kintoneで受発注管理表をダッシュボード化|建築リフォーム工事業 株式会社カクマン工業さまのアプリ開発事例
土木業や建設業、建築業を営む企業では、現場ごとの原価管理や予実管理が欠かせません。
各案件に関する予算とその消化状況は経営戦略にも影響する重要事項です。
しかし、なるべく早く原価情報を集計し、リアルタイムな状況を把握したい一方で、データが複数のエクセルファイルに分散しており、入力や分析に手間がかかっている企業さまも多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、kintoneの案件管理アプリを活用し、案件ごとの受発注データを一元管理して原価を自動集計できるようにした株式会社カクマン工業さまのアプリ開発事例を紹介します。
「データがあちこちに散らばっていて、原価集計に時間と手間がかかる」とお悩みの方は、是非ご覧ください!
目次
案件ごとに複数のエクセルで原価管理…情報を一元管理したい!
愛知県春日井市にある株式会社カクマン工業さまは、建築リフォーム工事業を営む企業さまです。
令和2年の創業から、東海三県を中心にシーリング工事や塗装工事、防水工事などを行っています。
地域に根付いたサービスで実績を積んできた株式会社カクマン工業さまですが、案件に関する情報はすべてエクセルで管理されていました。
案件ごとにエクセルファイルを作成し、実行予算や支払情報、経費(自社人工・外注人工)、外注費、材料費などを一件ずつ手入力しており、1つ1つのエクセルを開いていく必要があるため時間がかかります。
また、各案件の情報を集計するために、案件ごとのエクセルとは別で管理用のエクセルも作成していて、二度手間になっていました。
エクセルやPDFによる帳票管理に限界を感じた株式会社カクマン工業さまは、情報を一元管理できるシステムをkintone(キントーン)を活用して構築することにしました。
kintoneによる案件管理で実現したいことは、次の3点です。
- 案件情報を一元管理し、社内の案件情報を一括で確認できるようにしたい
- なるべく管理の手間がかからない方法にしたい
- 案件を指定するだけで、必要な情報を一覧で確認できる仕組みにしたい
kintoneに受発注管理を集約するため3つのアプリを作成
kintone上に原価に関する受発注情報を集約し、案件管理を一元化するためのプロジェクトがスタートした株式会社カクマン工業さま。
これまでエクセルに入力していた原価情報をkintoneで集約するため、まず作成したのは「日報」「発注」「請求書」の3つのアプリでした。
「日報アプリ」では、経費(自社人工・外注人工)を管理します。
「発注アプリ」では、外注費を管理します。
「請求書アプリ」では、材料費を管理します。
これまでのエクセル入力をやめて、上記のkintoneアプリに日々入力していくことにしました。
案件ごとのエクセルを開かなくても、アプリの中で都度入力していくことが可能です。
各種アプリの集計はkrerwDataにお任せ
日々の情報入力がkintoneに移行できたところで、次は集計作業をkintone内で行えるようにしました。
さまざまな機能のあるkintoneですが、実はアプリをまたぐデータの集計は標準機能ではできません。
そこで、各種アプリの集計には「krewData(クルーデータ)」というプラグインを利用。
krewDataを使えば、プログラミングの知識がなくてもアプリ間の集計が可能です。
実際に構築した外注費の集計フローは以下の通りです。
krewDataでは、このようにパーツを組み合わせて集計元のアプリからデータを加工・集計して別のアプリに結果を登録することが可能です。
このフローでは、「外注費を登録→他のアプリにある同案件の経費や材料費などと紐づけ→集計・ダッシュボード化」という順で自動集計が行われます。
従来のエクセルと同じ形式で表示できるようにkrewDataのフローを組むことで、集計を自動化することができました。
案件ごとの外注費・工数・材料費もダッシュボードで一目瞭然
次に、各種アプリで管理しているデータが案件ごとにひと目で分かるよう、ダッシュボードを作成していきます。
今回、株式会社カクマン工業さまでは、「krewDashboard(クルーダッシュボード)」というプラグインで集計表を作成していきました。
krewDashboardは、ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、誰でも簡単にダッシュボードが設定できるプラグインです。
棒グラフや折れ線グラフの他、散布図やレーダーチャートなど10種類以上のグラフを使って、kintone内のあらゆるデータを可視化できます。
株式会社カクマン工業さまで各アプリで管理している外注費や経費、材料費などを案件ごとに集計したダッシュボードがこちらです。
ダッシュボードを案件管理アプリのレコード内に表示することで、今までのように複数のエクセルを開いて並べたり、データを切り貼りして集計したりしなくても、ひと目で案件に関する情報が把握できるようになりました。
ダッシュボードの作り方についてはこちらの記事でさらに詳しく紹介しています!
▼kintoneのダッシュボードとは?作り方・使い方を事例とともに解説
kintoneに原価情報を集約しダッシュボードを作成するメリット
株式会社カクマン工業さまでは、kintoneに原価に関する情報を集約することで、入力・集計作業が効率化されました。
複数のエクセルを開かなくても全ての案件情報をkintone内で確認できる他、案件ごとの情報を確認する際は1つのレコード内で経費や外注費、材料費が全て把握できるようになったこともメリットです。
各アプリに登録されたデータを自動で集計してダッシュボード化しているため、「経費」や「外注費」といった縦割りのデータだけでなく、「案件ごと」という横割りのデータもひと目で確認できます。
kinroneで原価管理を効率化しよう!
原価をkintoneに集約し、ダッシュボード化することで大幅な業務効率化を実現された株式会社カクマン工業さま。
今後は案件ごとにとどまらず、全案件を対象とした各種データのダッシュボードを作成して原価管理を進めていきたいということです。
株式会社コムデックでは、お客様の課題をお聞きして、目の前でアプリを構築する「kintone対面開発(開発支援・構築支援)」を行っています。
対面で開発することにより、直近の課題を解決できるのはもちろんのこと、アプリ開発のノウハウを共有できるのがメリットです。
社内で構築担当者を育成すれば、将来的に出てくる課題を自分たちで解決できるようになります。
アプリ開発の内製化支援にも力を入れておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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