kintoneで案件管理!メール配信から架電状況、進捗まで一元管理を実現|外国人技能実習生受入サポート業 ダイバーシティ事業協同組合さまの導入事例
新規顧客開拓のための活動は、ダイレクトメール(以下DM)やテレアポなどの手段を用いて行うことが多いかと思いますが、「誰が、いつ、どこに対してアプローチを行い、その後の経過がどうなっているのか」は把握できていますか?
もちろん担当者自身の頭の中には情報があるでしょう。
しかし、それらの情報を共有するためには会議などの時間を設けるか、書面に書き起こさなければなりません。
「情報を共有するためだけの会議に毎週2時間も使っている」「会議資料を作るために3時間かけて準備をしている」といった方も多いのではないでしょうか?
DMやテレアポを通じたお客様との接触プロセスの中で、どのお客様に、誰が、いつメールや架電を行い、どのような反応があったのか……といった、いわゆる「案件の進捗管理」ができていれば、上長や別の担当者への情報共有の心配はいりません。
加えて、何度も同じ内容のアプローチをしてしまい、お客様の不興を買ってしまう恐れもなくなります。
今回の記事では、今までエクセルで行っていた案件管理をkintone化し、メール配信システムと連携することで、活動の進捗管理を効率化・可視化を行った事例を紹介します。
目次
タスク管理や海外連携……次の目標は「案件管理」
三重県伊勢市のダイバーシティ事業協同組合さまは、アジアの五カ国(ベトナム・フィリピン・ミャンマー・インドネシア・中国)からの優秀な外国人技能実習生を組合員に配属させている、外国人技能実習生受入サポート業の企業さまです。
実習生と配属先企業のサポートを、三重県だけでなく日本全国で行っており、外国人の雇用に関して不安を感じている企業さま向けにオリエンテーションも実施しています。
それだけではなく、外国人技能実習生には日本語教育や日本のマナー・習慣の教育に加え、母国語スタッフと日本人スタッフが毎月企業を訪問し生活面でのサポートも行うなど、外国人技能実習生・海外の教育機関・外国人技能実習生を受け入れる企業、いずれに対しても手厚いサポートを行っているのが特徴です。
ダイバーシティ事業協同組合さまは、これまでにも事業の成長にともない業務のkintone(キントーン)化をすすめてきました。
例えば、エクセルの入力と朝礼での情報共有で行っていた外国人技能実習生に必要な書類申請の進捗管理をkintone化して業務の効率化やタスク漏れの防止を実現したり、海外の教育機関に外国人技能実習生の情報をkintoneに入力してもらってデータベースを構築したりといった取り組みを挙げることができます。
後者の取り組みでは、教育機関、ダイバーシティ事業協同組合さま、外国人技能実習生を受け入れたい企業の3者の間で、外国人技能実習生の日本語習熟度テストの点数や生活の様子といった情報をリアルタイムで共有することができるようになりました。
他にも、配属先企業の増加にともなう契約や請求書などの事務作業を効率化するために、kintoneで契約書と請求書を一括管理する仕組みを構築し業務効率化をすすめています。
ダイバーシティ事業協同組合さまのこれまでの取り組みは、以下の記事で詳しくご紹介しています!
▼【人材業】タスク漏れの心配不要!kintoneで情報管理は簡単に進捗管理可能に|外国人技能実習生受入サポート業ダイバーシティ事業協同組合様のアプリ開発事例
▼海外連携にも活用できるkintone!「じぶんページ」導入で協力会社と取引先のスムーズな情報共有を実現|外国人技能実習生受入サポート業 ダイバーシティ事業協同組合さまのアプリ開発事例
▼kintoneで販売管理に必要な契約情報を管理!自動連携で請求書発行を実現|外国人技能実習生受入サポート業 ダイバーシティ事業協同組合さまのアプリ開発事例
kintoneを活用し業務効率化を成し遂げてきたダイバーシティ事業協同組合さまが今回新たに取り組みたいと考えたのは、メール配信システムと案件管理をリンクさせてDM配信を効率化し、組合の拡大を目指す試みでした。
メール送信後の進捗はエクセル管理、電話の結果も不透明
ダイバーシティ事業協同組合さまのDM配信は、以下のフローで実施していました。
- DMの送付
- 反応のあったお客様に架電
- 架電でアポが成立した場合、zoomでの制度説明
- 組合加入
今まで用いていたメール配信システムは、メール配信後に開封状況などの把握はできるものの、案件の進捗状況を管理する機能はついていないため、進捗管理は別のエクセルに入力して行っていました。
つまり、どのようなアプローチを行い、それに対する結果どのような状況になったのか、施策の効果や進捗のプロセスが効率的に管理できていない状態だったのです。
この課題を解決するために、「DM配信」と「反応のあったお客様への架電の管理」をkintoneで行えないかと考えました。
「誰にメールを送ったか」「いつだれにどんな電話をかけたか」はkintoneアプリを作ればすぐに管理できるようになります。
ただし、kintoneの標準機能では「kintoneから直接メールを送る」ことはできないため、メールを誰にいつ送ったかという履歴は手動で入力しなければなりません。
それでは元のエクセル管理の手間と変わらないため、kintoneから直接メールを送信でき、なおかつメールの送信履歴についてもkintoneで管理できるkMailer(ケーメーラー)というプラグインを導入。
そこにkrewData(クルーデータ)を組み合わせることで、メールの送信、開封状況、架電状況、組合加入までの記録をkintoneで一元管理できる仕組みの構築を目指しました。
kMailerでkintoneからメールを送信、開封状況・DL状況も管理できる
まず、最初に今まで使っていたメール配信システムをkintoneのデータと連携できるkMailerへと変更しました。
kMmailerは、トヨクモ株式会社が提供するメール配信システムです。
kintoneで管理しているメールアドレス宛に、kintone内のデータを引用してメールの予約配信・手動配信ができます。
さらに、送信履歴や開封状況や添付ファイルを含むメールの配信、ファイルのダウンロード状況の確認もkintone上で一元管理可能です。
kMailerの機能についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneからメールを一括送信!kMailerプラグイン活用アプリ開発事例
kMailerとkintoneの連携を行うにあたり、まずはkintoneで案件管理アプリを作成しました。
そしてお送りするDMメールのテンプレートアプリを作成し、案件管理アプリを紐づけることで案件管理アプリからのメール送信が可能となります。
メール送信後、お客様へ架電を実施する際には、案件管理アプリではなくkMailerの機能で取得できるメール送信後のログを収集した「メール状況」アプリを利用します。
何故メールを送るためのアプリとその後の架電のためのアプリを分けているかと言うと、ダイバーシティ事業協同組合さまで実施している活動はDM送付と架電だけではなく、訪問等その他にも様々なチャネルがあるからです。
案件管理はあくまで「ダイバーシティ事業協同組合さまが実施している全ての活動」を集約するアプリとして、DMを送付しない活動も含まれます。
メールのログ情報を案件管理内で実施してしまうと、他の案件チャネルにとっては不要な項目が増えることになってしまうため、DM配信を行う活動でのみ必要な情報は「メール状況アプリ」として切り出すことにしたのです。
kMailerで取得できる配信履歴や開封状況、ダウンロード状況のデータはkrewDataを用いてメール状況アプリへ集約し、お客様の開封状況やダウンロード状況にあわせて架電を行い、架電内容をkintoneに記録して管理します。
また、架電時に効率的に入力できるように、架電チェック項目にチェックを入れると自動的に架電日時が記録されたり、メール状況アプリに記録した情報は自動的に案件管理アプリへ転記されるようプラグインを設定しました。
メールのログ情報管理のために別アプリにしていますが、電話の履歴=活動の記録は他のチャネル同様案件管理にも記録されるため、マネージャーは案件管理アプリを見れば全ての進捗状況を簡単に確認できるようになっています。
実際にお客様に連絡する場合、メールを閲覧したお客様か資料のダウンロードを行ったお客様が電話連絡の対象になるため、連絡すべき先をあらかじめ絞り込んだ一覧を用意しています。
連絡対象が自動で抽出されているためリスト作成の手間が無く、そのままリスト内に架電の結果を書き込むことができるので業務効率を下げずにしっかりと記録を残すことが可能です。
kintoneでDM配信・案件管理を行うメリットとは?
DMの配信自体は、メール配信システムを使えば実現できます。
しかし、活動の記録と連携がとれなければ、効率的な営業はできません。
今回のダイバーシティ事業協同組合さまのケースでは、kintoneとプラグインを活用することでメールの送信履歴と案件管理のデータベースを紐づけ、DMの配信から組合加入までのプロセスを一元管理できるようにしました。
いつ、誰が、どこで、どのお客さまに対してどのようなアプローチを行ったのかが可視化され、案件の進捗を管理する立場のマネージャーはメールの送信履歴や開封状況、資料のダウンロード状況、架電状況の記録を、kintoneでリアルタイムに確認できるようになりました。
案件管理はkintoneで!受注までのプロセスをしっかり記録
今回のダイバーシティ事業協同組合さまのケースでは、エクセル管理やスタンドアローンのメール配信システムから脱却し、kintoneで一元管理することで、案件の進捗を効率的に管理できるようになりました。
これまでは曖昧だったメール後の電話の担当者が明確に記録されるようになったため、今後はkrewDashboard(クルーダッシュボード)プラグインを活用して架電数などの目標数値管理を実施していく予定です。
「メール配信と顧客情報、案件の進捗情報を連携したい」事業者さまは、是非一度kintoneの活用を検討してみてはいかがでしょうか?
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