「kintoneから直接メール送信したい…」おすすめの拡張機能4選!
kintoneを導入している企業様の中には、顧客や取引先のメールアドレスをkintoneで管理しており、「管理だけでなく、kintoneから直接メールを送れたら便利なのに…」と思う機会もあることでしょう。
しかし、kintoneから標準機能で送れるメールは「内部のkintone利用ユーザーへの通知メール」のみ。
そこで今回の記事では、「kintoneで管理しているメールアドレス宛に、kintoneから直接メール送信をすることはできるのか?」という基本から、「kintoneから直接メール送信ができる拡張機能は?」「どのようなプラグインや連携サービスが自社に向いているのか?」といった疑問を解決するために、4つの外部ツールの特徴を紹介していきます!
この記事でわかること
- kintoneから直接メール送信をするための拡張機能4つ
- 目的別のおすすめのメール送信プラグイン
こんな人に向いている記事です
- kintoneで直接メール送信をしたい
- メール送信の拡張機能の中でどれがおすすめか知りたい
目次
kintoneから直接メール送信をする方法は?
kintone(キントーン)で顧客や取引先のメールアドレスを管理している方は、kintoneに登録された情報からメールを送信したい、メルマガの配信を行いたいと考えたことがあるのではないでしょうか?
しかし、kintoneの標準機能では、取引先や顧客のメールアドレスの管理はできるものの、kintoneユーザー以外にメールを送信する機能はついていません。
そのため、kintoneから直接メールを送信するには、外部サービスのプラグイン、または連携サービス(拡張機能)を利用する必要があります。
メール送信が可能になるプラグイン・外部サービス4つ
では、kintoneから直接メール送信を可能とするために使用できるプラグイン・外部サービスはどのようなものがあるのでしょうか?
今回は実際によく利用されている4つのサービスを紹介します。
kMailer
kMailer(ケーメイラー)は、トヨクモ株式会社の提供するkintoneと連携可能な外部サービスです。
kintoneと連携させることで、kintoneのレコード画面から「メールを作成する」というボタン1つでメールの個別/一斉送信が可能になり、いつ誰がどこにどんなメールを送ったかの履歴が残るため、社内でメールの内容や業務の進捗確認の共有ができるのです。
kMailerの特徴は以下の通りです。
①送信時間予約やCC・BCCの設定もできる
②内容に合わせてメールテンプレートを作成しておける
一斉送信の際に、便利な機能です。
メール受信者の状況把握やプライバシーの保持を可能にするため、ビジネスマナーに沿った業務が行えます。
③受け取った相手の開封確認、添付ファイルのダウンロード確認も可能
メールを送った相手が開封しているかをわざわざ電話等で確認しなくても良いため、業務効率を上げることができます。
また、メルマガを配信する際には、開封率を集計することができるため、開封されやすい件名や時間帯のテストを行うことも可能です。
④添付ファイルを含んだメール送信に強い
添付ファイルを含んだメールの一斉送信が可能なだけでなく、添付ファイルダウンロードのためのパスワード生成機能もあり、請求書や見積書等の保守義務がある書類の添付ファイルでのやりとりは向いています。
価格は1ドメインあたり15,000円/月〜とやや費用がかかりますが、kMailerでしか享受できないメリットも大きいため、導入を検討する余地は十分にあります。
メールワイズ
メールワイズは、kintoneの運営会社サイボウズ社が提供しているため、kintoneとの親和性がとても高いサービスです。
すでにプラグイン化もされているので、細かい設定を行わなくても簡単に使い始めることができます。
メールワイズの特徴は以下の通りです。
①kintoneとの抜群の親和性
メールワイズを利用すれば、送受信履歴をkintoneの顧客管理アプリに表示させることができます。
顧客や取引先とのやり取りの履歴を一覧で見ることができるため、顧客データの情報を見ながらメールを送りたい場合は、メールワイズを起動するだけで済みます。
②メールのステータス管理(対応中、完了など)やメンバーだけが見れるメモを残せる
顧客対応の連絡業務を複数人同時で行う場合や、メールの対応状況を第三者(上長)が見て判断したいという場合があるのではないでしょうか?
メールワイズでは、複数ユーザーでのメール共有に主眼をおいているため、メール履歴の一元管理が目的の場合は利便性も高くおすすめです。
一方で、メールワイズには、kintoneのレコード内の添付ファイルをメールに添付することはできないというデメリットがあります。
また、1ユーザー単位で導入が可能となっており、価格は月々500円/1ユーザーで利用可能です。
そのため、まずはスモールスタートでメールの送信機能を活用したい企業様にはメールワイズがおすすめです。
SendGrid
SendGrid(センドグリッド)は、Twilio Inc./株式会社構造計画研究所が提供するメール配信サービスです。
こちらのサービスも、メールワイズ同様プラグイン化もされているので簡単にkintoneに導入できます。
SendGridの特徴は以下の通りです。
①kintoneの一覧画面からメールの送信ができる
kintone上に登録されたメールアドレスに対して、メールの一斉送信ができます。一覧画面からメールの送付対象を絞り込み、ボタン一つで送信できるという手軽さが魅力です。
kintoneで管理しているお客様に、メルマガやお知らせを一斉送信したいときに大変便利な機能となっています。
②メールのテンプレートを登録することができる
定期的に同じような内容のメールを送る業務が発生する場合、毎回メールを作成するのは手間がかかります。
SendGridは、そのような場合にメールのテンプレートを作成できるため、毎回のメール作成の手間を省くことが可能です。
SendGridでは、無料の「free」プラン、1900円/月〜の「Essentials」プラン、10,000円/月〜の「Pro」プランがあります。
主に通数上限の違いにより複数プランが用意されています。
まずは、初期費用をかけずにkintoneのメール送信機能を使用してみたいと考えている場合は、「free」プランから導入してみるのがよいでしょう。
メール一斉送信プラグイン
メール一斉送信プラグインはM-SOLUTIONS株式会社が提供するプラグインです。
kintoneに登録されている情報から一斉送信が行われるため、手動でメールを送信する手間を大幅に削減できます。
メール一斉送信プラグインの特徴は以下の通りです。
①予約語を用いたテンプレートを作成できる
予約語とは、日付や担当者、メールアドレスなど特定項目の値を抽出するための語句です。
例えば「%Mail%」と入力すると、レコード担当者のメールアドレスが自動で挿入されます。
メール一斉送信プラグインでは、予約語をメールテンプレートに挿入することが可能です。
宛先一人ひとりのメールアドレスやお名前を書き換える必要がなくなり、メール作成の手間を大幅に削減できます。
②年齢や性別といった属性から宛先を絞り込める
メール一斉送信プラグインでは、kintoneアプリに登録した「年齢」「性別」「居住地」といった顧客の属性から宛先を絞り込むことができます。
「1年以上継続購入」「20代の女性」など、特定のグループにメールを配信することが可能で、レコードから属性を確認し手動で宛先を入力するという従来の手間を削減できるのです。
価格は100,000円/年と多少値は張りますが、特定顧客へのメール送信業務が多い場合は十分検討する余地があります。
利用には先ほどご紹介したSendGirdの法人プランを契約する必要があるため、魅力を感じた方はセットで検討してみましょう。
どのプラグイン・外部サービスがおすすめ?
ここまで、kintoneから直接メール送信する機能を追加したい場合に使用できるサービスとして、kMailer、メールワイズ、SendGrid、メール一斉送信プラグインを紹介してきました。
どのサービスを選択すべきかは、各企業の利用目的によって異なります。
いずれのサービスも、kintoneを経由して自社ドメインからメールを送ることができるため、「kintoneに登録されている顧客名や役職、担当者名で送付できるので間違いがない」「レコード内容に合わせて自動でメール内容を変えてくれるので手間なく一斉送信できる」というメリットがあります。
メールの社内一元管理が目的ならば複数ユーザーでメールボックスを共有できるメールワイズ、メルマガなど一斉送信がしたい場合にはSendgrid、予約送信や添付ファイルの送信などを行いたい場合は開封確認機能のあるkMailer、属性の絞り込みなどより細かな一斉送信をしたい場合にはメール一斉送信プラグインというように、利用目的に応じて最適なツールを選択しましょう。
メール送信4サービス比較表
kintoneのメール機能の拡張ツールとして、kMailer、メールワイズ、SendGrid、メール一斉送信プラグインの特徴を紹介してきました。
この4つにはその他にも機能面で細かな違いがあります。
4つのメール送信サービスの機能比較表を掲載しますので、自社の目的に合ったサービスを検討するための参考にしてください!
kMailer
|
メールワイズ
|
SendGrid
|
メール
一斉送信
プラグイン
|
|
個別送信
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
一斉送信
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
添付ファイル
|
〇
|
× |
〇
|
〇
|
添付ファイルの
パスワード生成
|
〇
|
× | × | × |
予約送信
|
〇
|
× | × | × |
開封ログ確認
|
〇
|
× |
〇
|
〇
|
HTMLメールの作成
|
〇
|
× |
〇
|
〇
|
受信メールの共有
|
× |
〇
|
× | × |
無料プラン
|
△
(30日無料 お試し有)
|
× |
〇
|
×
|
価格
|
15,000~
24,000円/月
|
500円
/1ユーザー |
無料〜
119,000円/月 |
100,000円/月
|
添付ファイルの
ダウンロード
リンク化
|
〇
|
×
|
×
|
×
|
予約語に対応したフィールドの種類
|
25
|
6
|
22
|
22
|
サポート対応の
有無
|
〇
|
〇
|
〇
|
〇
|
メール送信後
kintoneレコードの
自動編集
|
〇
|
×
|
×
|
×
|
まとめ
今回の記事では、「kintoneでメール送信をすることはできるのか?」という基本的な疑問から、「kintoneからメールを直接送るためにはどうすればいいのか」「どのようなサービスが自社に向いているのか?」について、4つのプラグインと外部連携サービスの特徴を説明をさせていただきました。
kintoneの標準機能では社内のユーザーに対する通知メールしか送れませんが、拡張機能によりkintoneアプリで管理しているメールアドレスへ直接メールの送信ができるようになります。
今回ご紹介したkMailer、メールワイズ、SendGrid、メール一斉送信プラグインにはそれぞれ特徴があるため、自社がどんな目的でメールを送りたいのか、その目的に合ったプラグイン、外部連携サービスは何なのかを十分検討した上で導入してみてください!
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