額を実態に即した値で計算できるようにしています。

kintone 採算管理

②各部門の担当者の労働時間を取り込む

株式会社ファインデンタルさまが利用しているクラウド勤怠サービス、KING OF TIME(キングオブタイム)で集計したデータをCSV出力し、kintoneにインポートします。
これにより、各部門の担当者の労働時間を集計できるよう準備します。

kintone 採算管理

株式会社ファインデンタルさまの勤怠管理システム導入事例はこちら!

▼勤怠管理の見える化で意識も変わる!KING OF TIMEから始める働き方改革|歯科技工所 株式会社ファインデンタルさまの事例

③購入履歴アプリから必要なデータを取得する

購入履歴アプリは、技工物の製作に使用した材料や原価などを管理するアプリです。

こちらのアプリは以前からkintone上で運用していたため、構築時には「どの部門コードやどの仕訳番号のものを、採算管理上はどこの区分で集計するか」を確認しました。

kintone 採算管理

④krewDataで①~③のデータを集計

krewDataで、①~③のデータを抽出し、集計していきます。
実際の集計フローがこちらです。

kintone 採算管理

⑤集計結果を専用アプリに出力し、採算状況を可視化する

krewDataから集計結果を出力した専用アプリでグラフやクロス集計表等、これまでExcelで作成していた表を作っていきます。
ここで作成した表やグラフは、krewDataを動かせば自動で更新されていくため、採算状況が一目でわかる状態を維持できます。

kintone 採算管理

kintone×krewDataで採算管理業務を効率化したことによるメリット

kintoneとkrewDataを活用し、採算管理業務を効率化したことで、株式会社ファインデンタルさまでは以下の2つのメリットがありました。

1つ目のメリットは、集計者の負担が軽減されたことです。kintoneの入力専用アプリで毎月変動する項目の数値を手入力するだけになり、集計作業が大幅に短縮されました。

2つ目のメリットは、管理者層が採算分析結果にアクセスしやすくなったことです。
kintoneで採算管理業務を行うことでリアルタイムに情報共有ができるようになり、現場のリーダーはこれまでよりも早いタイミングでいつでも各月の数値や遷移を追えるようになりました。

導入におけるデメリットを上げるとしたら、エクセルの関数を使用していた部分がkrewDataに置き換わっているため、メンテナンスの際にはkrewDataを構築できる人材が必要となる点です。
しかし、集計方法が変わらないのであれば計算式が壊れることも無いため、集計業務の効率化や情報共有の迅速化を実現できたことは大きな成果といえます。

krewDataを基幹システムに!kintoneで請求書管理以外の業務自動化も目指す

株式会社ファインデンタルさまは、kintoneとkrewDataの活用によって、採算管理業務の効率化を実現しました。
また、クラウド上でデータを管理することでリアルタイムに情報を更新できるようになり、従来よりも管理者層が採算分析結果にアクセスしやすくなりました。

業務の課題を解決できたことで、これまで以上に採算性の改善に向けて施策を展開できるでしょう。
株式会社ファインデンタルさまは今後、採算分析の結果や各種受注案件のデータをダッシュボード化し、よく利用するデータにより迅速にアクセスできるように整備したいと考えています。

株式会社コムデックでは、kintoneを通じて業務課題を解決したいお客さまの要望をお聞きし、目の前でアプリを構築する「対面開発」を承っております。

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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