kintoneでリアルタイムな予実把握による先行管理を実現!エクセルより見やすい先行管理表の仕組みを紹介
目標値や実績値をエクセルで管理している場合、数値入力や共有に時間がかかりリアルタイムに進捗状況を把握できないことに課題を感じる企業さまも多いでしょう。
現場から経営層までの情報共有にタイムラグが生じる分、目標値と実績値の差が開いてから気づくことも多く、対処が後手に回ってしまったり、そもそもいつの間にか更新されなくなってしまい形骸化したり……どんな企業さまも一度は経験したことがあるのではないでしょうか?
kintoneを活用すれば、売上の目標値やそれに対する実績値、達成進捗状況をリアルタイムで把握するための先行管理の実現が可能です。
今回は、kintoneでリアルタイムに予実状況を把握できる仕組みを構築したコムデックの事例をもとに、エクセルよりも見やすく運用しやすい先行管理表の作り方を紹介します。
「今エクセルで時間をかけて売り上げを集計している」「目標と実績の進捗状況をリアルタイムに把握したい」「先行管理を効率化したい」という企業さまはぜひご覧ください!
目次
エクセルだと予実状況をリアルタイムに把握できない……kintoneで先行管理を実現したい!
多くの企業さまが、事業目標(KGI)を立てて、それを達成するための様々な数値目標(KPI)を検討しているかと思います。
それらの目標に対する達成度合いの把握や振り返りはどれくらいの頻度で行っていますか?
目標の振り返りや実績との差異分析が半年に1回あるいは1年に1回程度の頻度だと、目標を意識しにくいだけでなく、達成が難しいときの改善が遅れてしまいます。
後手に回りやすい分、事業目標の未達成や売上の伸び悩みにつながるでしょう。
こうした状況に陥らないためには、リアルタイムに現状を正しく把握・分析する先行管理によって、先手を打って改善に取り組むことが重要です。
先行管理で事業改善のPDCAを回す速度が向上すれば、事業目標の達成可能性も高まります。
先行管理の重要性や取り組むときのポイントについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています!
▼kintoneで予実管理をしよう!事業成長を実現する先行管理とは?
先行管理を実現するためには、予実状況をリアルタイムに把握できる仕組みが必要です。
ところがその予実状況をエクセルで管理している場合、管理や集計の面で様々な課題に直面します。
例えば同時編集ができなかったり、情報共有に時間がかかったり、手動で集計してきた情報を入力する必要があるためリアルタイム性に欠けたり……「誰でも扱える」という便利さがある一方で、予実の状況を把握し、目標の達成に向けて行動するにはあと一歩足りません。
そこで、柔軟にカスタマイズできるkintone(キントーン)の出番です。
kintoneなら、目標と実績の進捗をリアルタイムに把握する仕組みを構築したうえで、適切な先行管理を実現できます。
kintoneでリアルタイムな先行管理を実現!エクセルより見やすい先行管理表の作り方
コムデックでは、kintoneで目標値と実績値をリアルタイムに集計・分析できる先行管理表を作成し、先行管理を実現しました。
ここでは、コムデックの事例をもとに、自動集計を実現しなおかつエクセルより見やすく・分析しやすくした先行管理表の作り方を紹介します。
1.ゴールに向けてデータ集計の仕組みを考える
コムデックでは、もともと基幹システム(販売管理システム)で管理していた売上実績と見込み案件をエクセルへ転記して予実管理を行っていました。
これをkintone上で管理する仕組みを構築し、ダッシュボードで目標と実績の進捗状況を可視化することで、転記作業の削減と予実状況の把握・分析スピードの向上を目指します。
まずは最終的なゴールを「kintoneでの一元管理」に定め、どこから実績や目標の数値を集めてくるかといって点や、従来活用していたエクセルの中の必要な数値と表示させたい情報などを検討し、インプット・アプトプットの形式を整理しました。
売上実績をkintoneで集計できるようにするためには別途売り上げ実績を集約してくるアプリが必要になりますが、コムデックの場合は既にkintoneの販売管理連携を活用しており、実績にあたる売上伝票のデータがkintoneにインプットされていたため、新たにアプリを作る必要はありません。
売り上げ実績を集計するアプリがない場合には、まずそこから構築を進めるのがおすすめです。
2.kintoneで目標値を入力するアプリを作成する
インプットとアウトプットの形を決めた次は、目標値をインプットするアプリを作成しました。
今回は、krewSheet(クルーシート)のXross(クロス)モードを使って、1年間の目標値を製品やサービスといったカテゴリごとに入力できる「目標Xmode」という一覧表を作成しました。
krewSheetとは、エクセルのような入力ができる一覧表を作成できるkintoneのプラグインです。
XrossモードはkrewSheetで作成できる一覧表のレイアウトのひとつで、kintoneの一覧を行列変換したり、複数のデータを集計してひとつのセルに表示したりと、柔軟なデータ入力を実現できます。
エクセルの使いやすさはそのままに、kintone上の集計を効率化できる点が魅力です。
今回作成した「目標Xmode」は、各月で目標値を入力すると合計値が算出でき、目標値を変更すると合計値も連動して変更される仕組みとなっています。
この一覧表で入力した目標値・実績値は先行管理のダッシュボードに反映されるため、ダッシュボードから目標と実績の進捗状況を確認できます。
先行管理のダッシュボードでは、進捗状況がゲージで表示され、直感的に現状を把握できます。
ただし、ダッシュボードでは確定した実績の合計値しか把握できないため、まだ実績として確定していない見込みや受注段階のデータも確認できる「実績Xmode」という一覧表も作成しました。
「実績Xmode」では、営業中の案件を含む見込実績が可視化されます。
なお、見込み実績の数値は、別アプリの案件管理アプリの情報を集計して反映する仕組みです。
3.krewDataで集計フローを構築する
コムデックでは、目標値と実績値について営業中の見込み案件を含むパターンと含まないパターンを集計しています。
例えば、8月の見込み情報を含んだ先行管理表を見て、今月はあとどれくらい営業が必要か予測できるようにしています。
この見え方をkintoneで実現するために、krewData(クルーデータ)を使って次のようなフローを構築しました。
krewDataとは、kintoneのアプリをまたいで指定したデータを自動集計するプラグインです。
今回は、案件状況を「営業中(見込)」や、売上にはなっていないものの売上が確定している「受注」などで分類しました。
これらの分類と、目標・実績の3つをひとつのダッシュボードに反映させるフローとなっています。
kintoneによる先行管理がもたらすメリット
コムデックでは、kintoneで先行管理を実現した結果、エクセルで管理していたときよりも数値が見やすくなり、直感的に現状が把握できるようになりました。
数値がリアルタイムに反映されるため、現状の把握から次の行動に移るまでの時間が短縮されるとともに、判断速度が向上しています。
ただし、エクセルは気軽に中身を変更できるのに対し、kintoneは集計フローが固定されるため、直接実績値の表を編集することはできません。
実績や目標のアプリから集計した結果を表示しているため、集計元となっているアプリのデータを更新し、再集計をかける必要がある点には注意が必要です。
kintoneによる先行管理でさらなる成長を目指す
コムデックでは、kintoneとエクセルを併用して行っていた予実管理をkintoneに一元化することで、リアルタイムに予実状況を把握・分析ができるよう改善しました。
その結果、先行管理を実現でき、目標値と実績値の差を常に把握したうえで、先手を打って対処できるようになっています。
今後は、kintoneによる先行管理を続けていくことで、事業目標の達成はもちろん、さらなる売上の向上を目指していきます。
コムデックでは、お客さまのニーズに合わせてその場でアプリを構築する「kintone対面開発」を提供しています。
「エクセルとkintoneを併用して予実管理を行っている」「迅速に課題を把握して改善する先行管理を実現したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。
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