kintoneでスケジュールを自動登録!メンテナンスの日程調整も簡単に|クレーン設置・点検業 株式会社クレーンメンテ広島さまのアプリ開発事例
設備の点検やメンテナンスを請け負っている事業者の場合、毎月や毎年など一定の間隔でお客さまのところに訪問する必要があります。
しかし、毎月や毎年、あるいは半年に一回など、訪問の頻度はお客さまとの契約や設置されている機器によりさまざまです。
そのため、予定を立てる段階で抜け漏れが起きてしまう可能性もゼロではありません。
また、お客様の都合を加味した訪問日時の調整だけでなく、それに合わせて従業員の予定の調整も必要です。お客さまが多くなればなるほど、こうした管理や日程調整は大変になります。
今回はkintoneによる予定の一括登録で抜け漏れを防止し、日程調整も行いやすくしたスケジュール管理の事例をご紹介します。
目次
社内の紙をkintoneに丸ごと移行!
株式会社クレーンメンテ広島さまは、天井クレーンやホイストの設置から日々のメンテナンスまでトータルソリューションを提供する広島県東広島市の企業さまです。
クレーンと言っても工事現場にあるようなクレーンではなく、工場内等で活躍する天井クレーンを主に取り扱っています。
工場内で稼働していることが多い天井クレーンは、万が一故障等により止まってしまえばお客さまの業務へダイレクトに影響が及んでしまいます。
そのため、株式会社クレーンメンテ広島さまでは定期的なメンテナンスを徹底することで、突発修理をゼロにすることを目標にしています。
株式会社クレーンメンテ広島さまでは、数年前までお客さまの情報やクレーンの情報、そして過去のメンテナンス情報などをすべて紙で管理していました。
社内は紙で溢れ、分厚いファイルが棚を占拠し、情報を探すのも一苦労……そんな状態を変えたのがkintone(キントーン)でした。
現在では社内のほとんどの情報がkintoneへと移行され、kintoneを中心に業務が動く状態を実現されています。
顧客管理・案件管理をkintoneでペーパーレス化した事例は、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼【紙での資料管理にお困りの企業必見】膨大な紙資料をkintone化!顧客管理・案件管理をペーパーレスに|クレーン設置・点検業株式会社クレーンメンテ広島さまのアプリ開発事例ー前編ー
メンテナンス後の書類送付をRPAで自動化された事例は、こちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで作業自動化!RPA Coopelの連携で作業月20時間のコスト削減|クレーン設置・点検業 株式会社クレーンメンテ広島さまのアプリ開発事例
RPA等も利用して業務効率化を進めている株式会社クレーンメンテ広島さまが、次にkintoneで自動化を目指したのはお客様のところに訪問するメンテナンスのスケジュール管理でした。
冒頭でお伝えした通り定期的なメンテナンス予定の管理は常に抜け漏れとの闘いだったため、ここを自動化できれば大幅に業務を効率化できると考えたのです。
定期メンテナンス予定が月に80件……スケジュール管理が大変
株式会社クレーンメンテ広島さまでは、毎月お客さまのところに訪問して天井クレーン等のメンテナンスを実施しています。その件数は少なくとも月50件、多いときは80件に及ぶこともあるほどです。
メンテナンス対象のクレーンを複数台設置しているお客様も少なくないため、「その月にメンテナンスすべきお客さま」を抜けもれなく抽出して予定を登録していくのが非常に大変でした。
また、いつメンテナンスに伺うのかはお客さまの都合もあるため、日程調整も簡単ではありません。従業員の予定もメンテナンスの予定に合わせて決まるため、他の予定とブッキングしないか気を付けながらスケジューリングする必要があります。
どのお客さまに、いつメンテナンスを実施すべきなのかは設置しているクレーンとお客様とのご契約によって異なります。
例えば、あるクレーンは半年に1回でいいが、あるクレーンは毎月、また別のクレーンは1年に1回……等、タイミングもバラバラです。
社内の資料をkintoneに移行する過程でクレーンごとの定期メンテナンス予定はクレーン管理アプリに登録されていましたが、そこから先の予定登録は手動。
せっかくkintoneに定期メンテナンスの元となる情報があるなら、そのデータを活用してメンテナンスの予定を自動登録できるのが理想的な状態と言えるでしょう。
その月に定期メンテナンスを実施すべき対象先を自動抽出
クレーン管理アプリで「その月に定期メンテナンスがあるクレーン」を抽出し、予定を管理するアプリに転記することは無料のプラグインを使えば簡単です。
しかし、複数のクレーンを利用しているお客様も多く、単純にメンテナンスすべきクレーン台数分の予定を作ってしまうと、同じ月に同じお客さまの予定が大量に作られてしまいます。
そのため、予定はクレーン数分で作成するのではなく、顧客単位で作成する必要がありました。
今月定期メンテナンスがある先を抽出し、その後重複のあるお客様を排除していく……ということも、もちろんkrewData等の有料プラグインを使えば可能ですが、今回はもっと簡単な方法でこの処理を実現できました。
その方法とは、kintoneの標準機能である「関連レコード」と無料プラグインを使ったやり方です。
関連レコードとは、一定の条件が合致する情報をアプリ内に表示する機能のこと。具体例で言うと、「案件管理アプリ」に登録されている案件情報を、顧客名が一致する「顧客管理アプリ」のレコード詳細画面に表示できる機能です。
案件管理アプリの情報をわざわざ調べなくても自動抽出して表示してくれる他、案件管理アプリに登録された情報が増えたり更新されたりすれば顧客管理アプリ側に表示される情報も自動で更新されます。
この機能を利用して、まずは顧客管理アプリ内にクレーン管理アプリに登録されている定期メンテナンスの情報を「関連レコード」として表示しました。
これにより、顧客管理アプリに登録されているお客様に設置されているクレーンが自動抽出され、一覧表示されています。
ここで表示している情報は、クレーン管理アプリに登録されている情報です。
顧客管理アプリに表示させたクレーン管理アプリの情報は、顧客管理アプリ側の検索対象とすることができます。
そこで、「顧客管理アプリに表示させたクレーン管理アプリの各クレーン点検情報の内、1月に一つでも〇がついているクレーンがある顧客の一覧」をそれぞれ12か月分作成。
この方法であれば、抽出した点検対象のクレーン一覧から重複している顧客を削除していく……という手段を取らなくても自動的に「その月メンテナンスを実施すべき顧客の一覧」を作ることができます。
その上で、テーブルデータコピープラグインを設定し、各一覧に表示された「メンテナンス予定管理へコピー」を押すとその月定期メンテナンスが必要なお客様の予定が一括でメンテナンス予定管理アプリへ登録されるようになりました。
仮予定を元に日程調整、抜け漏れなしのスケジュール管理へ
ボタンで一括コピーした際には、メンテナンス予定のステータスは「仮」の状態で登録されます。
対象先は漏れなく登録されているため、お客様との日程調整が済んだ予定からステータスを「確定」に変更してスタッフを割り当てれば予定調整は完了。
その月に実施すべき対象先が一括でデータ作成されるので、抜け漏れのないスケジュール管理が可能になりました。
それだけではなく、kintoneであれば予定を全員で共有することが可能です。もちろん、従業員が自分の予定のみに絞って確認することもでき、予定の管理・把握が容易に行えます。
カレンダーPlusプラグインを使えばステータスや担当従業員に応じた予定の色分け表示もできるため、会社全体のメンテナンス予定をより分かりやすく見える化できるのです。
カレンダーPlusプラグインの使い方についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼無料で使える!kintoneカレンダーPlusプラグインの使い方
スケジュール管理をkintone化するメリットとは?
kintoneをスケジュール管理に活用することで、メンテナンス予定を都度登録する手間がなくなった株式会社クレーンメンテ広島さま。
年始に当年分のメンテナンス予定をすべて登録しておくことで、大まかに毎月の定期メンテナンス予定の埋まり具合を把握することができるようになりました。
年の途中で新規のお客さまが増えた場合は都度登録する必要がありますが、新しいスケジュールを登録する際にも予定を見ながら無理が生じないよう調整が可能です。
また、メンテナンス予定が登録されることで、案件管理まで一括登録できる設定を実施できた点もメリットの一つ。
「顧客管理アプリ→メンテナンス予定管理アプリ→案件管理アプリ」という流れで登録するボタンを設置し、元あるデータを活かしながら手間を省くことができています。
スケジュールの自動登録で抜け漏れのない予定管理を実現しよう
今回の記事では、予定の一括登録を行うことでスケジュール管理業務を効率化した事例をご紹介しました。
株式会社クレーンメンテ広島さまでは、予定の登録管理を効率化すると共に抜け漏れの防止も実現されています。
現在はメンテナンス予定を活用し、予定データに事前準備物を添付することでエンジニアの業務負担を減らすための取組を実施中です。
今回のようなメンテナンスのみならず、定期的なお客さまへのフォローが求められる事業者さまにとって、スケジュール管理のkintone化は大きなメリットがあります。
もし今御社がスケジュール管理をホワイトボードやエクセルで行っているのであれば、kintoneを使うことで業務を効率化できるかもしれません!
「先の予定過ぎてつい忘れてしまう」「予定が多すぎて手動で管理するのは限界」「全員で予定を共有したい」そんな企業さまは、kintone化を検討してみてはいかがでしょうか?
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