kintoneとfreeeの連携で請求書の作成業務を効率化！独自ルールに合わせた自動集計も実現｜アリンク社会保険労務士法人さまのアプリ開発事例

社会保険労務士さまでは、顧問先ごとに契約金額が異なるケースが多く、個別に契約内容を確認しながら請求データを作成して請求書を発行しなければなりません。
請求書発行ソフトを使用していても、請求データの作成や請求書への転記作業に時間がかかって困っているという方も多いのではないでしょうか？

kintoneを使えば、請求データを自動集計してワンクリックでfreee請求書に連携でき、請求書の作成にかかる作業コストを大幅に削減できます。
独自の請求ルールに沿って自動集計のフローを設定すれば、時間をかけずに請求書を作成することが可能です。

今回は、独自ルールに沿って請求データを自動集計できる仕組みを構築し、kintoneとfreee請求書の連携によって請求書の作成業務を効率化したアリンク社会保険労務士法人さまの事例を紹介します。

「請求書作成業務に負担を感じている」「kintoneのデータを請求書の作成に活用したい」という社会保険労務士さまはぜひご覧ください。

請求書の作成に作業コストがかかる……kintoneとfreeeを連携して業務を効率化したい！

アリンク社会保険労務士法人さまは、中小企業向けの提案を中心に行う社会保険労務士法人さまです。
給与計算･社会保険手続きのサポートに留まらず、企業の経営を支えるコンサルティング業務にも注力しています。

アリンク社会保険労務士法人さまはfreee請求書を使って請求書を発行していましたが、請求担当者の作業コストが高いことに課題を感じていました。

kintone(キントーン)で請求に関する情報は管理していたものの、請求書データの集計や発行には活用できておらず、請求タイミングで都度顧問先ごとに請求書を作成･発行しなければならない状況だったアリンク社会保険労務士法人さま。

kintone内の情報が請求データの大部分を占めているため、kintoneで請求データの集計業務を自動化し、kintoneとfreee請求書を連携すれば請求書作成･発行業務を短縮できると考え、kintone構築がスタートしました。

kintoneとfreeeの連携で独自ルールに沿った請求データの自動集計を実現！

単純にkintoneとfreeeを連携しただけではアリンク社会保険労務士法人さまのルール通りに請求データを集計できず、計算方法や請求書のレイアウトが変わってしまいます。
そこで自動集計のフローを工夫し、アリンク社会保険労務士法人さまの独自ルール通りに自動集計される仕組みを構築しました。

ここからは、大まかな連携の流れと独自ルールに沿って請求データを作成するポイントを解説します。

kintone上で請求データを自動集計しワンクリックでfreeeに連携

kintone上で請求データを自動集計し、ワンクリックでfreee請求書に連携する流れは次のとおりです。

1.請求データとして必要な情報をkintone上で整理

必要な情報を漏れなく自動集計するための準備として、まずは顧問先管理アプリに契約や金額に関する情報欄を追加しました。

2.請求書アプリを構築

請求書アプリは自動集計した請求データを集約して表示するアプリです。
顧客先ごとに請求データを確認･管理できるよう、1顧客に対して1レコード/月ずつ表示する仕組みにしました。
たとえば、エクセルでいうと、1月の請求情報としてA社･B社･C社と1行ずつ並ぶイメージです。

サブテーブルには契約内容や数量、金額を登録できるようにし、請求書アプリを見れば明細情報を確認できるようにしています。

3.krewDataで請求データを集約し請求書アプリへ登録

請求データは顧問先管理アプリと給与計算管理簿アプリにまたがって登録されているため、kintoneのアプリをまたいで集計ができるkrewData(クルーデータ)を使って集計フローを構築しました。

4.kintoneで集約した請求データをfreee請求書に連携

「kintone×freee連携システム」を活用し、ボタンをクリックするだけで請求データをfreee請求書に連携できるようにしました。
請求内容に問題がなければ、あとは従来通りfreee請求書から請求書を発行･送付するだけです。

独自ルールに沿った請求データを作成するために自動集計フローを工夫

今回は、アリンク社会保険労務士法人さまの請求ルールに沿って従来通りの請求書を作成できるようにするため、krewDataのフローをカスタマイズしています。

例えば、アリンク社会保険労務士法人さまの請求ルールでは、請求書の明細に各顧問先の個別契約を合算した金額で記載しています。

たとえば、ある顧問先と以下のような3つの契約内容を結んでいた場合、すべてのコースの請求額を合算し、1つの項目にまとめる必要があるのです。

通常の集計フローではそれぞれの契約内容が請求内容に反映されてしまうため、この例だと3つの明細が並ぶことになります。

そこで、個別の契約をまとめて「〇月基本顧問料」というように表示させるために集計フローを修正。
請求書アプリには、各契約の請求額がまとまった基本顧問料が明細項目として表示されるようになりました。

各アプリに登録された情報を自動的に集計してくれる仕組になっているため、請求担当者は請求書アプリの画面上で明細の請求情報に誤りがないかを確認するだけで請求書を発行できるようになっています。

kintoneとfreee請求書の連携で得られた3つのメリット

kintoneとfreee請求書連携によって、アリンク社会保険労務士法人さまが得られたメリットは3つあります。

1つ目のメリットは、請求データを自動集計できるようになったことです。
スポット対応で別途請求が発生する場合は請求書アプリの明細を手打ちで更新する必要があるものの、従来ほどの手間はかかりません。

2つ目のメリットは、従来発生していたfreee請求書への入力業務が削減されたことです。
ワンクリックでfreee請求書に連携できるため手入力がなくなり、今回の目的である請求業務の負担軽減に成功しました。

3つ目のメリットは、手入力の工程が削減され、入力ミスを防ぎやすくなったことです。
kintoneのメンテナンスさえできていれば自動的に集計されてくるため、漏れや金額の誤りを防ぐことができます。

ただし、顧問先管理アプリや給与計算管理簿アプリへの登録時点でデータに誤りがある場合は、請求データも間違った内容になるため注意が必要です。

自動集計を行っているため、「いつから請求が発生するのか」「請求データの作成タイミング的にそれは今登録しても大丈夫なのか」等を鑑みて、データの登録時期を調整する必要が出てくるケースもあります。

以上のような注意点はありますが、作業コストが従来よりも大幅に削減されているため、登録情報の確認や専用契約の入力に時間を割いても、リソースに十分な余裕があります。

kintoneとfreeeの連携を活用してあらゆる請求データの自動化を目指す

アリンク社会保険労務士法人さまは、kintoneとfreee請求書を連携し、請求書の作成にかかる作業コストを削減できました。
また、独自ルールに沿って請求データを自動集計する仕組みによって、集計方法や請求書のレイアウトを変えず、従来通りの請求書を発行できています。

今後は顧問先の助成金対応や就業規則の改定対応など、不定期に発生する請求も自動集計できるようにkintoneの機能を拡張したいとのことです。

コムデックでは、kintoneとfreee請求書をワンクリックで連携できる「kintone×freee連携システム」を提供しています。
「kintone対面開発」で、独自ルールに沿った請求データの集計フローを構築することもできるので、お気軽にお問い合わせください。