kintoneで工程管理!ガントチャートプラグインで進捗管理表を実現|企画デザイン業 ステッチさまの事例
案件の細かい工程管理、紙やエクセル、ホワイトボードで行っていませんか?
紙やホワイトボード、エクセルといったアナログツールによる工程管理は、最新情報に更新する手間がかかったり、誰が持っているものが最新情報かわからなくなったりといったデメリットがあります。
忙しくなると更新も滞りがちになるため、結果として「各担当者に今の進捗をヒアリングしていく」ことでしか進捗を把握する術がない、そんな状態になってしまいがちです。
紙・エクセル・ホワイトボードを脱してkintoneを活用すれば、リアルタイムにタスクや案件の進捗を見える化でき、全体や案件毎など見たい粒度での進捗管理が可能になります!
今回は、kintoneで案件の進捗を見える化し、さらにガントチャートでより細かい工程管理を実現した事例をご紹介します。
目次
ホワイトボード・エクセルで案件進捗管理…最新状況がわからない!
群馬県前橋市に本社を構える株式会社ステッチさまは、店舗デザインから企画・販促、さらに建築やコンサルティングなど、企画デザインの分野で複合的にお客様を支援されているデザイン業の企業さまです。
「デザイン業」とひとくちに言ってもその幅は広く、専門ごとにデザインチームや建築チーム、制作チームに分かれており、社内で複数の案件が同時に動くスタイルで業務をおこなわれています。
全体の案件状況は社内にあるホワイトボードに進捗状況を書き出して共有し、案件内の細かいタスク進捗管理にはエクセルで作成した「進行管理表」を使用していました。
一見管理できているように思えますが、このエクセルの進捗管理表を中心とした管理の仕方には以下のような課題がありました。
- 各案件の状況について、各担当者にヒアリングしなくては最新情報に更新できない
- 案件、各タスクそれぞれの進捗状況が社内にいなければわからない
- 進捗を確認しづらい、最新情報になっていないことにより、作業漏れや納期遅れが発生する
- 全体や他チームの進捗が把握しづらい
お客様とのお打合せの際、社外からでも案件の進捗を把握したい場面は多々あります。
また、複数チームが関わりながら進んでいく工程の場合には、ひとつでもタスクの漏れや遅れが起きると連鎖して影響が出てしまう可能性が高く、最悪の場合にはお客様にもご迷惑をおかけしてしまう恐れがあります。
案件・工程の進捗状況をどこからでもリアルタイムに更新・把握できるようにして、抜け漏れを無くしたいということで、株式会社ステッチさまではkintone(キントーン)を導入することになりました。
kintoneでまずは進捗を見える化、どこにいても最新の進捗がわかる
こうして株式会社ステッチさまでは、社内の各チームが抱える案件や各タスクの進捗管理を見直し、工程管理に関する課題を解決すべく動き出しました。
まずは実際の業務フローや情報管理の状況を踏まえて、ホワイトボードやエクセルでおこなっている各案件の進捗管理のデータを社内外どこからでも見えるような状態にするアプリを構築。
これまでkintoneを使ったことがない社員さんでも使ってもらえるように、できる限りシンプルな「案件管理アプリ」を目指しました。
「案件管理アプリ」開発の様子はこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintone対面開発初回打合せ大公開!30分でヒアリング~アプリ構築編
ホワイトボードやエクセルで管理していた項目をkintoneアプリに設定して、社内の各部署や各チームが管理している情報を一元化した結果、以下のようなメリットが生まれました。
- PC、スマホからいつでもどこでも進捗状況が確認でき、更新もできる
- 誰でも最新の情報が閲覧できるため「担当者に聞かないとわからない」がなくなった
- 情報変更の際に通知が飛ばせるため、必要なメンバーにきめ細かく情報を共有できる
- 納期前にアラートが来るよう設定でき、抜けや漏れを防止できる
まずは使ってもらいやすいようにシンプルなアプリにしましたが、この状態では「全体の進捗状況」は把握できるものの、案件内の細かいタスクまでは管理できません。
株式会社ステッチさまの従来の管理方法で言うと、ホワイトボードのアプリ化はできましたが進捗管理表には手が届いていない状態です。
より細かくタスクの工程管理をkintoneで見える化するため、案件管理アプリにガントチャートを設定していくことにしました。
ガントチャートで工程進捗管理!KOUTEIプラグインを活用
kintoneを使ったタスクの進捗管理の方法は複数あります。工程管理で役立つガントチャートも、無料のプラグインから有料のプラグインまで様々です。
以下の記事で、工程管理するためのkintoneの使い方やガントチャートプラグインの使用例を詳しくご紹介しています!
▼kintoneで工程進捗管理をやってみよう!ガントチャート形式でタスクを見える化
株式会社ステッチさまの場合には、「案件内に細かく複数のタスクがあり、それぞれに期日がある」「それぞれ担当者が決まっている」「このタスクが終わったら次はこのタスク……という流れがある」という特性から、より細かい粒度のタスクを見やすく管理できる有料プラグインのKOUTEIを採用。
KOUTEIプラグインは以下のような特徴があるため、製造業等のある程度決まった細かい工程がひとつの案件内にたくさんあり、それぞれのタスクの進捗を見ながら調整が必要な場合等におすすめです。
KOUTEIプラグインの特長
- ガントチャートを見たい粒感で表示できる
- カーソルを合わせると吹き出しが表示され各タスクの詳細が確認でき、編集もできる
- マウス操作だけでタスクの移動や期間変更などができる
そんなKOUTEIプラグインを使ってまず実装した工程管理は以下のような形でした。
案件内のタスクをひとつひとつの工程として縦軸に表示し、横軸にガントチャートを表示しています。
確かに、個別のタスクのスケジュールは見えやすくなりました。
しかし、これだけでは「その案件が今どういう状態なのか」「今動いている全ての案件はどういう状態なのか」という、個別のタスクより一つ上の粒度の進捗を把握することはできません。
そこで、より使いやすくかつ見やすい工程管理とするために、改めて「案件を管理する上で最も重視していること」、すなわちガントチャートでしっかり管理したいことをお伺いしました。
「全ての案件の全体スケジュールの把握と、案件ごとの進捗管理を両立したい」ということで、kintoneの作成してから実務に合わせて修正・変更して使いやすくブラッシュアップできる特徴を活かし一覧画面は「案件単位」で項目を並べる仕様に変更。
各案件内の工程進捗は、各案件名をクリックすると明細が開き、細かいタスクごとに確認できる仕様に修正しました。
タスクの明細画面では、ガントチャートの色で進捗状況を一目で把握できるよう設定。
タスクの完了状況は各自のPCから行うことができるため、もう状況を聞いて回る必要はありません。
KOUTEIプラグインの活用により、株式会社ステッチさまでは「全体の進捗」と「案件ごとの細かいタスクの進捗」の両方を一つのアプリの中で管理できるようになりました。
同じアプリの中で見え方を変えることで、これまではホワイトボードとエクセルで分けて管理する必要があった内容を一元化することができたのです。
また、より利便性を高めるべく、工程管理において重要なポイントである「終了予定」に対し通知を設定し、タスクの抜け漏れを未然に防ぐ仕組みを構築。
全体のスケジュール感はKOUTEIの一覧表示で視覚的におこない、納期についてのリマインドはkintoneの通知機能を活用して漏れや抜けを防げるようになりました。
kintone進捗管理表で案件状況を見える化し、工程管理の効率アップ!
株式会社ステッチさまでは、実際に工程管理の運用をスタートし、以前ホワイトボードとエクセルで管理を行っていた時の課題を以下のように解決することができました。
- パソコンやスマホなどから、いつでもどこでも案件の状況が確認・更新できるため、担当者に進捗をヒアリングする必要がない
- 細かいタスクも見える化し、各担当に任せた属人的な状態から脱することができた
- ホワイトボードではスペースの都合上管理しきれていなかった情報もkintone上で把握できる
- 一つのアプリに情報が集約し、全体の進捗とタスク別の進捗を一か所で確認できるようになった
- 必要に応じてアラートを出すことで、抜け漏れ防止に繋がった
案件全体のガントチャートを優先度に合わせて色分けしたい、案件の内容に合わせて文字色を変えたいといったご要望もありましたが、残念ながらそれについてはKOUTEIプラグインが未対応だったため実装できませんでした。
しかし、案件の状況やスケジュール確認は以前に比べてぐっと簡単になり、社外でも新規案件受注の際の納期判断等がスムーズにできるようになりました。
また、kintoneでの管理なら過去のデータが蓄積されなおかつ検索も容易にできるため、新規で計画やスケジュールを立てる際も過去の似た案件のタスクや期日感等を参考にできるようになりました。
kintone進捗管理表でタスク管理もスムーズに!
kintoneを導入して、同時に進行する複数案件の細かな工程管理をkintone化することに成功した株式会社ステッチさま。
進捗管理表をkintone化することで、タスク管理が効率化されるだけではなく、案件に関するさまざまなデータが自動で蓄積されていき、集計や分析に活用できるようになりました。
蓄積されたデータを分析することで、今後の事業計画などへの活用が可能になります。
「さらに業務効率や事業価値を向上させるための分析」に必要なデータベースが自然と出来上がることも、kintone活用の大きなメリットの一つです。
業務を効率よくすることはもちろん、さまざまなプラスが生まれるkintoneでの工程管理。株式会社ステッチさまに続き、御社でも導入してみてはいかがでしょうか?
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