kintone芸人がCybozu Days2024「kintone show+case unlimited」に出場!生成AIで自動的にkintoneアプリを作る方法とは
kintoneを提供しているサイボウズ株式会社は、毎年Cybozu Daysというリアルイベントを開催しています。
例年さまざまな企業がサイボウズ製品に関連するサービスや技術を紹介する場として注目を集めているこのイベントに、コムデックも「kintone芸人」として参加してきました!
2024年11月7日・8日に幕張メッセで開催された「Cybozu Days2024」の内、7日に行われた「kintone show+case unlimited」に出場し、kintoneカスタム王の座をかけた熱い戦いに挑んだkintone芸人、イクタ。
本記事では、Cybozu Days2024の見どころとともに、実際にコムデックが発表した「生成AIで自動的にkintoneアプリを作る方法」について詳しく紹介します。
「誰かkintoneのアプリを作ってくれないかな」と考えたことがある方は、是非ご覧ください。
目次
Cybozu Daysとはどんなイベント?2024年はDXのテーマパーク
Cybozu Days(サイボウズデイズ)は、株式会社サイボウズが主催する年に1回の総合イベントです。
2016年に第1回を開催して以来、毎年異なるテーマを掲げてイベントが行われています。
8回目を迎える2024年は「東京ノーコードランド」というテーマが掲げられ、例年以上にDX(デジタルトランスフォーメーション)に焦点をあてた内容でした。
セッションとブースをアトラクションに見立て、まるでDXのテーマパークのような体験型イベントです。
120以上のパートナー企業が展開するブースでは、kintone(キントーン)をはじめとするサイボウズ製品との連携サービスや技術が紹介されていました。
目移りするほど魅力的な展示やミニセミナーばかりで、2日間では時間が足りないほどです。
生成AIの活用やDXの進め方などをテーマとした講演もあり、参加者はDXに役立つさまざまなヒントを持ち帰ることができるイベントとなっています。
コムデックは「kintone show+case unlimited」に出場!kintoneカスタム王は誰だ!?
コムデックは、kintone芸人としてイクタ社長が「kintone show+case unlimited(キントーンショーケースアンリミテッド)」に出場しました。
「kintone show+case unlimited(以下、本戦)」とは、kintoneカスタム王の座を争うコンテストイベントです。
オンライン予選会である「kintone hack」を突破した6組だけが本戦に参加できます。
予選には個人でもチームでもエントリーが可能で、資料を用いたプレゼン型や複数人で行う劇場型などのさまざまな形式で、kintoneのカスタマイズアイデアを発表します。
コムデックは、9月に開催された過去最大規模の予選を突破し、6組のファイナリストとして本戦への出場を果たしました。
本戦は6分間のショーケース形式で行われます。
出場者は、時間を過ぎると強制終了という厳しいルールのなか、自分のアイデアの魅力を伝えなければなりません。
発表終了後は、事前に配布されたペンライトを使って参加者が投票を行い、得票数を競います。
なお、コムデックは昨年も本戦に出場しています。昨年のkintone芸人サタによる複数階層テーブルの発表は、こちらの動画で詳しく解説しています。
全7組が出場!kintone showcaseで発表された熱量たっぷりのkintoneアイデア
本戦には、オンライン予選を勝ち抜いたファイナリスト6組と、昨年のチャンピオン1組を合わせた全7組が出場し、それぞれが個性豊かで熱量あふれるkintoneカスタマイズアイデアを披露して会場を盛り上げました。
今年は、ユーザーに寄り添った提案が目立つ内容となり、多くの観客に共感と感動を与えました。
例えば昨年のチャンピオンは、スマートフォンを振るだけでkintone上の申請を承認できるというおもしろアイデアを観客に体験させる参加型の発表で会場を盛り上げました。
見事2024年のkintoneカスタム王に輝いたチームのアイデアは、kintoneの見た目をエクセルに寄せるというものです。
「エクセルからkintoneへ請求書の作成を移行したいけれど定着しない」というkintoneあるあるの悩みにピンポイントで応えてくれることから、高く評価されました。
「誰かアプリを作ってくれないかな」を叶える!生成AIで自動的にkintoneアプリを作る方法
コムデックが本戦で発表したアイデアは、生成AIを使って自動的にkintoneアプリを作る方法です。
「誰かアプリを作ってくれないかな」というニーズに応える内容として披露し、高い評価を得ることができました。
予選時点では、文字情報を生成AIに読み込ませる流れでしたが、本戦までの約2ヶ月間でアイデアをブラッシュアップし、音声情報からアプリを作成できるように進化させました。
ここでは、実際に発表した内容を紹介します。
1.音声や動画から文字起こしを作成する
まずは、アプリの構成を作るために、音声情報を文字情報に変換する必要があるため、音源や動画から文字起こしを行います。
今回は、kintone芸人で投稿した動画内容の文字起こしを行いました。
動画の内容は、製造業における製品不良を記録するアプリの紹介です。
文字起こしには、Amazonが提供するAmazon Transcribeを使っています。
リアルタイムに話している声の文字起こしや、精度の高い文章整形ができることが特徴です。
文字起こしの結果と動画を見比べると、かなり精度が高いことがわかるでしょう。
ただし、kintoneが「均等」に変換されるように、専門用語がうまく認識されないこともあるため、次の工程で整えます。
2.文字起こしを要約する
次に、ChatGPTを活用して文字起こしの内容をAIに要約します。
対話型の生成AIサービスであるChatGPTは、質問に回答したり指示に沿ってテキストを作成したりできるツールです。
ChatGPTで文字起こしを要約すると、最初にうまく認識されなかった専門用語や表現などをうまく調整してくれます。
この要約を使ってアプリ構成を作成していきます。
3.要約からアプリ名・構成を提案してもらう
要約ができたら、あらためてChatGPTに読み込ませて、アプリ名とアプリ構成を提案してもらいます。
このとき、kintoneに保存できる形式をプロンプトから指定します。
プロンプトとは、AIに動作を促す指示のことです。
たとえば、「アプリ名は文字列」「テーブルはフィールドコード・フィールド名・フィールドタイプ」など、出力形式も指定できます。
プロンプトを使ってアプリの構成の大枠を指定することで、エラーが起こりにくく、手直しが減る利点があります。
構成案を承認したら、フィールド構成やテーブルについても提案してくれる仕組みです。
なお、役立ちそうなプラグインもあわせて提案してもらっています。
マスタアプリにkintoneで利用できるプラグインをまとめておけば、AIが役立ちそうなプラグインを選択・提案してくれます。
マスタアプリとは、基本情報を管理するアプリです。
もし、AIが作成したアプリ構成がイメージと違った場合は、人間が手を加えることでさらにブラッシュアップできます。
4.自動でアプリを作成してもらう
アプリ構成ができたら、JavaScriptで自動的にアプリを作成してもらいます。
JavaScriptとは、アプリを構築するためのプログラミング言語です。
今回AIに作成してもらった製造業向けの製品不良記録アプリは、実際に人の手で作成したものと遜色のない出来でした。
ただし、AIが作るものは完璧ではないため、人による確認と手直しが発生する点には留意が必要です。
来年のkintoneカスタム王を目指してさらなるブラッシュアップを!
今回は惜しくも優勝を逃しましたが、今回発表した内容はアプリテンプレート形式で公開する予定です。
また来年もkintoneカスタム王を目指し、顧客に寄り添ったkintoneのアイデアを日々ブラッシュアップしていきます!
「誰かアプリ作ってくれないかな」を叶えるのは、AIだけではありません。
コムデックは、お客さまの課題を解決するkintoneアプリをその場で構築する「対面開発」を提供しています。
作ってほしいアプリがあるという企業さまは、是非お気軽にお問い合わせください。