伊勢市デジタル政策課様主催、業務効率化セミナーに登壇しました!
情報管理は紙やExcelが中心。そんな「アナログ企業」がまだまだたくさんあるのが地方の現状です。
しかし、決して現状のままでいいと思っているわけではなく、「どうにかして現状を変えなくては」「うちもデジタルを取り入れて業務効率化しなくては」……とお考えの経営者の方はたくさんいらっしゃいます。
今回は、そんな地方の中小企業様向けに開催した、伊勢市デジタル政策課様主催の「中小企業のデジタルツールを用いた業務効率化」セミナーの内容をリポート!
「デジタルツールを用いた業務効率化」と題して、「デジタル活用のステップ」「業務効率化に成功している企業の特徴」「どんなツールを入れれば効果が出るのか」等をお伝えしました。
デジタルツールをこれから取り入れたいとお考えの企業さまは必見です!
目次
現在の中小企業のデジタル状況は3つに分類される
コムデックは、企業のデジタル活用には3つの段階があると考えています。
まずは自社がどの段階にあるのか、上のステップに進むためには何が必要なのかを見ていきましょう。
デジタル活用ステップ1:アナログ企業
今の日本の中小企業の中で最も多いと思われるのが、デジタル活用の前段階、「アナログ企業」です。
基本的に情報管理は紙やエクセルを利用しており、連絡手段は電話でのやり取りが主流。
情報更新が素早くできない為、社内の業務マニュアルが5〜10年以上も変わっていないところもまだまだ多いイメージです。
アナログ企業の特徴
- 紙やエクセル中心の情報管理
- 連絡手段:口頭・電話
- 会社に来ないと仕事ができない
- 5年以上前から仕事のやり方が変わっていない
デジタル活用ステップ2:デジタル企業
近年では便利なクラウドサービスがどんどん出てきています。
そんなクラウドサービスを業務にも活用している「デジタル企業」がこの数年、特にコロナ禍で増えてきています。
インターネットを通じて必要なPDFファイルなどを自宅や外出先からでも見れたり、電話よりもチャットツールを主に活用したりして業務の効率化を図っています。
チャットツールと聞いて、「うちはLINEを使ってるよ!」という企業さまも中にはいらっしゃいますが、通常のLINEは個人利用が前提のツールなので、ビジネス利用に適したセキュリティは搭載されていません。
ビジネスで使うのであれば、きちんとセキュリティ面が担保され、必要な機能が備わっているビジネスチャットツールを利用することがデジタル企業として大切な要素の一つとなっています。
デジタル企業の特徴
- クラウドストレージで仕事に必要な資料を管理しており、社外にいても確認ができる
- 案件の状況や進捗等はクラウドツールで管理しており、顧客との接点をデータで確認できる
- 連絡手段:チャットツールがメイン
- バックオフィス業務はペーパーレス化されており、出社しなくでも仕事ができる
デジタル活用ステップ3:DX企業
ここまでで、「デジタル企業で十分じゃないか」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
確かに、「デジタルツールを取り入れる・利用する」ことは「デジタル企業」で十分にできています。
では、「デジタル活用」はいったい何のために行うのでしょうか?
もちろん、アナログ企業からデジタル企業にステップアップすれば組織内部の業務効率化は実現できます。
しかし、「業務効率化」は本当に真の目的でしょうか?
何故デジタル活用を進めたいのかを突き詰めれば、「競争優位性を獲得して、同業他社よりもより良いサービス・商品をお客様に提供する」、つまり自社の付加価値を向上させることが自ずとデジタル企業の次のステップとなります。
つまり、「組織の外部であるお客様に今までにない価値を提供できるのか」が、デジタル企業からDX企業へ進化する時に立ちはだかるハードルと言えるでしょう。
「時間の効率化やコスト削減をした」という成果を、いかにお客様にとっての新たな価値に転換するかということが2022年の中小企業の課題となってきます。
DX企業の特徴
- デジタル化により一元化・蓄積されたデータから素早い経営判断を行うことができている
- 重要指標(KPI/ KGI)はリアルタイムで可視化されている
- 自社の基準となる仕事のQCDが定まっている
- 顧客に新たな価値を提供している
- 日々のデータの蓄積を元に、従業員の成長を促す評価制度が運用されている
中小企業におけるDXについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています!
▼中小企業におけるDXの定義と現状|中日新聞さまインタビュー
デジタル化・DX化を実現させるツールはたくさんある!
アナログ企業がデジタル企業やDX企業にステップアップしていくためには、どのようなデジタルツールを使えば良いのでしょうか。
ひとくちに「デジタルツール」といっても、様々な業務を一括で管理できるようなツールから、ひとつの業務に特化した専門ツール等、その種類は多岐にわたります。
様々なサービスがありますが、中小企業にお勧めなのは「適材適所で様々なツールを導入して活用していく」こと。
ついつい一度に全ての機能を補えるツールが欲しくなってしまいますが、 そういったツールは高額になることが多く、また「自社には不要な機能」が多く逆に使いにくいケースも少なくありません。
コムデック自身も、顧客管理や案件管理、契約管理等の分野ではサイボウズのkintone、コミュニケーションの分野ではLINE WORKS、会計はマネーフォワード等、10以上のツールを使い分けています。
業務の効率化・価値向上に成功している中小企業の2つのポイント
先ほど、中小企業は適材適所で様々なツールを導入して活用していくことがお勧めであるとお伝えしました。
市場には日々新しいツールが出てきていますが、自社に合ったツールを見極める上で、重要となるポイントが2つあります。
そのポイントとは、「コミュニケーションの質とスピードを上げる」ことと、「最新の情報で仕事を行う」こと。
このポイントは、実際に業務の効率化と自社の価値向上に成功をしている中小企業が徹底していることでもありますので、業務効率化の方向性やツール選定に悩まれている企業さまは是非参考にしてみてください。
業務効率化の重点ポイント①コミュニケーションの質とスピードを上げる
まず1つ目のポイントは、社内外ともにコミュニケーションの質とスピードを上げることです。
メールや電話、FAX中心のやり取りから、レスポンスの速いチャットへのやり取りに切り替えていきましょう。
コムデックでは、LINE WORKS(ラインワークス)をお勧めしています。
LINE WORKSはその名の通り、プライベートで利用しているLINEと同じ操作感でありながら、ビジネスに必要なセキュリティ機能をしっかりと備えています。
LINE WORKS最大のメリットは、プライベートのLINEとはアプリそのものが別れていること。仕事に関する連絡とプライベートの連絡が混在せず、なおかつ素早い連絡が可能となるため、自ずと生産性が高くなります。
もちろんPCでも利用でき、ビジネス向けのスタンプも複数種類用意されています。
「誰が既読で誰が未読か」を細かく確認したり、スケジュール機能で予定を共有したり、最近では名刺管理やタスク管理等、業務で利用する上で便利な機能が備わっています。
ビジネスチャットを活用&スマートフォン活用をするメリット
ビジネスチャットとスマートフォンを活用することで得られるメリットは沢山あります。
まずは、電話と違って時間を拘束されることがありません。
隙間時間を使って細かく相手とやり取りができるため、結果的に意思決定のスピードが早くなります。
また、相手とのやり取りが記録として残るので、言った言わないのトラブルも起きにくいです。
スマートフォンで撮影した写真や動画も手軽に共有できることも、大きなメリットの一つです。
チャットするならグループチャットが断然効率的
これまでの電話やメールといった連絡手段は、基本的に一対一のものでした。
メールであればCC等で関係者にも周知できますが、電話の場合はそうもいきません。
しかし、ビジネスは一人で行うものではなく、チームや会社全体で進めるもの。
チャットを使うのであれば、是非関係者全員が入った「グループチャット」で連絡を行うことで、チャット利用のメリットを最大限にすることが可能です。
グループチャットで報告・連絡・相談を行うことで、情報共有の手間が省けるのは業務上だけの話ではありません。
例えば新入社員の教育の場面で、口頭で説明する場合、一人ひとりに説明したことは記録に残りません。
そのため、同じことを何人にも繰り返し説明をする必要が出てきます。
それらの連絡もグループチャット内でやり取りすることによって、記録が残ります。
後日入社した人も、残されたチャットを見ればノウハウを全員で共有することができるのです。
新入社員は会社に出社をするよりもまず、グループチャットに積極的に参加し、過去の先輩たちのやり取りをできるだけ多くインストールすることで、結果的に教育にかけるコスト削減・チーム全体の成長に繋がります。
最近の中小企業においてグループチャットとは、報告・連絡・相談の場であるとともに、教育の場としても活躍しているのです。
他社とのコミュニケーションも効率化
グループチャットは自社のみならず、他社とのコミュニケーションにも最適です。
自社チームと顧客企業のチームのやり取りを、チャットにすることで格段に業務を効率化できます。
自社とお客様のグループチャットや、自社とお客様と協力業者の3社を交えたグループチャット等、目的に応じてグループを作りましょう。
LINE WORKSであれば、相手のLINE WORKSはもちろん、LINE WORKSのアカウントを持っていない、個人のLINEもグループに入れることが可能です。
この時お勧めなのは、「会社のトップあるいは部署のトップ」をグループに加えておくことです。
実際に発言することは無くても、グループに入っておくことで現在のプロジェクトの進捗を容易に把握できます。
うまくいっていなければ、別途社内のグループチャットでアドバイスもできるでしょう。
昔、仕事は個人でやるものでしたが、今はチームで成果を上げることが求められる時代です。
うまくチャットツールを活用するためには、これまでの仕事のやり方・価値観を変えていく必要があるのです。
チャットツールの活用事例
▼全ては生徒さんの感動のため!『ほめちぎる教習所』の情報伝達方法大公開
「ほめちぎる教習所」として有名な三重県伊勢市の南部自動車学校さまでは、今までは教員と生徒、協力会社とのやり取りはメールか電話でのやり取りが中心だった為、
すぐにレスポンスが欲しい時でも相手がデスクにいなければ連絡が取れないような状況でした。
シフトや生徒名簿などの連絡は印刷された紙の情報のため、変更点があっても修正されていないままのこともあり、社内の連絡伝達にも時間がかかるのが普通でした。
そんな南部自動車学校さまがLINE WORKSを導入したことにより、急な予定変更やシフトなどの情報管理がスムーズに行なわれるようになり、社内のみならず、生徒や協力会社とのやり取りも全てLINE WORKSに切り替えたことで業務の効率アップ、結果的に顧客満足度を上げることに成功しました。
業務効率化の重点ポイント②最新の情報で仕事を行う
二つ目のポイントは、最新の情報で仕事を行うこと。
最新の情報で仕事を行うためには、紙の資料、エクセルでの情報管理からは脱却しなければなりません。
紙やエクセルは、資料を探す手間や更新の手間があるため、情報がいつまでも古いままになりがちです。
その古い情報のまま仕事をすると、手戻りや確認の手間が発生してしまいます。
コムデックが「最新の情報で仕事を行う」ためにお勧めしているのはサイボウズのkintone(キントーン)です。
kintoneでは、インターネットを通じて最新の情報を閲覧・編集できる他、必要な情報のみをパッと検索することも可能です。
もちろんスマホからも利用でき、外出先や自宅であっても社内にいるのと同じ情報にアクセスできます。
「いつでも最新情報が見られること」「いつでも最新情報に更新できること」この二つを満たすことで、はじめて最新の情報で仕事ができるようになるのです。
kintoneで仕事に重要な情報を一元管理
最近はTVCM等で目にする機会も多いkintone。
kintoneは決まった形のシステムがあるのではなく、「自社の業務に合わせて自分たちでシステムを作ることができる」汎用ツールです。
そのため、顧客情報や案件管理はもちろん、商談記録や契約情報、問い合わせの内容など、仕事に関わる全ての情報を一元管理することができます。
一つ一つの情報を関連付けることもできるため、「このお客様に関わる案件や契約、商談記録を集約して見たい」といった、従来のシステムやエクセルでは難しかったことも簡単に実現できます。
必要な情報が一か所にまとまっているため、たとえ入社したばかりの社員であっても、すぐに情報を活用して仕事やお客様に貢献できるようになるのです。
原価管理もkintoneで!
kintoneで管理できる情報の中でも、コムデックが特に重要視しているのは原価管理です。
原価を管理することは、すなわち利益を管理すること。適正な利益を確保するためには、自社の活動の結果どれだけの原価がかかったのかをきちんと管理する必要があります。
多くの中小企業はエクセルで原価の管理をしがちですが、それでは情報にリアルタイム性が欠け、経営判断に役立てることが難しくなります。
kintoneをはじめとするクラウドサービスで原価管理を行えば最新の情報をもとに経営判断ができるので、会社の利益にも数字として表れやすくなります。
原価管理やお客様のニーズと向き合い、自分達の事業の付加価値を高め、更にはお客様のエンゲージメントを高めていくことができれば、DX企業と言えるのではないでしょうか。
kintoneで原価管理を実現した事例はこちら!
▼原価管理をkintone化!脱エクセルでリアルタイム自動集計|建設業 株式会社泰成さまのアプリ開発事例
最新の情報で仕事ができるツール・kintoneの活用事例
▼紙やエクセルでの情報入力からクラウドへ!kintoneで緊急時の情報チェックも可能に|介護業合同会社パークヒルズさまのアプリ開発事例
伊勢市にある介護業、合同会社パークヒルズさまでは、kintoneをはじめとするクラウドサービスを活用して最新の情報で仕事を行い、さらにはお客様に新しい価値を提供していらっしゃいます。
今までは、利用者の情報は紙やエクセルで管理していましたが、kintone導入によって、利用者がどのようなアレルギーがあるかなどの細かな情報を紙のファイルをめくらなくても瞬時に確認できるようになりました。
タブレットを活用して介護サービスを提供しながらリアルタイムに介護記録を作成していくことが可能となり、 事務作業にかかる時間が短縮されたことで、よりきめ細やかなサービス提供ができるようになったのです。
kintoneに蓄積された情報をご家族の方にも共有し、これまではお電話やノートでしかお伝え出来なかった利用者様の日々の様子を、リアルタイムで共有できるようになりました。
コロナ禍における面会不可の状況下では、Zoom等のオンラインミーティングツールも活用しながらアプリによる写真や細かな様子を日々共有することで、ご家族はより安心して施設を利用することができるようになったのです。
IT活用で業務の効率化&付加価値向上をはかることがデジタル活用の目的
多くの中小企業がコロナ禍をきっかけにデジタル化やさらにその先のDX化を推進しています。
業務の効率化はもちろん、「付加価値向上」を目指してデジタルツール活用を進め、それに伴い業績アップ・人材の成長を実感している企業さまも多くいらっしゃいます。
最初にお伝えした通り、「競争優位性を獲得して、同業他社よりもより良いサービス・商品をお客様に提供する」ことがデジタル活用の目的となります。
そのためには、まず自社の業務効率を高め、「アナログ企業」を脱却し「デジタル企業」にステップアップする必要があることは、すでに皆様お気づきのことと思います。
まずは「コミュニケーションの質とスピードを上げる」ことと、「最新の情報で仕事を行う」ことを念頭に、LINE WORKSやkintoneといったツールの導入からスタートしてみてはいかがでしょうか?
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