kintoneによる活動状況の見える化で人事評価を正確に！｜製造業 中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

中小企業が成長を続けるためには、従業員が活き活きと働ける環境づくりが大切です。
なかでも1人ひとりの活動量･成果を正当に評価することは、従業員のやる気や業務に対する熱意に大きく影響します。

きちんと人事評価を行うためには、各従業員の活動実績の把握が必須です。
とはいえ、個人ごとの活動状況を正確に把握するのは難しく、エクセルや紙で評価制度を運用しても「常に更新しているわけではない」「日常の業務に圧迫され、いつのまにか運用しなくなっていた」といった状況に陥る企業さまは少なくありません。

そこで今回は、kintoneで活動状況を見える化して「kintone内のデータ」を自動的に収集することで人事評価を仕組み化した製造業のアプリ開発事例をご紹介します！
評価制度の運用に悩まれている企業様は、是非ご覧ください。

kintoneによるデータ管理で社内のコミュニケーションが活発に！次なる課題は活動状況の可視化

中勢製氷冷蔵株式会社さまは、三重県津市に本社を構える製造業の企業さまです。
本社･西京営業所･あつの台工場の3拠点を展開しており、1日最大112.8tの氷を製造･販売しています。
「継続して地域に貢献できる製氷メーカー」を目指し、工場内の省人化や自動化を通じて質の高い氷を安定して供給する、という特色をもっています。

中勢製氷冷蔵株式会社さまが力を入れているのは、積極的な設備投資と従業員とのコミュニケーションです。
自社が成長を続けるために、従業員1人ひとりを正当に評価し「社内のやる気アップ」を目指しておられます。

これまで中勢製氷株式会社さまが取り組まれてきた業務改善の一例をご紹介します。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、以前までは紙やエクセルを用いて情報共有を行っていました。
そこで業務効率化のためにkintone(キントーン)を導入し、情報の一元化と共有の手間削減にチャレンジ。
「従業員が最速で使い慣れるように」という点を重視し、情報の洗い出し･kintoneへの移行によって会社のありとあらゆる情報が共有されるようになりました。

もはや、kintoneは業務に不可欠なプラットフォームとなっており、社内の情報はすべてkintoneを見るだけで把握できます。
その結果、会議の際も情報収集の必要がなく、無駄な時間が削減されたことで会議時間が以前の1/5に短縮されました。

kintoneによるリアルタイムでの情報共有を実現した事例は、以下の記事で詳しく紹介しています！
▼kintone活用で会議時間1/5に！リアルタイムな情報共有と業務効率化を実現した導入ステップとは？｜製造業　中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

「社内改善活動評価アプリ」を活用することで、早々に従業員がkintoneの扱いに慣れる仕組みを構築した中勢製氷冷蔵株式会社さま。
そのなかで気が付いたのは、従業員の方たちがkintoneのコメント機能を使って活発にやり取りをしているということです。

kintoneの導入で、社内コミュニケーションの活発化やシームレスな情報共有を実現した中勢製氷冷蔵株式会社さま。
社内のあらゆる情報が集約され、従業員同士のコミュニケーションが活発になってきたことは肌感では間違いないといえます。

kintoneの活用度が高まれば、より自社の生産性アップにつながると考えた中勢製氷冷蔵株式会社さまの社長は、以下のサイクルを上手く循環させることができないかと考えました。

kintoneを活用したモチベーションアップサイクル

1人ひとりの「頑張り」を正確に人事評価できれば、従業員の満足度向上や企業の活発化･成長につながります。
そのためには、リアルタイムに従業員の活動量を見える化する必要があると考えました。

JavaScriptカスタマイズでコメント量を集計

「従業員がkintoneを積極的に活用してくれているのなら、その頑張りを評価したい」と思った中勢製氷冷蔵株式会社さまがまず取り組んだのは、コメント量の見える化でした。

コメント量の集計は標準機能やプラグインでは難しいため、「コメント集計アプリ」を新たに作成したうえで、集計を行いたい対象アプリから「1コメント1レコード」としてワンクリックで転記できるようJavaScriptでカスタマイズを実施しました。

このカスタマイズの実施により、コメント集計アプリを見るだけで「どのアカウントがどれくらいコメントをつけているか」月ごとのデータを表形式で確認できるようになります。
その結果、やる気を見える化することができ、新たな人事評価における軸を確立できました。

アプリのコメントをJavaScriptで集計した方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
▼kintoneでやる気を評価！？JavaScriptカスタマイズでコメントを集計｜製造業　中勢製氷冷蔵株式会社さまのアプリ開発事例

とは言え、人事評価の軸はひとつだけではありません。
今回の記事では、コメント量の集計の後、さらに中勢製氷冷蔵株式会社さまが取り組んだ「kintone上のデータを元にした人事評価」についてご紹介していきます！

kintoneで集計した情報をもとにした人事評価を実現

従業員の活動量を見える化するために、JavaScriptでカスタマイズしてコメント集計を行った中勢製氷冷蔵株式会社さま。

中勢製氷冷蔵株式会社さまがコメント集計以外に評価軸にしたいと考えたのは、「情報発信量」と「発信された情報の既読量」です。
これらについては、プラグインの導入で集計を実施することにしました。

まず、情報発信量についてはkrewData(クルーデ―タ)プラグインで各アプリで新たに作成されたレコードの作成日時と作成者を取得しています。
krewDataはkintoneと連携して活用できるサービスで、アプリ間をまたいで自由自在に集計やレコードの登録･更新を行える、といった特徴があります。

続いて情報発信された内容を読んだかどうかについては、既読チェックプラグインで集計しました。
レコードの未読･既読を把握できるだけでなく、自分の未読レコードもひと目でわかります。

それらの情報をまとめてkrewDataの集計フローを構築し、最終的にはひとつの「評価アプリ」にデータをまとめています。

中勢製氷冷蔵株式会社さまの評価軸

• 情報発信量：krewDataで各アプリの作成日時と作成者
• コメント量：JavaScriptでコメント数を集計し、その後krewDataでその他の評価軸と一緒に集計
• 既読量：既読チェックプラグインを利用して既読数を判断、krewDataで集計

そして最後に、集計した情報をもとにkrewDashboard(クルーダッシュボード)プラグインで見やすい表を作成しました。
人事評価を正確に行うために、月別の従業員ごとの行動数や評価点を表示しています。

ダッシュボードを見れば「誰が、どのくらい行動し、どのくらいの評価点を得ているか」がわかります。
これまでの「行動が活発な従業員を評価したい、でも正確に行えない」といった課題が解消されたのです。

活動状況の見える化と評価直結でkintone活用を促進

人事評価に必要なフローを構築することで、情報発信量やコメント量、それらの未読･既読をkintone上でひと目で把握できるようになった中勢製氷冷蔵株式会社さま。
各従業員の活動量を見える化することで、結果だけではなく行動もきちんと評価できるようになりました。

評価基準が明確になり、kintoneを使えば使うほど評価につながる体制になったため、「会社としてkintoneの活用が1番大事」であることを伝えられるようになりました。

これにより、従業員1人ひとりが積極的にkintoneを活用する→企業が活動に対して正確に評価する→それを受けて従業員のモチベーションがアップする、といった良いサイクルが生まれました。

kintoneによる人事評価で会社全体を活性化させよう！

「kintoneを活用して生産性を上げたいけれど、なかなか従業員が使ってくれない……」というお悩みは、経営者やIT担当者の方からよくお伺いします。

丁寧に目的や使い方を説明することも重要ですが、中勢製氷冷蔵株式会社さまのように「kintone内の活動を評価制度に直結させる」ことでより従業員のやる気を引き出しながらkintone活用を促進することができます。
「誰が、どのくらい活動し、成果を出しているのか」を可視化することが、人事評価における最も重要な工程と言えるでしょう。

中勢製氷冷蔵株式会社さまでは、併用している「LINE WORKS(ラインワークス)」の発言量もCoopel(クーペル)(RPA)を使ってkintoneに保存しています。
今後は先述したダッシュボードに評価軸として加え、より「ITを積極的に使って生産性を向上させている従業員」を評価ができる体制にしていく予定です。

今回は情報発信量やコメント量の集計を人事評価の評価軸としましたが、例えば「成約になった案件数」や「処理したタスク数」を評価軸として集計することも可能です。

kintone内のデータを集計して人事評価に活用したいとお考えの企業さまは、是非ご相談ください。

組織力アップを実現するintone活用とは？導入の効果や逆に苦労したポイント等、お客様に率直な感想をお伺いしたインタビューを公開中！是非ご覧ください。


いい意味でユーザー感覚があるから、自分たちが使って本当によかったものを提案してくれる。スピーディな対応に社内もついていけたことで、最高益を更新できました。
中勢製氷冷蔵株式会社さま