kintoneで休暇管理を効率化！独自の休暇制度に対応できるように｜中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

2019年4月の法改正により、フルタイム勤務者には年5日の有給休暇を取得させることが義務化されました。

また、最近は人材確保や定着のために福利厚生の一環としてバースデー休暇やアニバーサリー休暇、リフレッシュ休暇、ボランティア休暇といったユニークな休暇制度を導入する企業も増えています。

しかし、このようなトレンドの裏側では休暇管理の手間が増えており、実際に苦労しているという担当者の方も多いのではないでしょうか。

手作業での休暇管理は時間がかかるため、ツールの導入がおすすめです。
今回は、kintoneを使って休暇管理の仕組みを構築した中勢製氷冷蔵株式会社さまの事例を紹介します。
休暇管理にお悩みの方は、是非ご覧ください。

特別休暇制度を導入したけど、管理に手間がかかる……他の休暇申請のようにkintoneで一元管理したい！

中勢製氷冷蔵株式会社さまは、三重県津市に本社を構え、さまざまな食用氷を1日に112トン以上も製造できる、県内最大規模の製氷業者さまです。

大阪、京都、愛知を中心に、本格的なバーから家庭用まで幅広い商品を提供されています。
そんな中勢製氷冷蔵株式会社さまは、業務効率化にも力を入れていらっしゃいます。

これまでに売上管理や在庫管理、人事評価などにkintone(キントーン)を導入されてきました。
過去のアプリ開発については、こちらの記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

▼kintone×販売生産管理システム連携で在庫管理を効率化しよう！売上集計表の自動作成も可能に｜製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

▼kintone×販売生産管理システム連携で在庫･仕入管理を効率化｜製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

▼kintoneとLINE WORKSを活用して人事評価の仕組みを変える｜製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

kintoneの活用が進む中で、中勢製氷冷蔵株式会社さまが次に着目したのが休暇管理です。

一般的な有給休暇や慶弔休暇、遅刻･早退･中抜けなどに関する休暇申請については、既にkintoneのワークフローを使った仕組みがありました。

具体的な運用方法は、各従業員がkintoneの休暇申請アプリで申請を行い、付与や残数の管理はエクセルで集計するというものです。

しかし、この方法だと結局残日数や付与の管理はkintone外で行わなければならず、忙しいと更新が滞ってしまうことが課題でした。

また、中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、新たな福利厚生として「特別休暇制度」も導入されました。

当時はコロナ禍だったため、従業員がコロナになったときや、従業員の子どもがコロナで休園･休校になってしまったときに使える休暇制度が設けられたのです。
それらの特別休暇は、誰が何日持っているのかが管理できておらず、毎月手作業で集計しなければならない状況でした。

休暇の管理の手間をなくしたいと考えた中勢製氷冷蔵株式会社さまは、既存の休暇申請の仕組みを活かしつつ付与や残日数まで管理できる仕組みを検討。
合わせて、これを機に従業員が自分の残日数を把握できる仕組みにもできれば……と考え、特別休暇を含む休暇管理を、申請だけではなく付与や残日数の集計も合わせてkintone化して、集計を自動化することにしました。

休暇管理にはkintoneと勤怠管理専用システムどちらを使うべき？

企業さまと休暇管理のお話をしていると、よく「kintoneと勤怠管理専用システム、どちらを使うべきか？」という質問を頂きます。
企業さまの状況にもよりますが、kintoneを使った休暇管理を含む勤怠管理は、勤務シフトのパターンが少ない企業さまにはおすすめです。

休暇管理だけに着目すれば、休暇申請のワークフローとセットで運用できる、従業員が自分の残日数をいつでも確認できるため労務担当者への問い合わせが減る、紙の申請書を提出しなくて済むといったメリットがあります。
しかしその一方で、休暇の繰り越しや、勤続年数を元にした付与日数の自動算出等は標準機能では対応ができません。

そのため、勤怠管理とセットで考えるのなら勤怠管理の専用システムに軍配が上がる傾向にあります。
勤務シフトが複雑な企業さまや、フルタイムでない従業員が多い企業の場合は、有給休暇の管理も複雑になるため、勤怠管理専用システムで管理した方がスムーズです。

kintoneを使った休暇管理は、勤怠が非常にシンプルな企業さまや、「とにかく休暇だけ管理したい」「手作業での管理は大変だけど、専用システムを導入するほどではない」という企業さまに向いています。

休暇の種別をマスタ化し、krewDataで残日数を自動集計

ここからは、中勢製氷冷蔵株式会社さまが特別休暇の管理の仕組みを構築した流れについて解説します。

前述の通り、一般的な有給休暇や慶弔休暇などについては、すでに「休暇・時間外等申請」アプリを使って管理されています。

そこで今回は、既存の各アプリに新たな休暇種別として「その他の休暇」を追加することにしました。

まずは「休暇マスタ」アプリを新しく作成し、従業員に申請してもらいたい休暇を登録していきました。
この時、日単位で集計するのか、時間単位で集計するのかをあらかじめ指定しておきます。

次に、実際に休暇を申請いただく「休暇･時間外等申請」アプリから休暇マスタを選択できるように設定しました。
このアプリは以前から運用していたアプリですが、もともとの休暇選択はドロップダウン形式＋備考欄に手入力の形式でした。
今回の改修で、マスタからの選択形式に変更しています。

この変更にあたり、手入力による表記ゆれ等から過去データの移し替えには手間取りましたが、ルックアップ形式に変更することで今後は集計しやすくなります。

残日数の管理もできるように「休日付与」アプリも作成しました。
対象の従業員と付与すべき休暇の種類を選択し、日数を登録することで付与処理を行うことができます。

これらのアプリの情報を元に、従業員の休暇別残日数を自動算出しています。

休暇の集計には、プラグイン「krewData(クルーデータ)」を活用して集計･残数調整を行っています。

krewDataは、複数のkintoneアプリにまたがるデータを、自動で集計･加工してくれるプラグインです。
プログラミングの知識が無くても、パズル感覚で直感的に集計フローを構築できます。

具体的な計算式としては、従業員と休暇種別ごとに「残日数＝付与数－失効数－承認数」と設定しています。

kintoneで休暇管理をするメリットとは？

中勢製氷冷蔵株式会社さまは、既存の休暇申請フローに休暇の種類を追加するだけという簡単な方法で、特別休暇の管理の仕組みを構築されました。
そこからさらに集計を自動化したことで、労務担当者の手間を削減することができています。

また、申請する従業員が、自分の有給休暇や特別休暇があと何日残っているのかを把握できるようになったこともメリットです。

kintoneなら有給休暇や特別休暇の残数管理もラクラク！

kintoneを使うと、売上管理や在庫管理だけでなく休暇管理の集計もラクになります。
実際に、今回のアプリ開発も「過去に導入した在庫管理の仕組みが応用できるのではないか？」という発想から生まれたものでした。
中勢製氷冷蔵株式会社さまでは今後も、管理職だけでなく現場からも改善のアイデアが出るような文化を醸成していきたいとのことです。

コムデックでは、お客さまのご要望をお聞きしてその場でkintoneアプリを構築する「対面開発」を行っております。
対面開発なら、今回のように企業さま独自の制度や業務フローにも対応できるのがメリットです。
kintoneを熟知するスタッフが、企業さまの業務や課題、ご要望に合わせて、最適な方法をご提案いたします。
市販のシステムでは対応できないと言われたことがある企業さまも、対面開発なら実現できることがありますので、お気軽にお問い合わせください。

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