DXやkintoneの伴走支援について、皆で考える研究所。

IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン社長登壇!今中小企業に必要なIT活用をお伝え

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024

コムデックでは、2016年から毎年6月に三重県伊勢市でコムデックのお客様向けのセミナーを開催しています。

2024年6月21日に開催された今回は、元ゴールドマン・サックスの経済アナリスト、デービッド・アトキンソン社長が登壇し、日本が置かれている現状とその中で中小企業がどうしていくべきかについて講演いただきました。
全国から150名近くのお客様にお越しいただいた、三重県内のITイベントとしては最大規模のセミナーの様子を速報でレポートします!

パワーアップしたkintone受付システムがお出迎え!

会場にお越しいただいた皆様にはまず受付を実施いただくのですが、この受付システムにはkintone(キントーン)を活用しています!

参加申し込みをしていただいた方には事前にkintoneから受講票発行QRコードをメールで一括送信し、当日は専用のQRコードリーダーでスマホ画面に表示いただいたQRコードを読み取ると自動で受講票が発行される仕組みです。

昨年は「お客様に受講票を印刷していただく必要がある」「PCカメラでQRを読み取るため時間がかかる」等の問題がありましたが、今年は「QRコード印刷不要」「専用のリーダーで読み取り速度アップ」を実現!
受付時にはお客様それぞれに向けた個別のメッセージが表示される等、昨年より各段にパワーアップした受付システムとなりました。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024

改めて別の記事で仕組み等をお伝えする予定となっていますので、お楽しみに!

光と音の演出でビジネスセミナーとは一味違った体験を

一般的に、IT会社が開催するビジネスセミナーは営業が目的と言っていいでしょう。
しかし、コムデックのIT活用戦略セミナーは「既存のお客様にとってためになる情報を伝える」ことや、「既存のお客様ともっと仲良くなる」ことに重きを置いています。

昨年のIT活用戦略セミナーでは、「令和のお伊勢参り」というコンセプトで雅楽・舞楽の舞台を設け、三重の歴史を感じていただけるような会場にしていました。
▼IT活用戦略セミナー2023 サイボウズ株式会社青野社長登壇!リスキリングで社内にデジタル活用人材を増やそう

今年は「セミナー×エンターテインメント」という、新しいセミナーの形をご覧に入れるべく、特に会場の雰囲気づくりにこだわって演出を検討。
その結果、虹色に光り輝くステージに、ベイ・シティ・ローラーズの「サタデー・ナイト」が鳴り響く中スポットライトを浴びて登場する生田社長という、ビジネスセミナーとは一味違ったオープニングとなりました。

IT活用戦略セミナー2024

セミナーにかける生田社長の想いはこちらでもご紹介しています。

三者三様の講師が登壇!今中小企業に必要なIT活用とは

昨今ではオンラインのやりとりが多くなっていますが、1年に一度は直接顔を合わせてこれからのIT活用や企業の成長について考える機会にしたい、と生田社長からお伝えしてスタートしたIT活用戦略セミナー。

ここからは、実際にセミナーで登壇者がお伝えしたことを簡単にご紹介していきます!
長島コンサルタントと生田社長の詳しい講演内容は個別の記事をアップ予定となっておりますので、是非そちらもご覧ください。

日本再興の切り札、デービッド・アトキンソン社長が伝える日本の現状とは

まず基調講演で登壇したのは、テレビにも多数出演しており、その鋭い指摘が注目を集めるデービッド・アトキンソン社長。
元ゴールドマン・サックスの経済アナリストでありながら現在は国宝修復を多数手がける小西美術工藝社といういち中小企業の代表でもあるアトキンソン社長には、数値的な側面から日本の現状を細かくひも解いていただきました。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024

まずアトキンソン社長が画面に表示したのは「生産年齢人口(16歳~64歳の人口)」のグラフ。
日本の生産年齢人口は1995年をピークに減少し続けており、2020年までの減少幅はなんと台湾の生産年齢人口全体に相当します。

生産年齢人口の減少が直結するのは「労働の担い手不足」と思いがちですが、実はそれより重要なのは「消費者の減少」であることだとアトキンソン社長は言います。
人が生まれ、成長していけば自動的に様々なものを消費します。
生産年齢人口が増えなければそれだけものの需要が減るため、それだけ経済に与える影響が大きいのです。

「それなら少子化対策をすればいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、日本の人口を維持するには1夫婦当たり7.1人という非現実的な子供の数が必要となります。

「それなら移民を受け入れるべき」という意見もありますが、現状維持をしようとすると4,300万人の移民を受け入れなければなりません。
この数は、世界第5位の経済規模であるイギリスの生産年齢人口全員に相当します。
どちらの考えもあまり現実的ではないことがお判りいただけたでしょうか?

また、他にも考慮すべき事項として、社会保障負担が増え続けていることも挙げています。
かつては従業員一人当たり50万円程度だった社会保険料は、今や180万円にも上ります。
年金や医療費等は今後下がる見込みはなく、社会保障負担も上がっていくでしょう。

従来のビジネスモデルでは「現状維持」すら難しいこのような状況の中、アトキンソン社長は生産性の向上が不可欠だと強調しました。
日本の労働生産性はニュージーランドより低く、世界で43位に位置しています。
かつての日本は人口が増えていたため、「コストを下げて価格を下げればたくさんの人が買ってくれる」モデルが通用しました。
しかし今はマーケットが縮小しているため、コスト削減ではなく「付加価値向上」を意識する必要があります。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン

日本に欠けているのはイノベーション(工夫)と輸出であり、国内市場がないなら国外に目を向けるべきだと言います。
日本は少人数の企業が多く、その人数は平均3.4人。3.4人ではイノベーションや輸出が難しいことは明らかです。
また、人数が少ない企業からは人が減っているという統計結果もあります。

つまり、人が少ない会社のままでは、人を確保するのがより難しいのです。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 デービッド・アトキンソン

そんな中、中小企業はどうしていくべきか?中小企業には中小企業なりの「顧客と距離が近い」「意思決定が早い」「社長と社員の距離が近い」といったメリットがあります。
その良さを損なわないためには、「大企業」になる必要は無いとアトキンソン社長は言います。

統廃合をより活発にする法整備等も進む中、中小企業は確実に毎年1%のイノベーションを進め「中堅企業」を目指すべきであると締めくくりました。

Slidoを活用したリアルタイム質問&セッション

アトキンソン社長の講演後には、Slidoで講演中にいただいた質問にリアルタイムで回答していくトークセッションを開催!

限られた時間の中ではありましたが、移民政策に対する考えや日本がイノベーションに苦手意識を持つ要因等に回答いただきました。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024

社長のメンター、長島コンサルタントが考えるリーダの生き方・考え方

続く第一講座に登壇いただいたのは、IT活用戦略セミナーレギュラー講師の眼から鱗合同会社代表、長島コンサルタント。
かつては日本最大手のコンサルティングファーム船井総合研究所のチーフコンサルタントとして活躍されていた長島さんですが、現在は「社長のメンター」として経営者コンサルを展開しています。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 長島代表

長島コンサルタントからは、「混迷の時代を切り拓くリーダーの生き方・考え方」というテーマで、時流適応と経営者のワクワクを大切にする経営について講演いただきました。

この1年で少子化と超高齢化がより現実みを帯びてきており、2024年の出生数は70万人を下回る予想です。
賃上げ率が4%を下回ると転職や退職を考え始める従業員が増えるという統計結果もあり、企業は奨学金の肩代わりや育休中の手取り完全保障、面接官の選択、服装自由などの施策を導入していますが人材確保がさらに困難になっていると言えるでしょう。

顧客の消費に対する意識も「生活防衛型の消費」や「言い訳型消費」をより重視する傾向が顕著になっており、企業はメンテナンスや修理のサービスに力を入れたり、自社のサービスが顧客にとって必需品であるかどうかを見つめなおしたりする必要が出てきています。

その上で、中小企業のリーダーがどう経営していくべきか。
長島コンサルタントは、「経営者が心底からワクワクすることを見つけてビジョンとして掲げ、仲間を包み込んで進むべき」だと述べました。

ワクワクを発見するためには外に出て行動し、個性と長所を活かすことが重要だと長島コンサルタントは言います。

先行き不透明な時代だからこそ、答えを見つけるのではなく答えを作る必要があります。
経営者が心の底からワクワクすることでなければ、熱量をもって社員を巻き込んでいくことはできません。
経営者がやりたいと思うこと、ワクワクすることを見つけて共感を得ていくことこそが重要だという言葉で、長島コンサルタントの講演は締めくくられました。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 長島代表

AI営業分析やYoutube、コムデックが実践した「いい会社づくり」をご紹介!

最後に登壇したのはコムデックの生田社長。
コムデックの得意とする情報発信(オウンドメディア・YouTube)は勿論のこと、AIを活用した営業分析、CRMの行い方等、明日から実際に取り組むことができるような内容をお伝えしました。

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 コムデック代表 生田

まず、コムデックの1年間の変化や挑戦について紹介し、特にIT活用の重要性を強調しました。
新しい挑戦をする際には、ゼロから作るのではなく、既存のものを参考にすることが大切であると述べ、例えばコムデックの会員サイト「コムデック横丁」はNetflixを参考にしています。

次に、AIの活用について具体例を挙げ、新規顧客からの問い合わせ対応や商談の勝ち筋を可視化するためにAIを使用していることを説明しました。
これにより、トップセールスと他メンバーの差異を明確にし、組織全体でその差を吸収することが可能になります。

成長企業の特徴として、ITの活用はデータを活用して事業の価値を向上させることが目的であり、単なる業務効率化ではないと強調しました。
付加価値を高めるために「ずらし」て考えることが重要であり、市場浸透、新製品開発、新市場開拓、多角化の4つの戦略を紹介しました。

さらに、CRMとWEBマーケティングの強化が成長の鍵であるとし、CRMの活用により顕在ニーズに加えて潜在ニーズも提案できること、個別最適化されたサービスを提供できること、1社でも多くのお客様をファン化できることを述べました。
情報発信とアクセス解析、SNSの活用によりブランディングを強化し、ブランド力が高まると値上げや採用力の向上につながるとも指摘しました。

最後に、良い会社には多くのファンがいると締めくくり、ファンは単なる商品やサービスの利用者ではなく、会社や人を応援してくれる存在であると述べました。
テクノロジーによって品質が高まる中で、差別化と情報発信がファンを増やすために必要であり、社内の仲間もファンにしていく必要があると強調しました。

話を聞くだけじゃない!懇親会やオプショナルツアーで業種問わず交流を深めて

コムデックのセミナーは、ただ話を聞きに来るだけでは終わりません!
会場を移しての懇親会には約50名のお客様がご参加いただき、大盛況のうちに幕を下ろしました。
業種や規模問わず様々な企業の経営者やIT活用リーダーの方に参加いただき、普段なかなか話す機会のない方々と交流していただく貴重な機会となりました。

また、遠方からお越しになる方も多い中、せっかくならセミナー以外にも伊勢を楽しんでいただきたい!と思い、今年も「伊勢神宮内宮参拝ツアー」と「コムデックオフィスツアー」を開催しました。

伊勢神宮内宮参拝ツアーでは、認定資格を持った「伊勢なでしこガイド」が約1時間かけてじっくりと内宮をご案内。
心配されていた天気にも恵まれ、伊勢の歴史を感じていただけるツアーとなりました。
コムデックオフィスツアーでは、働き方改革を意識したオフィスのご案内はもちろん、セミナーでご紹介したツールのデモを実施する等、話を聞くだけでなく実際に生産性向上を体感いただきました。

セミナーは皆様の1年間のチャレンジを共有する場へ!来年もお待ちしております

コムデックの1年間のチャレンジをシェアすることはもちろん、これからはこのIT活用戦略セミナーをお客様同士が1年間のチャレンジを共有する場にしていきたいと語った生田社長。
日程はまだ確定していませんが、来年もIT活用戦略セミナーを開催予定となっております。

コムデック自身が成長した姿をお見せするとともに、成長意欲のあるお客様を支援できるように尽力してまいりますので、今後とも何卒よろしくお願いいたします!

株式会社コムデック IT活用戦略セミナー2024 コムデック代表 生田

コムデックではITを活用した業務効率化
をサポートしています!

\ ITを活用して業務効率化したい /

お問い合わせはこちら

課題に合わせて最適な施策をご提案

伴走支援について詳しく見る

この記事を書いた人

comdec

サイボウズ社のオフィシャルコンサルティングパートナーのコムデックです! 日本人の心の故郷と言われる”伊勢”にて1997年に創業し、kintoneの対面開発をはじめとする様々なクラウドサービスの導入、システム開発、ネットワーク構築・保守等をご提供してきました。 中小企業に寄り添う“伴走支援”を得意とし、ツールの導入だけに留まらない業務改善を全国規模でご支援しています。

IT導入のお悩みなら、
コムデックラボ

まずはお気軽にお問い合わせください。

まずはお気軽にご連絡ください

お役立ち資料

業種別のkintoneアプリガイドや、コムデックが提供しているサービスのご紹介資料をダウンロードいただけます!

お役立ち資料

お問い合わせ

「伴走支援について詳しく聞きたい」「こんな課題を解決したい」等、お気軽にお問い合わせください!

お問い合わせ

動画でもお役立ち情報発信中!

kintone芸人