kintoneをインシデント管理に活用!情報システム部の業務効率化に役立つアプリも紹介

御社では、インシデント管理をどのように実施していますか?
専用の報告フォームがあるなら問題ありませんが、「インシデント発生の受付は社内チャットツール、進捗管理はエクセル」というように、ツールが統一されていない企業さまも多いのではないでしょうか。
複数のツールでインシデント管理を行っていると、チェック工数が増えたり対応漏れのリスクが高まったりします。
kintoneなら、インシデントの発生からクローズまでを網羅的に管理可能です。
本記事では、kintoneをインシデント管理に活用する方法と役立つアプリ・連携サービスを紹介します。
この記事でわかること
- kintoneでインシデント管理を行う方法
- インシデント管理に付随したkintoneの活用方法
こんな人におすすめの記事です
- kintoneをインシデント管理に活用したい方
- インシデント管理を含む情報システム部の業務を効率化したい方
目次
kintoneでインシデント管理を効率化できる!
kintone(キントーン)は、業務や業種に合わせて自由にアプリを作成し、自社に合った最適なシステムを構築できるノーコード・ローコードツールです。
アプリや連携サービスを活用することで、以下のようなインシデント管理の一般的なフローを網羅的に管理でき、業務効率の向上を実現できます。
インシデント管理のフロー | 詳細 |
検知・初動対応 | 1.検知と連絡受付 2.対応体制の構築 3.初動対応 |
報告・公表 | 4.第一報 5.第二報~最終報 |
復旧・再発防止 | 6.調査・対応 7.証拠保全 8.復旧 9.再発防止 |
参考:中小企業のためのセキュリティインシデント対応の手引き|独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターをもとに作成
インシデントの対応が社内に留まるか、外部を巻き込むかで「報告・公表」の範囲は異なりますが、基本的には同一のフローで進めます。
このとき、フローごとに管理ツールが異なったり、エクセルファイルでのやりとりが発生したりすると、対応の遅れや管理の煩雑化を招きます。
kintoneを活用すれば、インシデントの発生報告からクローズまでのインシデント管理の一元化および効率化が可能です。
kintoneで解決できるインシデント管理の課題
kintoneで解決できるインシデント管理の課題について、3つ紹介します。
インシデント対応の遅れ
kintoneを活用すれば、インシデント管理の進捗状況を可視化できるため、対応の遅れを防げます。
インシデントの検知からクローズまでをエクセルやスプレッドシートで管理することも可能ですが、受付情報の追加や進捗変更は手作業で行わなければなりません。
件数が増えるほど、対応遅れや漏れのリスクが高まります。
kintoneなら、インシデントの発生報告やコミュニケーションなど、対応完了までのプロセスを可視化・一元化できるため、対応の遅れや漏れを防ぐことが可能です。
インシデント対応の進捗管理の煩雑化
kintoneを活用すれば、インシデントの発生報告からクローズまでを一元化できるため、インシデント管理の煩雑化を防げます。
インシデントの発生報告や対応指示などのコミュニケーションを社内チャットツール、進捗管理はエクセルやスプレッドシート、というように複数のツールを活用すると、チェックしなければならない箇所が増え管理が煩雑化します。
kintoneなら、特定のアプリや連携サービスを活用してインシデント管理を一元化できるため、一箇所のみをチェックすればよくなり、管理業務の効率化が可能です。
インシデント対応履歴やナレッジの共有不足
kintoneを活用すれば、インシデントの管理履歴が残り自ずとナレッジが蓄積されるため、対応方法やナレッジの共有不足を防げます。
エクセルでナレッジベースを作成したり、外部のナレッジ共有ツールを活用したりすると、徐々に形骸化し更新されなくなってしまうという新たな課題が生まれがちです。
kintoneには検索機能が備わっているため、蓄積された対応履歴やナレッジから知りたい情報を容易に探し出すことが可能です。
kintoneでインシデント管理を行う方法
kintoneでインシデント管理を行う方法は、大きく分けて2つあります。
サンプルアプリ・連携サービスを活用する
kintoneのサンプルアプリや連携サービスを活用すれば、導入するだけでインシデント管理をはじめられます。
ここでは、代表的な3つのサンプルアプリと連携サービスを紹介します。
セキュリティインシデント管理

kintone公式サイトより
セキュリティインシデント管理は、インシデントの発生内容をまとめるとともに、対応状況を管理できるサンプルアプリです。
インシデントが発生した場合、このアプリを通じて発見者が管理者に報告でき、その後の対応や指示もその場でやりとりできます。
レコードが登録されると管理者に通知が飛ぶため迅速な対応が可能です。
発見者はフォーマットに沿って発生時刻や発生内容を入力すればよいため迅速に報告でき、管理者も内容をキャッチアップしやすい点がメリットです。
発生したインシデント種別の割合をグラフで可視化する機能もあり、割合の高いものから優先的に予防策を講じられます。
障害対応管理

kintone公式サイトより
障害対応管理は、システム障害やそれに関する問い合わせが発生した場合、受付から対応完了までの進捗を共有できるアプリです。
インシデント発生時に活用することで、社内コミュニケーションを円滑化できます。
公開されているJavaScriptサンプルコードを使ってカスタマイズすれば、ステータスの変更に伴って作業時刻や担当者を自動で更新することも可能です。
kViewer(ケイビューワー)
kViewer(ケイビューワー)は、株式会社トヨクモが提供するkintone連携サービスで、kintone内の情報をさまざまな見せ方で共有できます。
kintoneアカウントを所持していないユーザーにも情報を公開できる点が大きな特徴です。
たとえば、障害対応管理アプリに登録された情報をもとに、インシデントの対応状況をよりわかりやすく可視化・共有できます。
また、社外へ共有が必要なインシデント情報を速やかに共有することも可能です。
自社に合ったアプリを構築する
「サンプルアプリや連携サービスでは機能が不十分」「不要な機能を削ったり自社用にカスタマイズしたりしたい」という場合は、自社に合ったインシデント管理アプリを構築することも可能です。
kintoneなら、プログラミングの知識がなくても、ドラッグ&ドロップで直感的にアプリを構築できます。
もしうまくいかない、あるいはより高度なカスタマイズが必要な場合も、多数存在するkintoneパートナーを頼ることで、ニーズに沿ったアプリの構築が可能です。
コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「対面開発」を行っています。
理想のインシデント管理アプリを構築したい方は、お気軽にお問い合わせください。
kintoneは情報システム部のインシデント管理以外の業務効率も向上できる!
kintoneは、インシデント管理以外の業務効率の向上も可能です。
kintoneで各種管理を一元化すれば、kintoneを起点とした効率的な業務の遂行を実現できます。
ここでは、kintoneで効率化できる情報システム部の業務と、活用できるアプリを紹介します。
プロジェクト管理

kintone公式サイトより
プロジェクト管理は、プロジェクトの内容や対応状況を管理できるサンプルアプリです。
プロジェクトに関する人員体制やスケジュール、費用を記録でき、進捗状況がひと目でわかるように可視化できます。
進捗状況別に絞り込んでプロジェクトを表示できるため、対応の遅れ・漏れを防ぐことが可能です。
また、各プロジェクトに関するコミュニケーションをアプリ上で行うことができるため、プロジェクト管理を効率化するとともに、円滑なコミュニケーションを促進できます。
申請管理

kintone公式サイトより
物品購入申請アプリは、物品の申請から承認までを一元化するアプリです。
申請内容や購入数が履歴として残るため、過去にどのような物品を購入したかを後から把握できます。
購入申請から承認までのフローにおけるコミュニケーションが円滑化し、迅速な対応を実現可能です。
IT資産管理

kintone公式サイトより
レンタル機器管理アプリは、IT機器の貸し出し状況や返却管理などを一元化できるサンプルアプリです。
リマインダー機能によってタイミングを細かく設定できるため、返却漏れを防げます。
このアプリをベースにフィールドをカスタマイズすれば、借用者への社員情報の紐付けやIT機器コストの集計・可視化ができ、自社に合った運用を実現可能です。
ヘルプデスク業務

kintone公式サイトより
社内システム相談受付アプリは、IT機器やネットワークに関する問い合わせや要望の受付に特化した、情報システム部のヘルプデスク業務を効率化できるアプリです。
依頼者から問い合わせがあるとレコードが自動的に追加され、依頼日時と担当者が可視化されるだけではなく、未完了のタスクを絞り込んで表示が可能です。
FAQアプリと併用すれば、社内システム相談受付に蓄積されたナレッジから自己解決を促せるでしょう。
このように、ヘルプデスク業務の負担が軽減され、浮いたリソースをほかの業務に割くことが可能です。
kintoneでインシデント管理を効率化しよう!
kintoneのサンプルアプリや連携サービスを利用することで、インシデント管理を一元化できます。
kintone起点でインシデント対応を進められるため、対応遅れや漏れを防ぐことも可能です。
インシデント管理だけではなく、IT資産管理やヘルプデスク業務もkintone上で管理すると、情報システム部全体の生産性を向上させられるでしょう。
サンプルアプリや連携サービスだけでは不十分だという場合は、自社の運用やニーズに合わせてカスタマイズすることも可能です。
コムデックでは、お客さまのご要望に合わせてその場でアプリを構築する「対面開発」を行っています。
自社に合った理想のインシデント管理を実現したい方は、お気軽にお問い合わせください。