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kintoneのプラグインを活用して自動集計を実現!エクセルライクなレイアウトで使いやすさも維持|株式会社一蔵が運営するきもの着方教室いち瑠さまのアプリ開発事例

kintoneでExcelライクな集計を実装するプラグインとは?

エクセルを使い慣れていると、kintoneの標準機能におけるテーブルの操作方法がわかりにくかったり思いどおりに集計できなかったりと不便さを感じることがあります。

エクセルの使いやすさを維持したまま、kintoneで楽に集計したいという企業さまも多いはずです。

kintoneは、プラグインを活用することで、自動集計はもちろんエクセルライクなレイアウトで集計および一覧の作成が可能です。

今回は、kintoneのプラグインを活用して自動集計を実現し、エクセルライクなレイアウトで使いやすさを維持できた株式会社一蔵さまのアプリ開発事例を紹介します。

「kintoneの標準機能だと集計が難しい」「kintone上でエクセルのように集計結果を表示したい」という企業さまは、是非ご覧ください。

データの集計に手間と時間がかかる……エクセルの操作性は残しつつkintoneで自動集計を行いたい

株式会社一蔵さまは、和装事業とウェディング事業を展開する企業さまです。
着物販売やレンタルから、着付け教室・写真撮影など幅広いサービスを提供しており、北海道から九州まで全国各地に店舗や着付け教室を構えるとともに、日本文化を身近に感じられるイベントも主催されています。

株式会社一蔵が運営するきもの着方教室いち瑠さまでは、全国の着付け教室から寄せられるデータを集計してKPIの進捗を共有する資料を作成していましたが、そこには2つの課題がありました。

1つ目の課題は、各教室のデータ入力を手作業で行っており、時間と手間がかかっていたことです。
生徒情報と集計データの紐付けも複雑で、集計業務の負担が増大していました。

2つ目の課題は、教室から寄せられる報告データの正確性にバラつきがあり、本部での集約時にデータの信頼性が低下することです。
各教室では、kintone(キントーン)のデータをエクセルに転記して集計するなど、独自のやり方で報告データを作成していました。
計算ミスやエクセルへの転記漏れなどが発生する恐れがあるため、本部で確認・修正作業を実施していたのです。

本部では、エクセルで集計結果をまとめたうえで、検算や調査にはkintoneを使うなど、フローの複雑化と業務の負担増大が発生していました。

そこで、いち瑠さまはkintoneへの入力データから自動で集計結果を出す仕組みを構築して課題を解消したいと考えました。
それができれば、手作業の削減によって集計データの正確性が高まり、集計業務の負担を軽減できます。

もともとデータ管理や集計基盤が整ったkintoneを活用されていたため、これを活かしてkintoneの環境構築を進めることにしました。

kintoneで自動集計とエクセルライクなレイアウトを実現!役立つプラグインと環境構築の方法

いち瑠さまの課題を解決するため、各教室がkintoneに入力したデータを自動集計する仕組みを構築しました。

ここでは、kintoneのデータ集計を実現できるプラグインといち瑠さまで構築した大まかな仕組み、使いやすさを高めるポイントを解説します。

kintoneのデータ集計に活用できるプラグイン

まずは、kintoneのデータ管理・集計に活用したプラグインの特徴を紹介します。

krewData(クルーデータ)

krewData(クルーデータ)は、kintoneのアプリ間のデータを自動集計できるプラグインです。

指定したスケジュールで自動集計を実行するスケジュール実行プランと、kintoneアプリでレコードが保存されたタイミングで都度集計を実行できるリアルタイム実行プランの2種類があります。

kintoneの標準機能では、たとえば案件に関する数値データは案件管理アプリ、顧客情報は顧客管理アプリというように、各アプリ内のデータ集計や管理ができる一方、複数のアプリ間のデータを統合して集計することはできません。

そんな時、krewDataを活用すれば、案件管理アプリの案件情報と顧客管理アプリの顧客情報を紐付けて売上を集計することが可能です。

krewSheet(クルーシート)

krewSheet(クルーシート)は、エクセルライクなレイアウトでアプリのデータを一覧表示したり、データを入力したりできるプラグインです。

Sheetモードは、まさにエクセルのような感覚でデータ入力や集計ができます。

Xrossモードでは、ピボットテーブル表示が可能です。

kintoneでデータを管理するときは、エクセルのような表計算シートではなく、あらかじめ入力項目を設定したフォーム(入力画面)に沿ってデータを入力するのが一般的です。

また、エクセルでいうところの1行のデータがkintoneでは1つの「レコード」というデータ単位で扱うため、エクセルのように列ごとの合計や平均を自動集計できません。(別途集計のグラフを作成すれば集計可能です)

そのため、エクセルに慣れた人からすると使いにくさを感じる場合があります。
krewSheetを導入すれば、エクセルとほとんど同じ見た目・操作感でデータを入力し、集計することが可能です。

krewDashboard(クルーダッシュボード)

krewDashboard(クルーダッシュボード)は、kintone内のデータをグラフやチャートで可視化し、分析を効率化できるプラグインです。

棒グラフや円グラフに加え、メーターや折れ線グラフなど多様な形式でデータを可視化することができます。

集計結果を1つのダッシュボードにまとめることで、直感的なデータ分析が可能です。

krewDataで集計したデータをkrewDashboardで表示すれば、kintoneの標準機能ではできない複雑なデータ分析や可視化を行えます。

kintoneでデータ集計を効率化する環境を構築

いち瑠さまの環境構築は、krewDataとkrewSheetがすでに導入された状態でスタートしました。
今回は、最終的に提出資料として加工する作業があるため、krewDashboardは使用していません。

まず、krewDataでクラス名簿管理アプリに集約された基礎データをもとに集計するフローを構築しました。
基礎データには、各教室の生徒さまの氏名をはじめ各種KPIの集計に必要なデータが含まれています。

クラス名簿管理アプリへのデータ入力は、各教室の担当者さまに行っていただく想定です。
手入力はこのフェーズのみで集計は自動化されているため、従来よりもヒューマンエラーが起こるリスクを抑えられます。
これにより、データの正確性向上と業務負担の軽減が可能です。

次に、集計結果をまとめるアプリを作成し、集計結果を表示します。
このとき、krewSheetを使ってエクセルライクなレイアウトにすることで、利便性を向上させました。

kintone エクセル表示

各教室のKPIデータを集計すると、左から右へ向かって集計項目が並び、エクセルのシートのように表示されます。

カテゴリの小計には、krewSheetのカスタム小計機能を活用しています。
カスタム小計機能とは、列や行のフィールドに、独自の数式を使用した小計項目を追加できる機能です。

通常どおりに小計を出すと単純な合計値に留まりますが、カスタムで数式を設定すれば参加率などの割合も正しく計算できます。

一覧を切り替えると、別の集計結果も閲覧可能です。

kintone エクセル表示

 

いち瑠さまでは、コースごとに集計方法が異なるため、コース別にアプリを作成して集計結果を表示しています。

kintone エクセル表示

集計後は、krewSheetからエクセルへエクスポートすることで、従来どおりの資料として加工や提出が可能です。

これにより、データの入力や集計だけではなく、資料の作成業務も効率化できました。

kintoneとエクセルの併用で従来どおりの使いやすさを維持

今回は、従来通りレイアウトを自由に加工できるように、krewSheetからエクセルにエクスポートすることをゴールにしました。

いち瑠さまの従業員さまはエクセルに慣れていたため、従来通りの資料作成やレイアウトの変更ができるようにエクセルを活用する部分をあえて残したのがポイントです。
これにより、従業員それぞれのニーズに応じて、直感的かつ柔軟に加工が可能です。

kintoneによる自動集計とエクセルライクなレイアウトがもたらしたメリット

いち瑠さまは、kintoneで基礎データの入力から自動集計までを一元化したことで、データの信頼性を高めることができました。

教室担当者さまの入力・集計業務の負担が軽減されただけではなく、本部への報告データの確認・修正作業が効率化され、生徒さまをはじめとする顧客の皆さまへの時間を増やすことができ、より良いサービスの提供に結びついています。

また、集計結果をエクセルにエクスポートすることで、柔軟な加工や従来どおりの資料作成ができています。

kintoneによる自動集計とエクセルライクなレイアウトで業務の効率化を加速しよう

いち瑠さまは、プラグインの活用によってkintoneでのデータの自動集計を実現されました。

また、集計結果をエクセルへエクスポートすることで、エクセルの使いやすさを維持したまま、加工や資料の作成ができています。

コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。

「kintoneでデータの入力から集計を一元化したい」「kintoneでエクセルライクなデータ管理をしたい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

前村 拓哉

DX化の伝道師

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone AppDesignSpecialist」「Kaizen Management Expert」を取得しています。 Youtube「kintone芸人」では、実際の事例をわかりやすく説明したり、DX化を進めていく上で大事なことを提言しています!

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