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kintoneのPDF印刷はカスタマイズで快適に!よくあるお悩み&解決方法5選も紹介

kintone PDF印刷のよくあるお悩みと解決策

kintoneを導入している場合、kintoneからPDFを出力したい紙の書類を印刷したいというケースがよくあります。
しかし、kintone標準の印刷機能は「レコードの詳細画面をそのまま印刷する」もののため、「kintone内のデータを自社がもともと使っている帳票に合わせて出力したい」ケースには対応できません。

そのため、kintoneからPDF出力・印刷をするためにはプラグインや外部連携ツールを利用する必要がありますが、そうすると今度は「大量のデータを素早く印刷したい」「なるべく手数を少なく印刷したい」といったご要望も出てきます。

そこで今回は、kintoneのPDF印刷についてよくあるお悩み解決方法おすすめのプラグイン等を紹介します!
記事の後半ではkintoneから直接かつ素早く印刷できるように自社環境をカスタマイズした開発事例も公開していますので、ぜひご覧ください。

kintoneにおけるPDF出力のよくあるお悩み&解決方法5選

kintone(キントーン)をPDF出力する現場では、次のようなお悩みがよく聞かれます。

  • プラグインは使わず、標準機能で日付やURLを非表示にして印刷したい
  • 無料でPDF出力する方法を知りたい
  • 特定のフォーマットに合わせてPDF化したい
  • 添付したPDFの内容を検索したい
  • レコードに添付されたPDFをプレビューしたい

今回は、このようなお悩みの解決方法を一つずつご紹介していきます!

PDF出力のおすすめプラグインや開発ポイントについては、こちらの記事でも詳しく紹介していますので、あわせてご覧ください。

▼kintoneで帳票を簡単に作成・PDF出力したい!便利なプラグイン6つを徹底比較!

▼kintoneでPDFを扱う際のポイント解説!出力方法や管理方法をご紹介

標準機能で日付やURLを非表示にして印刷したい

kintoneの標準機能では、いま開いているレコード詳細画面を印刷することが可能です。
ただし、「印刷する」を押しただけでは、ブラウザの仕様によって、ヘッダーとフッターにページ名やURL、日付などが印字されてしまうことがあります。

ヘッダーやフッターを非表示にしたい場合は、次の手順で設定できます。(GoogleChromeの場合)

  1. レコード詳細画面の右上にある「・・・」ボタンから「レコードの印刷」を選択
  2. 印刷プレビュー画面で「印刷する」をクリック
  3. 詳細設定のオプションにある「ヘッダーとフッター」のチェックを外す
  4. 右下の「印刷」をクリック

これで、ページ名やURLなど余分な情報を非表示にして、レコード詳細が印刷できます。
ただ、この方法はkintone画面をそのまま印刷するだけなので、表示項目やレイアウトなどにこだわった帳票は作成できません。

無料でPDF出力する方法を知りたい

kintoneのレコード詳細画面を少し整えて無料でPDF化したい場合は、TISの「印刷設定プラグイン」がおすすめです。
WEBからインストールするだけで、すぐに使えます。

このプラグインを利用すると、レコード印刷画面で改ページや罫線、段組などを簡単に設定できるようになります。

高度なカスタマイズには向いていませんが、フィールドの幅を調整したり、文字のフォントや色を変えたりすることで、標準機能よりも帳票らしい体裁に整えることが可能です。
一度設定した内容は保存され、次に印刷画面を開いたときには同様の設定が適用されます。

特定のフォーマットに合わせてPDF化したい

いま使っている帳票や取引先指定の帳票など、特定のフォーマットに合わせてPDF化したい人におすすめなのが、「k-Report(ケーレポート)」というプラグインです。
こちらは有料のプラグインですが、その分豊富な機能が揃っています。

例えば、一度にkintoneレコード1,000件または100ページまでといった大量のデータに対応できます。

ページ内集計を自動処理できる他、ページごとにデザインや項目数が違っていても大丈夫です。
画面の見た目や操作性はMicrosoft Officeに似ているので、ITの専門知識が無い人でも扱えます。

添付したPDFの内容を検索したい

kintoneでPDFの内容を検索したいときは、標準機能で対応できます。
検索窓にキーワードを入力すれば、PDFの中身もテキストの先頭から1MBの範囲で検索してくれます。

一般的なPCフォルダにPDFを格納している場合、ファイル名では検索できますが、PDFの中身までは探してくれません。
そのため、使用頻度が低い書類について「あの時の書類はどの書式でどうやって作ったっけ……」と、あちこちPDFを開いて探し回った経験がある方も多いのではないでしょうか。

kintoneなら、書式やファイル名が分からなくても、覚えているキーワードで簡単に検索ができるので、書類を探す時間を大幅に短縮できます。

レコードに添付されたPDFをプレビューしたい

kintoneの標準機能では、レコードに添付されたPDFの中身を確認する場合、一度ダウンロードするという手間が発生します。
そこで、時間をかけずにさっとプレビューしたいという人におすすめなのが、「添付ファイル表示プラグイン」です。

こちらもTISが無料で公開しているプラグインで、WEBからダウンロードするだけですぐに使えます。
PDFだけでなく、動画や音声に対応しているのもポイントです。

kintoneのPDF印刷を簡略化!プレビューせずに直接印刷が可能に!

ここからは、kintoneからのPDF印刷をもっと便利にするコムデックの開発事例を紹介します。
受付業務やレシート発行など、スピーディーな処理を実現するカスタマイズなので、ぜひ参考にしてください。

イベントの受付をスムーズにしたい

コムデックでは、毎年1回100名を超える経営者の皆様にお集まりいただく「IT活用戦略セミナー」を開催しています。
イベントは予約制で、参加者情報はkintoneで管理しているため、ご予約いただいた方には事前にQRコードを配布しておき、当日は受付でQRコードをスキャンして、その場でタイムスケジュールやアンケートQR付きの参加証を印刷してお渡しする、という流れです。

スムーズな受付を実現するうえで課題となったのが、参加証の印刷でした。
標準機能では、QRコードをスキャンするとPDF印刷のプレビューが表示されるため、もう一度印刷ボタンを押さなければなりません。
参加者が次々にやってくる中で、毎回プレビュー画面を操作していると時間がかかってしまい、受付が長蛇の列になってしまいます。

この問題を解決するため、コムデックではJavaScriptによるカスタマイズを実施しました。

JavaScriptで開発して、Chromeの印刷キオスクモードを設定

印刷プレビューを省略する方法について、当初は標準機能や外部ツールを探してみましたが適当なものが見当たらず、JavaScriptで開発することにしました。

今回開発した印刷の手間を省く構築を含む「イベント受付システム」については、こちらの動画で詳しく解説しています!

まず、「イベント参加者管理用アプリ」から、発行済みの参加証を取得して、ブラウザで印刷するよう設定します。

ただ、この設定だけだと印刷プレビュー画面が開くため、もう一度印刷ボタンを押さなければなりません。
そこで、Chromeを起動するときに、印刷キオスクモードにすることで、プレビュー画面の表示や印刷ボタンの操作を省き、自動で印刷できるようにしました。

印刷キオスクモードの設定は簡単です。
Chromeのショートカットを作成し、プロパティのリンク先の末尾に赤字部分を追記するだけです。

「”C:\Program Files (x86)\Google\Chrome\Application\chrome.exe” –kiosk-printing」

これで、プレビュー画面の表示が省略できました。

プレビュー画面の表示を省いて、受付業務を効率化

今回のアプリ開発によって、QRコードをスキャンするだけで、プレビュー画面を操作することなく参加証を印刷できる環境が構築できました。

この仕組みを使って実際に受付を行ったイベントの様子はこちらの記事でご紹介しています!

IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン社長登壇!今中小企業に必要なIT活用をお伝え

これにより受付がスムーズになり、イベント運営の人員も削減できます。
来場者から見ても待ち時間のストレスがなくなる他、事前に受講票を印刷してくる手間もありません。

懸念点を挙げるとすれば、キオスクモードはブラウザのアップデートによって使えなくなる可能性があるため、その場合はまた別の方法を模索する必要がありますが、現状では簡単に対応できる有効な手段になります。

kintoneのPDF出力は、プラグインの活用でもっと快適に!

kintoneのPDF出力に関するお悩みの多くは、プラグインを活用することで解決できます。
日常業務で「ちょっと面倒だな」「もっと良い方法はないかな」と感じたら、ぜひプラグインや外部ツールを探してみましょう。
どうしてもうまくいかない場合は、プロに相談するのもおすすめです。

コムデックでは、お客さまのお悩みをお聞きして、その場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
社内にITに詳しい人がいないという企業さまも、業務プロセスの見直しからアプリ開発、担当者の育成まで、トータルでサポートさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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