エクセルで顧客管理はできる?CRMツールを使うメリットを解説
顧客情報の管理にエクセルを使用している企業さまはまだまだ多くいらっしゃいますが、「エクセルが重くなって使いづらい」「コピペして持ち出せるのでセキュリティ面が不安」「もっと効率的な顧客管理の方法があるのではないか」などの悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。
エクセルはあくまで表計算ソフトなので、顧客管理には専用のCRMツールを使うのがおすすめです。
この記事では、エクセルで顧客管理を行う場合の問題点とCRMツールを使うメリットを紹介します。
現在エクセルで顧客管理されている方、エクセルでの顧客管理に不安を抱えている方は参考にしてみてください。
この記事でわかること
- エクセルで顧客管理を行うことで発生する問題点
- CRMツールによる顧客管理のメリット
こんな人におすすめの記事です
- エクセルでの顧客管理に限界を感じている方
- エクセルでの顧客管理を見直して顧客満足度向上と業績アップにつなげたい方
目次
エクセルで顧客管理を行うことで発生する問題とは?
エクセルは業務においてもさまざまな場面で活用できる便利なツールです。
その手軽さから顧客情報を管理するツールとして利用している方も多いでしょう。
とはいえ、蓄積した顧客情報を売上アップに活用したいと考えた場合、エクセルではいろいろな問題が発生します。
ここではエクセルを顧客管理に使った場合に発生する6つの問題について解説します。
※この記事では、PCにインストールして使用するデスクトップアプリのエクセルを対象としています(Microsoft 365 サブスクリプションのエクセルは対象外です)
セキュリティリスクがある
エクセルファイルにはブックやシートにパスワード保護機能がありますが、高度なセキュリティ機能を持つCRMツールと比べると限定的な保護といえます。
また、複数の担当者がファイルを利用する場合は、ファイルサーバーやNAS(Network Attached Storage)に格納することが一般的です。
ファイルサーバーのアクセス権限を適切に設定しないと、重要な顧客情報への不正アクセスを許してしまい、情報の改ざんや消失のリスクが高まります。
また、顧客情報をファイルコピーやダウンロードで入手できてしまえば、USBメモリやメール添付で外部に持ち出すのは簡単で、情報漏洩のリスクがつきまといます。
加えて、エクセルではいつ・誰が・何を・何の目的で持ち出したかなどの履歴を残すことはできません。
エクセル単体できるセキュリティ対策は少なく、顧客情報を扱うセキュリティレベルにないといえるでしょう。
情報が増えるとファイルが重くなる
エクセルは格納する情報の量に比例して、ファイルサイズが大きくなる特性があるソフトです。
ファイルサイズが大きくなると、起動が遅くなったり反応しなくなったり、さらには破損も起きやすくなります。
ファイル破損は修復できる場合もありますが、難しいことがほとんどです。
エクセルのトラブルに備えてバックアップを取る場合、簡単にファイルコピーできる反面、たくさんのコピーが作成されてしまうのはよくある光景です。
どれが最新かわからない、バージョンの違いがわからない、意図せず最新が上書きされるなど、バージョン管理が困難であるという側面もあります。
トラブル発生時にバックアップから戻せたとしても、時間が経過していた場合はそれまでに入力した情報は無くなってしまいます。
顧客情報が増えれば増えるほど重要度が増すにもかかわらず、エクセルでの顧客管理はどんどん危険性が増えていくのです。
関数やマクロが複雑になりメンテナンスが難しい
顧客情報が少ない間は、シートへの直接入力やフィルターでの検索だけで目的が果たせるかもしれません。
しかし、検索条件の追加や入力項目の関連性チェックなどの要望により、関数やマクロ、VBAでの作りこみが増え、どんどん複雑になっていきます。
それらを駆使した顧客管理では、「項目を追加したら結果がおかしくなった」「エクセルをバージョンアップしたら動かなくなった」という声も聞きます。
また、関数やマクロ、VBAは誰でも簡単にできるものではありません。
一定のスキルを持った担当者がメンテナンスを一手に引き受けることとなり、負担が大きい作業となるでしょう。
さらに、その担当者が退職するとだれもメンテナンスできなくなる危険性もあります。
データ分析に高度なスキルが必要
CRMツールでは、顧客との関係性に関する蓄積データをさまざまな切り口で抽出し分析することができます。
しかし、表計算ソフトであるエクセルでは、大量データから高度な抽出や分析を行うのはとても難しい作業です。
求めるデータ分析のためには、関数、ピポットテーブル、マクロ、スライサー、VBAなどの高度な知識とスキルが必要となります。
それでも難しい場合は、データベースにインポートしてから複雑なSQLで抽出を行うなど、エクセルだけでは対応しきれない状況も発生するでしょう。
ファイル共有に制限がある
複数の担当者が顧客情報を同時更新する方法に、エクセルの「共有ブック機能」の有効化があります。
共有ブック機能を有効にしている間は変更履歴が記録されていますが、無効にしたタイミングで履歴情報はすべて削除されます。
注意しなければならないのは、共有ブック機能を有効にすると、グラフ作成、マクロ作成、ピボットテーブル作成、データの入力規則の追加などが使用できないことです。
ひとりずつ順番に更新するルールで運用することも可能ですが、顧客情報を更新したいと思った時に誰かが修正していると順番待ちが発生したり、入力を後回しにして忘れてしまうなど、顧客情報としての精度や信頼性が低下する恐れもあるでしょう。
社外からのアクセスが難しい
営業活動で外出先から顧客情報の参照や更新をしたいといった要望は多くあります。
しかし、エクセルはあくまでPCローカルで使用するソフトであるため、スマートフォン等で最新情報を確認・更新するのは簡単ではありません。
たとえば、VPN(Virtual Private Network)を企業全体で構築することで、インターネット経由で社内サーバーへのアクセスを可能にし、安全な通信環境の上でリアルタイムに顧客情報を参照・更新できます。
とはいえ、VPNの構築には高度な技術とコストが必要であり、セキュリティポリシーを考慮して企業全体で取り組まなければなりません。
外出先でリアルタイムに最新情報の参照・更新ができない場合、在庫の確認不足による機会損失や、回答遅延による顧客満足度の低下につながる恐れがあるでしょう。
CRMツールで顧客管理を行うメリット
顧客の情報をしっかりと分析・活用していきたいのなら、CRMツールを使うのがおすすめです。
CRMツールはCRMに特化しているため、顧客情報のあらゆる角度からの分析機能、部門間でのリアルタイム共有機能、顧客に関する情報の一元管理機能、高度なセキュリティ機能などが最初から搭載されています。
CRMツールを使うことで、顧客との関係性に関するあらゆるデータを蓄積・共有して顧客との関係を良好に保ち、売上アップにつなげることが可能です。
エクセルの顧客管理で発生しうる問題点は、CRMツールを使用することで解決が見込めるでしょう。
CRMの機能とメリットについては、以下の記事で詳しく解説しています。
CRMツールで顧客管理を行う際の注意点
エクセルよりも顧客管理に関してメリットがたくさんあるCRMツールですが、一方で考慮すべき注意点もあります。
導入・運用コストがかかる
CRMツールを導入すると初期費用や月額費用が発生します。
システム構成として「オンプレミス型」と「クラウド型」の2種類があり、オンプレミス型は自社にサーバーを構築するため、サーバー代や構築費用などの初期費用がかかります。
一方でクラウド型のCRMツールは初期費用がほとんどかからず、月額費用も低価格のため、大幅にコストを抑えることが可能です。
CRMツールを導入することで生まれる売上アップも考慮して、費用対効果を考えましょう。
操作が難しいと定着に時間がかかる
エクセルは使い方を知っている方がほとんどですが、CRMツールはツールごとに使い方が異なります。
CRMツールを導入しても操作が難しいとなかなか使ってもらえず、定着に時間がかかってしまう場合があります。
CRMツールの多くは無料版やデモを試せるので、操作が簡単で自社に合うツールかどうか確認しましょう。
顧客管理はエクセルではなくCRMツールで行うのがおすすめ
エクセルはコストがかからず手軽に顧客管理を始められるのはよい点ですが、あくまで表計算ソフトなので限界があります。
顧客と良好な関係を築いて売上の最大化を目指すなら、顧客管理に特化したCRMツールが最善の選択でしょう。
これから顧客管理を行いたい企業さまも、エクセルでの顧客管理に限界を感じておられる企業さまも、まずはCRMツールの無料版やデモを試してメリットを体感してみてください。
kintone(キントーン)はCRMツールの機能が整備されており、拡張性も抜群で、豊富な拡張機能や外部サービス連携が揃っています。
CRMツールの注意点である操作性に関しても、とにかく簡単に使えて自社向けの機能は最短3分で作成できるくらいです。
また、初期費用は無料で、ランニングコストもリーズナブルで他のCRMツールより比較的安く導入できることが特徴です。
コムデックではkintoneの導入・運用支援を行っています。
CRMツールのメリットを存分に発揮したプランをご提案いたしますので、エクセルでの顧客管理に悩まれている企業さまお気軽にご相談ください。