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先行き不透明な社会で中小企業が生き残るための今すぐできるIT活用6ステップ

広島県を中心にクラウドシステムづくりやチーム作りを手掛けている株式会社ixisさまが2021年7月14日に開催した「いま、中小企業に必要なIT活用セミナー」にコムデックの生田専務が登壇いたしました!

IT活用だけではなく、会社そのものを良くしていくためには「良い仮説」つまり「環境変化に合わせて、どんなふうに自社を変えていきたいか(あるべき姿)」を考える必要があると株式会社ixisの杉原代表は言われます。

失敗してしまう会社は、そもそも仮説が自社に合っておらず、結果として無駄な試行錯誤を繰り返しリソースを消費してしまう……そうならないために、今中小企業が考えるべき「IT活用」とは何なのか?を6つのステップに分けて解説しました。

ステップ1.常に「行動を改善」し続ける

皆様が体感されている通り、中小企業が置かれているビジネス環境はめまぐるしいスピードで変化しています。
インターネットが前提となり顧客は様々な媒体から情報を入手しているため、離脱しやすい環境となっています。

さらにはコロナウイルスによるこれまでの市場環境そのものの変化、「業界」も枠組みを超えた競合の参入等、「1~2年前と同じことをただ続けるだけでは生き残ることが難しい」状況といって差し支えないでしょう。

そんな変化の激しい環境の中で、中小企業が生き残っていくために必要なのは「行動を改善し続ける」ことです。
「行動を改善し続ける」とは、「昨日よりも良い商品/サービスをどうしたらお客様に届けられるか」「お客様にもっと喜んでもらうには何が必要か?」を常に問い続けていくことです。

「昨日と同じは退化と同じ」
退化し、淘汰されないためには常に行動を改善し、変化し続ける必要があります。

ステップ2.業務の見える化/迅速な意思決定でビジネススピードを2倍にする

行動を改善し続けるために必要なのは、「仕事の徹底的な見える化」「迅速な意思決定」により圧倒的なビジネススピードを手に入れることです。

自分の会社の状況、顧客の状況、案件の状況、これらの仕事に必要な情報が全て手軽に共有できる見える化していることが必須条件となり、それらがリアルタイムに見えていることで迅速な意思決定、経営判断が下せるようになります。

その意思決定をもって行動し、結果を見える化して改善する……このサイクルが回っていくことで、ステップ1に掲げた「常に行動改善」を実現できるようになります。

ステップ1で挙げたような厳しい環境においても成長している企業は、少なくともこれまでの2倍のビジネススピードを実現しています。

ステップ3.脱アナログで仕事の状況をリアルタイムで共有

では、その圧倒的なビジネススピードを手に入れるためにはどうすればいいのでしょうか?

仕事の状況をリアルタイムで見える化し、どこにいてもその情報を確認して意思決定を行うためには、紙、つまりアナログな情報管理では難しいことは明白です。

そこで、業務の見える化/意思決定のスピードアップを実現するためには「業務のデジタル化」が必須となります。

中小企業が取り組むべき業務のデジタル化は、SNS活用やHPの整備といった「広告&広報戦略」と、顧客管理、案件管理、バックオフィス等の「働き方改革戦略」の二つがあります。

今回のセミナーでは、「働き方改革戦略」を中心に説明をしました。

広告&広報戦略については以前の担当者勉強会で詳しくご紹介していますので是非ご覧ください!

▼中小企業が取り組むべきIT活用~広告&広報戦略編 

「働き方改革戦略的なデジタル化」といっても、その中身はまた大きく二つに分けることができます。

AI活用やIoT等、CMで言われるような「デジタル化」は「デジタライゼーション」であり、なかなか中小企業には真似が難しいのが本音です。

では、中小企業に本当に必要なデジタル化とはなんなのでしょうか?

業務の見える化/意思決定のスピードアップを実現するための脱アナログに必要なのは、「ペーパーレス」「データの一元管理」「データの見える化」といった方面の「デジタイゼーション」になります。

ICTを活用してアナログな情報管理を脱することにより、仕事に必要な情報が自動で通知され無駄な仕事がなくなるのです。

ステップ4.クラウド活用・モバイル活用で業務効率化

「脱アナログ」で無駄な仕事がなくなることは、すなわち「業務効率化」が実現できている状態といえます。
しかし、実際の中小企業には、紙資料のようなアナログツール以外にも、業務効率化を阻むたくさんの課題が潜んでいます。

中小企業の業務効率化を阻む課題
  • その人しかできない(知らない)仕事がある
  • 情報が古い(更新されていない)
  • 仕事の手戻りが発生する
  • 納期が遅れる
  • 報告連絡相談が遅い
  • 口頭の指示、連絡の主体が電話

これらの課題をクリアし行動改善を進めるためには、「最新の情報で仕事をすること」と「コミュニケーションの質とスピードを上げる」の2点にこだわってIT活用を進める必要があることは、以前のセミナーでもご紹介しました。

▼志摩市商工会さま主催、DXセミナーに登壇いたしました!

紙はもちろん、社内でしか確認できないエクセル資料は探すのにも時間がかかり、最新の情報に更新されていない可能性があります。

そこで、これらの情報をkintone(キントーン)等のクラウドツールに一元化し、社内やPCだけではなく、社外、つまりスマートフォンからでも最新の情報にすぐアクセスできる状態を作ることで、「更新しやすい」「だから最新の状態に保たれる」「だからみんなが使う」環境を整える必要があります。

また、コミュニケーションの主体を電話やメールといったツールからLINE WORKS(ラインワークス)のようなチャットツールに切り替えることで、スピーディに意思決定ができるだけでなく、やり取りが記録に残り、一度に複数人に情報共有することができます。

中小企業の業務効率化には、まずクラウド活用モバイル活用を進めることが不可欠なのです。

ステップ5.情報管理に顧客を巻き込んで顧客満足度・従業員満足度向上

ここまでお伝えしたのは「社内の業務効率化」ですが、「情報を一元化し、どこからでもアクセスできるようにすること」「連絡手段をチャットに変更し、スピーディにコミュニケーションを取ること」を応用することによって、自社のお客様や取引先の満足度を高めることができます。


例えば、介護事業所ではkintoneに蓄積した入居者様への支援内容をご家族の方に直接公開することで、ご家族目線では「好きな時に家族の様子を確認することができる」ようになり、自社目線では「連絡のために何度も電話しなくても良い」というメリットがあります。

▼kintone×じぶんページでご家族さまにスムーズな情報共有と大きな安心感を!|介護業 合同会社パークヒルズさま 

また、チャット活用についても「社外」つまりお客様や協力会社とチャットでコミュニケーションを行うことでより情報共有・意思決定のスピード・質が向上し、自社内だけではなくお客様の満足度もさせることができます。

▼全ては生徒さんの感動のため!『ほめちぎる教習所』の情報伝達方法大公開|自動車教習所南部自動車学校様の事例

ステップ6.業務効率化の目的は事業の価値向上

ステップ5でご紹介したように、業務効率化社外にも展開していくことで、お客様満足度を向上させることにつながります。

お客様満足度が向上するのは「お客様により良い商品/サービスを提供できた」結果ですので、IT活用による業務効率化で「お客様にとっての自社の価値が向上した」と言えるのです。

業務効率化、小人化、省力化というと、「社内の業務改善ができました」で終わってしまうことが多く、また「ITが自分の仕事を奪うのではないか」と心配する声がきかれますが、ITの本質は「人の仕事を奪う」のではなく、「人の能力を拡張する」ことです。

今までできなかったことがITでできるようになる、ITで業務時間が短縮されて従業員満足度が向上する、余裕ができた時間で顧客満足度向上に向けた施策を打つことができる……

人の能力が拡張されることで、事業の価値そのものの向上を図れるようになります。

業務効率化はあくまで事業価値向上の手段であり、目的ではないのです。

例えば、CTIツールのカイクラを導入した企業では、着信より先にお客様の情報がPCの画面上に表示されるため、「どのような属性のお客様か」「誰が担当者なのか」「過去にどんな商品を購入したか」等の情報が分かった状態で電話に出ることができます。

お客様に合わせた対応が可能となるため、自社の業務効率が上がるだけではなく、「あの会社はだれが電話に出てもうちの会社のことをわかってくれている」とお客様の満足度向上につながります。

満足度が高まればそのお客様は自社のファンになり、ちょっとやそっとでは離脱しないロイヤルカスタマーと成り得るのです。

▼もう電話対応で顧客を待たせない。カイクラを活用した電話の質の向上|整備業有限会社伊勢自動車整備さまの事例 

今すぐできる!中小企業に必要なIT活用6ステップ

今回ご紹介した「中小企業に必要なIT活用の考え方6ステップ」は、業務効率化で終わらせない、「事業価値向上」を目的としてIT活用を進めるために必要な考え方です。

やみくもに便利そうなツールを導入するのではなく、6つのステップを意識しながら、「自社をどう変えていきたいか」「どうすれば自社の価値が向上するか」を常に更新し続けましょう!

先行き不透明な社会で中小企業が生き残るための6つの考え方のステップとポイントは以下の通りです。

ステップ1.
常に「行動を改善」し続ける…変化の激しいビジネス環境で生き残るためには、「昨日よりも良い商品/サービスをどうしたらお客様に届けられるか」「お客様にもっと喜んでもらうには何が必要か?」を常に問い続けていく

ステップ2.
業務の見える化/迅速な意思決定でビジネススピードを2倍にする…常に行動を改善し続けるためには、まず徹底的な業務の見える化とスピーディな意思決定が不可欠!

ステップ3.
脱アナログで仕事の状況をリアルタイムで共有…紙やエクセルではリアルタイムな仕事の見える化はできない デジタル化で無駄な仕事をなくそう!

ステップ4.
クラウド活用・モバイル活用で業務効率化…リアルタイムな情報共有にはクラウド活用・モバイル活用で「いつでも・どこでも情報が確認できる」環境が必要。スマートフォンを最大限活用しよう

ステップ5.
情報管理に顧客を巻き込んで顧客満足度・従業員満足度向上…社内だけではなく社外にも目を向けて、Win-Winな業務効率化を目指そう

ステップ6.
業務効率化の目的は事業の価値向上…IT活用の目的は、「業務効率化」ではなく「事業価値の向上」 人の能力をどんどん拡張し、できなかったことをできるようにしていこう!

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この記事を書いた人

生田 智之

『DXの第一想起者』

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 kintoneをはじめとする、各社に合ったクラウドサービスの提案から導入、伴走まで一貫したサービスを得意としています。 また、youtubeではkintoneのノウハウを大公開する「kintone芸人」として活動しています。 「DX化したいけど具体的なイメージができない」「こうなりたい!はあるけど手段がわからない」…等の想いをお持ちの企業様、是非一度ご相談ください!

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