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kintoneとChatGPTの連携で問合せの優先度を自動判定して対応の効率化を実現!

AIが営業をサポート!?ChatGPTで優先度を自動判定

ChatGPTが普及したことで生成AIが身近になり、業務の効率化に活用したいとお考えの企業さまも多いでしょう。
ChatGPTはkintoneと連携させることで、手軽に生成AIを導入できるとともに、より効果的に業務を効率化できます。

今回は、kintoneとChatGPTの連携によって問合せ内容を自動でランク付けし、お客さまの問合せ対応を効率化したコムデックの事例を紹介します。

「生成AIの活用方法を探っている」「kintoneとChatGPTを連携したい」という方は、ぜひご覧ください。

問合せに営業が混ざっており選別が手間……問合せの優先度を自動で判別したい!

コムデックのホームページからは、日々問合せが届いています。
コムデックとしてはスピード感をもってお客さまの課題解決をサポートしたいため、熱量や緊急性が高い問合せを優先したいところですが、問合せの中には明らかな営業メッセージも多数紛れているため、お客さまのメッセージにたどり着くまでにどうしてもタイムラグが生じてしまいます。
また、中には「情報が欲しいだけで改善意思がない問合せ」や「まだ導入を検討するための情報集めの段階」等、即対応が必要かと言われるとそうではないお問い合わせもあり、すべての内容に目を通したうえで選別作業を行っていると、コムデックのサポートを必要としているお客さまへの対応が遅れてしまう恐れがあります。

お客さまへの対応スピードを向上させるためにも、問合せ内容から優先度を自動で判別・分類する仕組みが必要だと考えたコムデックでは、kintone(キントーン)と連携できるChatGPTを活用し、指示通りに問合せ内容をランク付けし、分類する仕組みを構築することにしました。

kintoneとChatGPTの連携により問合せ内容を自動でランク付け!判別を効率化してお客さま対応をスピードアップ

ChatGPTとは、アメリカのOpenAI Inc.が主導で開発・提供するAIチャットサービスです。
学習した情報やデータをもとに、文章や画像などのさまざまなコンテンツを自動で作り出す生成AIが活用されています。

主にWEB上の情報やデータからユーザーの質問に回答するほか、ユーザーの指示に従って文章や画像を生成できます。

今回は、kintoneとChatGPTを連携することで、問合せ内容の自動判定を実現しました。
ここでは、問合せ内容を自動判定する流れとkintoneとの連携におけるポイントを解説します。

kintoneとChatGPTを連携して問合せ内容を自動判別

kintoneとChatGPTを連携し、問合せ内容を自動判別する流れは次のとおりです。

1.問合せランク判定アプリに問合せ内容を転記

kintone チャットGPT 連携

まずは、kintoneで問合せ判定アプリを構築しました。

問合せ判定アプリは、問合せ時に記入いただいた文章情報を、ChatGPTと連携できる形で保存するためのアプリです。
問合せ判定アプリに転記された情報は自動的にChatGPTに送信される仕組みになっており、問合せ内容を手動でChatGPTに落とし込む工程を省くことができます。

2.ChatGPTで問合せ内容を判定

続いて、問合せ判定アプリに転記された情報がChatGPTに送信されたあと、自動でランクを判別できる仕組みを構築しました。
ChatGPTを指示通り動かすためには、動作の指示にあたるプロンプトの構成が重要です。

kintone チャットGPT 連携

画像にある「プロンプト②」に、問合せ内容をランク付けする際の判断基準を入力しています。
たとえば、営業メッセージは、ランクCに分類されるようプロンプトを組んでいます。

この仕組みにより、人が問合せ内容を全文確認したうえで選別する作業を削減できます。

3.ランクと判定理由を問合せランク判定アプリに保存

ChatGPTには、ランクの分類だけではなく判定理由を出力するよう設定しています。
あらかじめ、プロンプトを通じてChatGPTに判定理由の出力形式を指示しているため、どの問合せに対しても同じ形式で出力可能です。

kintone チャットGPT 連携

問合せの判定理由は、プロンプトに従ってテキスト化され、ランクとともに問合せ判定アプリに保存されます。

4.保存内容を新規問合せ管理アプリに連携

最後に、問合せ判定アプリに保存された情報を新規問合せ管理アプリに連携します。

kintone チャットGPT 連携

新規問合せ管理アプリは、ChatGPTが出力した問合せ内容だけではなく、お客さまの企業名や対応状況も含めて管理できるアプリです。
新規問合せ管理アプリを見れば、問合せ内容と企業情報、対応の進捗をまとめて確認できます。

ただし、いくら精度の高いプロンプトを構築しても、ChatGPTをはじめとする生成AIのアウトプットは完璧ではありません。
そのため、ChatGPTにすべての判断を委ねるのではなく、必ず人の目を通して最終確認をしています。

自動化のためにRPAを活用

今回、コムデックでは少しでも人の手間を削減するためにRPAを活用しました。
RPAとは、ロボティックプロセスオートメーションの略で、設定した手順に沿って人間の代わりに自動で定型的な業務を実行するツールです。

今回は、Coopel(クーペル)というRPAを活用し、問合せ内容の転記作業を自動化しています。

Coopelはkintoneとも連携できるクラウド型のRPAで、WEBブラウザやエクセル、クラウドサービスの操作を自動化するツールです。
プログラミングの知識が必要ないため、初心者でも直感的な設定でシナリオを開発できます。

転記を自動化できるなら、Coopelで直接問い合わせ内容をコピーし、ChatGPTに貼り付けてその結果を新規問い合わせアプリにまた貼り付ければいいのではないかと思うかもしれませんが、CoopelはChatGPTに直接アクセスできないため、今回はkintoneを経由することでAPIを使って連携しています。

コムデックでは、問合せ内容の転記からkintoneへの反映までに必要な作業を完全に自動化するためにCoopelとAPIを活用してkintoneとChatGPTを連携しました。
しかし、kintoneとChatGPTを直接連携できるプラグインもあるため、ニーズに応じて選択するとよいでしょう。

kintoneとChatGPTの連携で得られたメリット

kintoneとChatGPTの連携で得られたメリットは、問合せフォームを利用した明らかな営業を可視化し、優先度が高い問合せから対応できるようになったことです。
従来発生していた選別作業が削減され、タイムラグを最小限に抑えてお客さまの対応を進められるようになりました。

ただし、生成AIの活用では注意点もあります。
ChatGPTの判別やアウトプットは完璧ではないため、最終確認は人の手を介して行う必要があります。

また、自動判定のために使用しているツールに対しコストが発生する点にも留意が必要です。
問合せ量によってコストは変動しますが、今回はおよそ0.1$/日のコストが発生しています。

このように、活用に際して注意点もありますが、問合せ判定の自動化によるメリットのほうが大きく、スピード感をもってお客さまの課題解決までのプロセスを進められています。

kintoneとChatGPTの連携でさらなる業務の効率化を目指す

コムデックでは、kintoneとChatGPTの連携によって、お客さまからの問合せと営業メッセージを自動判別し、優先度の高い問合せへの対応スピードを向上させることができました。

今後は、問合せ内容をもとに、お客さまとの初回ミーティングでヒアリングすべき内容をChatGPTにアドバイスしてもらう仕組みの構築を考えています。
実験段階では、当たり障りのない内容になっているため、問合せごとにカスタマイズが必要ですが、工夫次第で実現できるでしょう。

コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でkintoneアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
「kintoneとChatGPTを連携して業務を効率化したい」とお考えの企業さまは、お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

島上 雄介

IT × AI の達人

日本人の心のふるさとである”三重県伊勢市”を拠点に、中小企業のDX化を支援しています。 主にkintoneのカスタマイズを得意とし、サイボウズ認定資格である「kintone Associate」「kintone AppDesignSpecialist」「Kaizen Management Expert」、「kintone Customization Specialist」を取得しています。 システム間の連携やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を利用した業務の自動化もお手伝いしていますので、「システムをより便利にしたい」、「もっと業務を自動化したい」といったご希望があればぜひご連絡をお願いいたします!

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