【具体事例あり】kintoneで日報などの報告書を活用する方法を紹介!
多くの企業さまで、各社員さんの活動を管理・把握するために日報や商談報告等所定の書式の「報告書」を紙やエクセルで提出・管理されているかと思います。
毎日何十枚にも積み重なる報告書を紙やエクセルで管理していると、欲しい情報を探すときに検索などができず時間がかかりますよね。
kintoneで報告書の作成・管理を行えば、瞬時に欲しい情報を引き出すことはもちろん、報告書の内容を元に自動で集計を行ったり、紙・エクセルに比べて報告書作成・入力の手間も削減したりできます。
この記事でわかること
- kintone報告書業務を行うメリット
- kintoneアプリストアにある報告書アプリの種類と活用方法
- 報告書アプリにおすすめのプラグイン
こんな人に向いている記事です
- kintoneで日報などの報告書を運用したい方
- kintoneで報告書を活用している具体的な事例が知りたい方
目次
kintoneで報告書の管理をするメリット!情報集約・社外での報告が可能に
紙やエクセルでの管理と比較して、kintone(キントーン)で日報などの報告書を管理するメリットは以下の5点です。
- 紙で保管することなく報告書の一元管理ができる
- 社内外でPC・スマホ問わず報告書の作成、提出ができる
- 自動で集計等が行える
- コメント機能で特定の報告書についてのコミュニケーションができる
- ワークフローを設定できる
報告書の一元管理ができる
kintoneで報告書を管理することで、一か所に全従業員の報告書が集まる形となりますので、確認・検索・集計・分析等、提出後の管理が格段にやりやすくなります。
例えば、紙やエクセルでの報告書管理をしていると「欲しい情報がいつ作成されたものか」「保管場所はどこか」など、ひとつの報告書を探し出すだけでも一苦労です。
「〇〇商事の過去の商談内容が知りたい、けどいつ実施したか覚えていない」……といった曖昧な情報だけで、年代ごとに商談ファイルを見ていくのは骨が折れます。
kintoneであればいつ実施したか覚えていない商談についても「〇〇商事」という会社名はもちろん、その他細かなキーワードから情報を探し出すことが可能です。
社内外でPC・スマホ問わず報告書の作成、提出が可能
kintoneはクラウド型のツールなので、インターネットに繋がる環境であれば報告書の作成、提出が可能です。
紙やエクセルで報告書の作成をしていると、作成・提出のためだけに会社に戻る必要が出てきてしまいます。
報告書の作成のために商談先から会社に戻っていると移動時間だけで業務時間を圧迫してしまいますが、kintoneであれば商談報告書や日報も出先でそのまま作成・提出することができるので、無理に会社に戻ってくる必要もなく、商談や現場作業から時間を空けずに作成可能です。
また、以前の報告書の内容をワンクリックで複製できるため、入力の手間を省くことができます。
自動で日報を集計できる
kintoneでは、登録されたレコードの内容を自動で集計することが可能です。
今月誰が何件報告書を提出しているのか、点検報告書を元に、どこの点検個所に異常が多かったのか、現在商談中の案件の金額を合計するといくらになるのか等、自社が知りたい切り口で自由に集計・グラフ化の設定を行うことができます。
作業時間から工数を自動算出できるため、工数管理に活用することも可能です。
登録された内容が集計条件に合致すれば自動で集計に反映されますので、いちいち集計をし直す必要はありません。
kintoneの集計・グラフ設定についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで売上管理を実現!アプリの作り方やグラフ設定方法を解説
コメント機能で特定の報告書についてのコミュニケーションができる
kintoneアプリの各レコード内にはコメント欄というものが設けてあります。
このコメント欄を利用することで、各データに対して疑問点や留意点をコメントとして残し、ユーザー同士でコミュニケーションを取ることが可能です。
そのため、1つの業務についての進捗状況や詳細の情報を、コメントを利用して管理することができます。
ワークフローで上長承認がスムーズに
kintoneには、「プロセス管理機能」と呼ばれるワークフロー機能が標準で備わっています。
このプロセス管理機能を活用することで、各種報告書を作成したらそのまま上長に承認依頼を行うことが可能となります。
承認はPCでもスマホでも実施できるため、報告書の提出だけではなく、承認までペーパレスかつモバイルで実現できるのです。
ワークフロー機能の詳細や設定方法はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼ワークフローをkintone化!プロセス管理・申請承認業務をペーパーレス化した事例を紹介
報告書用の豊富なサンプルアプリ
kintoneではドラッグ&ドロップで簡単にアプリを作ることができる他、kintoneのアプリストアには様々な報告書のサンプルアプリが用意されています。
もちろん一から自社の報告書フォーマットに合わせてアプリを構築することもできますが、サンプルアプリは全て無料で利用でき、自由に項目の修正が可能なため、「0から報告書アプリの作成をするのはちょっと難しい」と考えられている会社さまでも、本セクションで紹介する4つのサンプルアプリを参考に、自社だけの報告書アプリを作ってみてください。
日報
実施した業務の報告や感想などを入力することができるアプリです。
日報アプリ上で上長や他メンバーとのコミュニケーションが可能であり、業務を通して感じた疑問などを記入することで、記録アプリとしての活用だけでなく、社員間にある認識齟齬の是正や社員のレベルアップにつなげることができます。
商談報告書
社内・取引先の商談出席者や商談内容、次回までの課題などを記録することができるアプリです。
商談報告書アプリにはコメント機能がついており、アプリ内で商談内容についてのやり取りを完結させることができるため、メールなどの他のコミュニケーションツールに内容が埋もれることがありません。
顧客管理アプリからルックアップで顧客名を取得すれば、商談報告書を関連レコードとして顧客管理アプリに表示させることも可能です。
建物設備巡回報告書
建物の設備点検を報告することができるアプリです。
タブレットやスマホから更新することができるため、作業員が現場で直接登録することが可能です。
写真も直接登録できるため、より正確な情報をリアルタイムで伝えることができます。
労働災害発生報告書
建設業にて発生した労働災害発生報告書を記載するアプリです。
参考となる現場の写真や書類をアプリに添付することができるため、労働災害のその後の進捗や状況を追うことが可能です。
また、今までに発生した労働災害のデータからグラフ化するなどして、事故発生の傾向を知ることができるため、事故防止対策に活かすことができます。
kintoneでの報告書アプリ開発・活用事例を紹介!
ここまで、kintoneの標準機能でできる報告書について紹介してきました。
本セクションでは、コムデックが実際にお客さまに導入してきた実績を紹介させていただきます。
紹介する事例を参考に、各会社さまのkintone導入にぜひ活かしてください。
紙で管理していた日報を、kintone化することで顧客管理まで可能に
三重県伊勢市通町にある、高圧ガスや溶接材料の販売、産業機器の設備工事などを手掛ける有限会社大玉溶材さまの改善事例です。
有限会社大玉溶材さまでは、日報をEvernoteで管理することでメンバー間での共有を行っていました。
Evernoteは、場所を選ばずに日報の作成・提出ができることもあり、時間効率アップや情報が埋もれてしまう心配はなかったのですが、メモアプリという側面が強いEvernoteの機能のみでは、日報から顧客ごとのタスク管理にうまく繋げることができませんでした。
そこで、kintoneを導入し顧客ごとの日報を作成できるアプリを導入することで、作業や状況別に情報整理・タスク管理ができる状態を実現。
さらに、期日が近いタスクに対してアラートを出すことで、次のアクションが明確になりタスク漏れが激減しました。
有限会社大玉溶材さまの事例はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼日報をkintone化!ペーパーレス化でお客様ごとの情報を見える化
日報や介護記録をkintone管理することで3時間かかっていた入力を1/3に!
三重県で介護事業を営んでいるアイリス南郊株式会社さまの改善事例です。
アイリス南郊株式会社さまでは、日中は利用者様に介護サービスを提供するためまとまった時間が取れず、日報や介護記録は夜間にまとめて作成していました。
紙で作成をしていたため、転記作業など含めて3時間もかかっていたそうです。
kintoneを導入し、介護サービスを提供しながらタブレットで同時に日報入力ができるように介護記録アプリを作成、紙からの転記の必要がなくなったことで作業時間が1/3で済むようになりました。
介護業務改善パッケージはコチラ!
▼介護業務改善パッケージ
アイリス南郊株式会社さまの事例はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneを活用し日報や介護記録をクラウド化させたことで業務時間が2時間短縮!
日報を元に工数管理を実現
愛知県名古屋市にある社会保険労務士法人とうかいさまは、全国に300以上の顧問先をお持ちの社会保険労務士事務所です。
社会保険労務士法人とうかいさまでは、もともとkintoneで日報管理をしていました。しかし、その後の各顧客ごとの工数の集計をする際には、一度エクセルへ書き出して手動で計算をしていたため、3時間もかかっていたのです。
この課題に対して、「krewData」という複数アプリを連携・自動集計させるというツールを導入することで顧客ごとの工数を自動集計できるようにしました。
さらに、顧客先・作業ごとの工数情報を記載している日報アプリと、顧客先ごとの請求額の管理がある顧客管理アプリを連携し、顧客別の採算も検討できる環境を実現しました。
社会保険労務士法人とうかいさまの事例はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで工数管理!日報から作業工数を自動集計
報告書アプリ活用応用編!プラグインでより便利に
kintoneで報告書アプリを運用する際、標準機能だけではちょっと物足りない部分を補えるプラグインをご紹介します!
一覧テキスト絞り込み検索プラグインで報告書の検索をより簡単に!
冒頭で、kintoneは検索も簡単に行えるとお伝えしましたが、検索結果の表示のされかたは通常の一覧画面とは異なります。
もっとシンプルに、一覧画面をそのまま絞り込んでくれる「検索窓」を一覧の上のほうに作ることができるのが「一覧テキスト絞り込み検索プラグイン」です。
インストールするだけ、設定不要で便利な検索窓を作ることができますので、過去の報告書を探したい時等に便利です。
その他便利なプラグインはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼無料で使えるkintoneプラグイン!効率化を実現するおすすめ10選
報告書を印刷・PDF発行したい
作成した報告書、社内だけならkintoneのままでも問題ありませんが、お客様にお渡しするならきちんとした書式で印刷したいですよね。
しかし、kintoneの標準機能で印刷しようとすると、レコードそのままの見た目であまり報告書らしくありません。
そんな時にご活用いただきたいのが各種帳票発行ができるプラグインや外部連携サービスです。
無料~有料まで、PDF等の発行・印刷が可能となるサービスを紹介しています!
▼kintoneで帳票を簡単に作成・PDF出力したい!便利なプラグイン5つを徹底比較!
kintoneから報告書をPDF発行し、お客様に送付するところまでを自動化した事例はこちら!
▼kintoneで作業自動化!RPA Coopelの連携で作業月20時間のコスト削減|クレーン設置・点検業 株式会社クレーンメンテ広島さまのアプリ開発事例
項目選択フィールド連動各種設定プラグインで入力ミス・手間を削減
全てフリーで記入するような報告書もありますが、先ほどご紹介した労働災害発生報告書のように項目を選択してもらうタイプの報告書を作りたい!という時、「この項目が選択されたらこの項目は必ず入力してほしい…」といった場面は少なくありません。
そんな時に是非おすすめしたいのが「項目選択フィールド連動各種設定プラグイン」です。
その名の通り、項目選択に応じた入力必須項目あるいは入力不可項目の設定や、選択に合わせてグループを開閉する、自動で入力する等の設定ができますので、入力間違いや手間をぐっと少なくすることが可能です。
項目選択フィールド連動各種設定プラグインの詳しい機能や設定方法についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneの入力が面倒?それなら「項目選択フィールド連動各種設定プラグイン」で一挙解決!
再利用レコード初期化プラグインでレコード複製時に一部項目を初期化
kintoneでは、標準機能でレコードの複製ができます。この機能を使えば、似たような報告書を作りたいときには丸ごと複製することで、入力の手間を削減、報告書作成の時間を大幅に削減することができます。
しかし、このレコード複製では添付ファイルを除く全ての項目がそっくりそのままコピーされてしまうため、本来なら今回の内容に合わせて修正すべきところを修正しないまま保存してしまう恐れもあります。
そういった事態を防ぐため、「基本は複製でもいいけれど、ここだけは今回の内容にあわせて改めて記入してね」という項目を指定できるようにするのが「再利用レコード初期化プラグイン」です。
このプラグインを設定しておくことで、複製で入力を省けるところは省きつつ、必要なところはしっかり入力してもらうことが可能となります。
日報などの報告書を上手に運用するならkintone一択
今回は、日報や商談報告書などをkintoneでどのように作成、活用することができるか紹介しました。
紙・エクセルにて商談報告書などを作成する場合、事務所内でしか作成できないなどの制約や、欲しい情報の検索に時間がかかってしまうという問題が出てきてしまいます。
kintoneを導入することで、社内外問わず日報などの報告書が作成・提出でき、さらに過去の報告書を簡単に検索・参照できるため、業務効率を向上させることが可能です。
その他にも、蓄積された報告書のデータを生かして、各案件ごとの工数や問題点の洗い出し、次に取る必要のあるアクションを明確化することもできます。
報告書の紙・エクセル管理が煩雑になっていらっしゃる企業さまは、ぜひkintoneの導入を検討してみてはいかがでしょうか?
その他無料プラグインについて紹介している記事はこちら!
▼無料で使えるkintoneプラグイン!効率化を実現するおすすめ10選
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