【初心者向け】kintoneをカスタマイズする方法とは?具体事例も紹介!
ノンプログラミングで、誰でも簡単にデータベースを構築することができるkintone。
標準機能であらゆる業種・人・仕事にあわせて業務効率化アプリを作成することができるため、非常に利便性が高いものですよね。
しかし、実際にkintoneを業務で使用していると手の届かないかゆい部分が出てきませんか?
そんな悩みを解決するための手段としてkintoneカスタマイズがあります。
そこで今回は、kintoneをカスタマイズする方法や事例・注意点・学習方法・外注する場合の費用についてご紹介します!
この記事でわかること
- kintoneカスタマイズでできること
- kintoneカスタマイズをする方法
こんな人に向いている記事です
- kintoneカスタマイズをしたい社内担当者の方
目次
kintoneをカスタマイズする方法
kintone(キントーン)では、プラグインやJavascriptによるプログラミング、外部サービス連携を活用することで、標準機能では手の届かなかった部分をより使いやすくカスタマイズできます。
自社の業務や状況・目的に合わせて効率的なアプリに変えていくことができますので、カスタマイズの方法別に特徴をご紹介します!
kintoneの詳細はコチラ!
▼kintoneとは?実現できること・業務アプリの例もご紹介!
プログラミング不要のプラグインを利用する
kintoneのカスタマイズでいちばんハードルが低いのが、プラグインを利用する方法です。
というのも、「プラグイン」と呼ばれる機能パッケージをインストールするだけで使えるためプログラミング知識も必要なく、非エンジニアの方でも簡単に導入が可能だからです。
プラグインは目的別に200種類以上もあり、kintoneを開発しているサイボウズ社とは別の企業が開発しているものがほとんどです。
1つのアプリにつき最大20個までプラグインを導入できるので、組み合わせ次第でkintone活用の可能性を広げることができます。
プラグインには、無料のものから有料のものがあり、有料のものは買い切り型・サブスク型があります。
また、プラグインを利用するには月額1,500円/1ユーザーのスタンダードコースに入る必要がありますので、ライトコースを利用されている方は、コースの変更をする必要があります。
コムデックラボお勧めの無料プラグインはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼無料で使えるkintoneプラグイン!効率化を実現するおすすめ10選
自由度の高いJavaScriptでのカスタマイズ
kintoneの標準機能やプラグインでは実現できない機能でも、JavaScriptを使って開発することで実現できる可能性があります。
Javascriptでの開発は、ブラウザ上でできることのほとんどを実行可能にするため、より自社の業務にぴったりと合わせてkintoneを利用したい方はこの方法を検討すると良いかもしれません。
しかし、Javascriptでのkintoneカスタマイズは専門性の高い知識が必要となるため、プログラミングに触れたことのない初心者の方がすぐに実行するのは難しいでしょう。
Javascriptでのカスタマイズは、「cybozu developer network」から開発者ライセンスを申請することで可能になります。
また、「JSEdit」や「Sublime Text」といった一般的にエンジニアに使われるエディタをkintone上で使用可能です。
Javascriptによるカスタマイズでどのような機能を実現できるか、コムデックラボの事例をいくつかご紹介します。
▼老舗さんの挑戦!kintone導入が救ったイートイン店舗オーダー管理業務|和菓子製造・販売・店舗運営 株式会社赤福さまの事例
三重県伊勢市のお土産として有名な赤福餅の製造・販売を手掛ける株式会社赤福さまでは、イートイン店舗でオーダーを受ける際のシステムをJavaScriptカスタマイズで実現。
レシートを発行してレジシステムと連携させることで業務効率も改善。
kintoneをベースとしているのでリアルタイムで集計も可能となりました。
▼社労士でkintone活用!顧問先ごとに異なる手続きを自動作成、仕事の抜け漏れゼロへ!
こちらの社労士法人さまでは、顧問先様から依頼のあった業務に付随するタスクの実施漏れが課題でした。
JavaScriptによるカスタマイズで、ボタンを一回押せばその顧問先企業の加入している社会保険等に応じた手続きに必要なタスクが一括で作成されるようになり、タスクの抜け漏れがゼロになりました。
▼kintoneで勤怠管理!「社内外どこからでもボタンを押すだけのタイムカード」を実現|クレーン設置・点検業 株式会社クレーンメンテ広島さまの導入事例
こちらのクレーン設置・点検業の企業さまでは、kintoneで「ボタンを押すだけ」のタイムカードアプリを実現。
直行直帰の場合でもスマホで打刻でき、残業時間等も設定に合わせて自動算出されるため、毎月かかる勤怠集計の時間が半分になりました。
▼kintone登録情報を連携!カイクラで電話対応品質向上|建築業株式会社中美建設さまの事例
お施主様や協力業者等、電話がかかってくることの多い建築業の企業さまでは、着信時に登録情報を表示できる「カイクラ」というCTIサービスを導入。
このカイクラとkintoneを連携させ、電話を取る際に知りたい情報をすぐに確認できるようになりました。
このように、Javascriptによるカスタマイズは「その企業個別のお悩み」にフィットしたアプリを構築するために活用するケースがほとんどです。
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Slackやfreeeなどの外部ツールとのデータ連携も可能
kintoneではREST APIを利用することで、Slackやfreeeといった外部ツールとデータ連携をすることが可能になり、レコードの情報の取得・更新・追加ができるようになります。
kintoneだけでは構築することのできなかった仕組みを実現することが可能になるのです。
例えば、会計ソフトのfreeeと連携することで、kintoneのレコード情報から見積書や請求書の作成を行うことが出来ます。
便利な機能が多い一方で、REST APIを利用するにはJavascriptの知識を必要とします。
プログラミング経験のない初心者の方には難易度の高いカスタマイズ方法となります。
REST APIを使って連携することができる外部ツールについてご紹介します。
外部ツール名
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実行可能な動き(例)
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Amazon
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Amazon商品データの参照
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connpass
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検索時点の申込数や定員を記録し分析
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freee
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取引先や仕分け、請求データ、会計情報の取得
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Gmail
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kintone上でのGmailの送受信
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LINE WORKS
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LINE WORKSのトーク情報を保存
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Microsoft Office
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kintoneでOutlookメールの送受信
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Slack
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Slackからkintoneへのレコード登録
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Twitter
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kintoneに登録された内容をTwitterへ投稿
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kintoneカスタマイズでできることの事例
ここまでkintoneのカスタマイズ方法について説明しました。
しかし、kintoneカスタマイズを活かすことで具体的にどのようなアプリを構築することが可能なのか、まだイメージが湧きにくいかと思います。
そこで、このセクションでは実際にどんなことができるのか、コムデックが実施したカスタマイズの具体的な事例を、初心者でも使いやすいプラグインの事例に絞ってご紹介します!
入力の自動化をしてミス&工数を削減(項目選択フィールド連動各種設定プラグイン)
「項目選択フィールド連動各種設定プラグイン」を利用したことで、アプリ内に増えた入力項目の肥大化による入力ミスの削減ができた事例です。
kintoneアプリでは、アプリの中の項目が多すぎて入力ミスが頻繁に起こります。
標準機能では全ての項目を手で入力する必要があるので、手間がかかったり入力ミスの原因になってしまいます。
このプラグインを使うことで、プログラムを書くこと無く、ラジオボタンやチェックボックス、ドロップダウンリストを選択するだけで自動入力できる設定が可能となります。
▼kintoneの入力が面倒?それなら「項目選択フィールド連動各種設定プラグイン」で一挙解決!
カレンダーを視認性を上げる(カレンダーPlus)
「カレンダーPlus」の導入によって、kintoneで全従業員の予定を共有しながら、見やすいカレンダーでスケジュール管理をすることが可能になります。
標準機能のカレンダーでは、「担当者や進捗状況に応じて色変え」「複数日にまたがる予定の表示」をすることができません。
しかし、カレンダーPlusを導入することによって、それら全てを実現し、一目で仕事の種類や担当者、予定を会社全体で把握することができるカレンダーを作成できるのです。
▼無料で使える!kintoneカレンダーPlusプラグインの使い方
毎月くる定例タスクをアプリで管理(一覧レコード集計/コピープラグイン)
「一覧レコード集計/コピープラグイン」では総務や経理といったバックオフィスでのルーチンワークを抜けもれなくワンクリックで作成できます。
毎月決まったタイミングで実施する必要のある業務の進捗管理や抜けもれチェックをエクセルで管理している会社さまもいらっしゃいますよね。
またこのような管理で形骸化しがちになります。
このプラグインを利用すれば、タスク状況を一覧で確認でき、上長も簡単に作業状況を確認することができます。
▼総務だってkintoneアプリ作れます!一覧レコード集計/コピープラグイン活用で毎月タスク管理
kintoneカスタマイズを学ぶには?
ここまでkintoneカスタマイズについて具体的に何ができるか説明しました。
ここからは「kintoneカスタマイズを自社で行いたい!」という方向けに、初心者がkintoneカスタマイズをどのように学ぶことができるか紹介します。
cybozu developer networkを利用しよう
kintoneの運営会社であるサイボウズでは、「cybozu developer network」というkintone開発者同士が課題解決し合えるコミュニティがあります。
このコミュニティ内にkintoneカスタマイズのチュートリアルがあるので、初心者の方はここから初めてみてはいかがでしょうか。
チュートリアル以外にも、他の開発者が公開したカスタマイズのサンプルを閲覧できたり、カスタマイズでの悩み相談に乗ってくれる環境があるので、積極的に利用しましょう。
kintoneカスタマイズスペシャリストという認定資格がある
kintoneではカスタマイズスペシャリストという認定資格があります。
カスタマイズスペシャリストは、kintoneをカスタマイズする上での基礎的な知識や開発スキルがあることを証明できる資格となっているため、「kintoneのカスタマイズができる力を付けたい!」という方はぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
cybozu developer networkに掲載された記事を使った学習ガイド「カスタマイズスペシャリストガイド」を利用することで効率的な勉強をすることができますので参考にしてみてください。
カスタマイズスペシャリストを受験するためには、まず「kintone認定 アソシエイト資格」というkintoneの基礎的な知識・スキルを証明する資格を取得する必要があります。
kintone認定 アソシエイト資格は特定の受験資格はなく、比較的取得しやすい資格のため、まずはここから始めていきましょう。
kintoneのカスタマイズには注意が必要
ここまでkintoneカスタマイズの方法や具体例などを紹介してきました。
カスタマイズを行うことで標準機能では難しかった部分が実現でき、より効率的にアプリを使えることがご理解いただけたかと思います。
しかし、カスタマイズは利便性を向上させる反面、一歩間違えるとせっかく作ったアプリが動かなくなる可能性もあります。
kintoneカスタマイズに取り掛かる前に、次項で紹介する注意事項に留意しましょう。
kintoneのアップデートによって動作しなくなる可能性がある
プラグインやJavascriptでカスタマイズしたアプリは、kintoneのバージョンアップデートによって動作しなくなる可能性があります。
自社でカスタマイズする場合には自己責任となってしまい、公式サポートのサポート対象外となりますので、最悪業務が止まってしまう可能性もあります。
プラグインであればプラグインを削除あるいは一時停止すれば問題ありませんが、Javascriptによるカスタマイズともなるとそうはいきません。
そのため、初心者がJavascriptによるkintoneカスタマイズをすることは避けるのが無難でしょう。
また、スキルに自信がある方でも、kintoneカスタマイズを自社で行う際は、サイボウズ社が出している、Javascriptコーディングガイドラインやセキュアコーディングガイドラインに沿った開発をしましょう。
コピペJavaScriptカスタマイズのリスク
プログラミング知識がない初心者の方が、cybozu developer networkやqiitaで公開されている他の開発者の方のコードを、理解せずそのままコピー&ペーストして使うのは危険です。
中身を理解していないコードでは、仮に一時的に業務が行えたとしても、アプリの改修時や他の担当者への引継ぎ時に後任者が内容を理解できず、前述のようなトラブル時に対応できなかったり、業務の進め方が変わってアプリを変えたくなっても変更できなかったりといった問題が起こりかねません。
もちろん、他の開発者の方のコードを利用すること自体は問題ないので、コードの意味を理解した上で利用すれば大丈夫です。
初心者の方は、まずは「標準機能で実現できないか」を再確認し、次にプラグイン、それでもできなければJavaScript……とステップを踏まれることをおすすめします。
kintoneカスタマイズを委託する場合の費用は?
自社の業務で苦労している点や改善点は、自分たち、ひいては現場の方が最も理解しているため、基本的には自社でkintoneのアプリ開発からカスタマイズまでを行うことが望ましいとコムデックは考えています。
標準機能では基本的にはマウス操作だけでアプリを構築できますし、プラグインを使ったカスタマイズであればアプリを開発するのと同様に簡単な操作で機能を拡張することができるからです。
しかし、人的リソースや時間の都合から全てを自社では難しい場合もあるかと思います。
そんな時には外部に発注することも選択肢に入れても良いかもしれません。
外注によるカスタマイズ費用はピンキリで、簡単なものは5万円から、基幹システムに代わるようなアプリは100万円近くかかる場合もあります。
コムデックでは対面開発(開発支援・構築支援)を得意としており、標準機能内のアプリ開発だけではなく、プラグインやJavaScript・API連携等様々なカスタマイズを前提としたアプリの構築を実現可能です。
月1回120分、年12回の対面開発をご訪問またはWEB会議にて実施させていただいておりますので、もし自社ではカスタマイズが難しい……そんな場合にはご相談ください。
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