KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入で脱紙・エクセルを実現し業務を効率化|有限会社明石商店さまの事例

給与計算や勤怠管理を紙ベースで行っていると、慣れた方法かつ直感的に業務を進められる一方で、書類の管理に手間がかかったり転記や手計算のミスが発生しやすかったりと、課題を感じる場面もあるはずです。
KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与を導入し、両者を連携することで、勤怠管理と給与計算業務が自動化され、この課題を解消できます。
今回は、KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入によって脱紙・エクセルを実現し、業務の効率化と属人化の解消に成功した有限会社明石商店さまの事例を紹介します。
「勤怠管理や給与計算業務、年末調整業務をデジタル化したい」「バックオフィス業務の属人化を解消したい」という企業さまは、是非ご覧ください。
目次
紙のタイムカードから脱却して勤怠管理と給与計算業務を効率化したい
有限会社明石商店さまは、小売業者や食品加工業者に農作物を供給する青果卸売業者さまです。
多様な品揃えと鮮度を強みに、近隣業者の事業をサポートしています。
有限会社明石商店さまは、従業員が約10名ということもあり、創業期から紙のタイムカードで打刻を行い、勤怠管理を行っていました。
月末には、タイムカードをもとに各従業員の勤怠状況を手作業で紙面にまとめて給与計算を実施し、手書きの給与明細を作成していました。
このように、勤怠管理や給与計算業務を含むバックオフィス全般を紙で管理していると、どうしても手集計・手書きの手間がかかります。
ITツールを活用し、この手間を効率化したいと考えた有限会社明石商店さま。
それだけではなく、有限会社明石商店さまの場合、担当者1名に勤怠管理と給与計算業務が一任されている状態だったため、ほかの従業員でも対応できるようにしたいという思いもありました。
そこで、以前からネットワーク構築で付き合いのあったコムデックに相談いただいた結果、KING OF TIME(キングオブタイム)とマネーフォワードクラウド給与を導入することになりました。
KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与とは?勤怠データをワンクリックで給与に連携
有限会社明石商店さまが導入を決めたKING OF TIMEは、出退勤の打刻データの取得から勤務日数・時間の集計までを自動化できる勤怠管理システムです。
一方、マネーフォワードクラウド給与は、クラウド型の給与計算ソフトです。
この2つを連携すると、KING OF TIMEで集計した勤怠データをマネーフォワードクラウド給与にワンクリックで連携して、給与計算を自動化できます。
また、マネーフォワードクラウド給与で給与明細をデジタル化できるほか、法改正で所得税や社会保険料の控除額が変わったとき、自動でアップデートされる点もメリットです。
KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入手順
有限会社明石商店さまでは、KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入によって勤怠管理および給与計算業務のデジタル化に成功し、業務効率が向上しました。
ここからは、どのように導入を進めたのかをご紹介します。
1.ICカードによる打刻を開始
まずは、KING OF TIMEを導入して初期設定を行った後、ICカードによるテスト打刻をスタートしました。
有限会社明石商店さまでは、従業員が紙のタイムカードに慣れていたこともあり、少しずつICカードとKING OF TIMEの定着を図りました。
最初は紙のタイムカードとICカードの運用を並行し、KING OF TIME上で打刻漏れがあってもタイムカードで補えるようにして、紙のタイムカード上の打刻をKING OF TIMEに反映することで打刻漏れに対応していきました。
KING OF TIMEのタイムカードには、ICカードによる打刻が出退勤の記録として反映されます。
この画面は、管理者・従業員ともに閲覧可能です。
出退勤時刻は、必要に応じて管理画面から修正可能です。
従業員自身から修正の申請を行うこともできます。
打刻データは随時集計され、以下のようにタイムカード上に表示されます。
残業を自動集計している場合には、その日打刻をした時点での残業時間が可視化されます。
残業を申請制にしている場合には、承認された残業が集計されますので、残業時間が多い時などに気が付きやすくなっています。
2.KING OF TIMEの集計設定を調整
打刻データの収集と同時に、KING OF TIMEで算出される勤務時間が「有限会社明石商店さまの意図する集計=給与計算にそのまま利用できる数値」になるよう集計設定を調整しました。
KING OF TIME上で集計された数値と紙のタイムカードから給与計算用に集計した数値を照合したとき、差が生じないようにするためです。
KING OF TIMEでは、「雇用区分」と呼ばれる勤務種別ごとの集計設定や、各種休暇、時間帯区分、カスタム項目等、その他様々な設定が関係して勤怠数値が算出されます。
そのため、意図した数値にするためにはどこを調整すべきかを検討しながら修正を行い、実際の打刻にその設定を反映して集計結果を確認、また修正……という形で調整を繰り返し、「手で加工しなくてもそのまま給与計算に取り込める集計結果」を作っていきました。
このとき、従来の勤怠や給与計算のルールをそのまま実装するのではなく、一部見直すことで適切かつ働く従業員様にとってメリットがある形に調整を行っているのがポイントです。
3.マネーフォワードクラウド給与の導入と設定
続いて、マネーフォワードクラウド給与を導入し、給与計算に必要な各種初期設定を実施しました。
マネーフォワードクラウド給与は、社会保険や締め日、支給項目や控除項目等「会社として決まっている」ことを「事業所設定」で登録し、基本給や各種手当、扶養人数等の従業員個別の情報は「従業員情報」で登録を行います。
各種情報を正しく登録いただいた上で、勤怠の数値を取り込めば自動的に給与計算ができる仕組みです。
まずはこの情報入力を有限会社明石商店さまに実施いただき、並行してコムデックにて給与計算項目や計算式の設定を進めていきました。
4.KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与を連携
各種設定が終わったら、KING OF TIMEの勤怠データをマネーフォワードクラウド給与へ連携し、自動で給与計算を行えるようにしました。
給与計算は「すでに支給した給与」と「その給与計算に利用した勤怠集計」という絶対的な正解があるため、それに合わせて計算式等を設定しています。
マネーフォワードで自動計算した結果と、すでに支給済みの給与が合致しないところがあれば、その要因を調査し、計算式を修正したり、不足している従業員情報の入力を依頼したりしながら導入を進めていきました。
5.マネーフォワードクラウド年末調整による年末調整を実施
最後に実施したのは、マネーフォワードクラウド年末調整による年末調整です。
マネーフォワードクラウド年末調整は、マネーフォワードクラウド給与に登録された1年分の給与計算実績を連携すると、従業員がアンケートに回答するだけで年末調整に必要な書類提出を行えるシステムです。
管理画面から各従業員の提出進捗状況もわかるため、手間のかかる紙のやり取りを削減できます。
こうしてKING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与によるデジタル化が完了し、必要な集計や出力を問題なく実施できる体制を構築できました。
小規模事業者でも効果絶大!KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与を導入するメリット
有限会社明石商店さまは、KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入効果を強く実感されています。
システムの導入効果を大きく3つに分けて紹介します。
勤怠データの取得・集計が自動化されることにより、業務効率化とミスの削減につながる
有限会社明石商店さまは、KING OF TIMEで勤怠データの自動取得・集計を実現したことで、業務効率の向上とミスの削減効果を実感されています。
紙のタイムカードと紙面による集計だと、転記や手計算による集計ミスのリスクがあります。
有限会社明石商店さまの従業員は約10名と多くないものの、ミスがないように何度も確認を繰り返すことで作業に時間がかかっていました。
これに対し、KING OF TIMEでは打刻から集計までを自動化したことで、集計ミスの発生リスクをゼロに抑えられました。
同時に集計作業が削減され、業務の効率化にも成功しています。
KING OF TIME上での打刻漏れ修正と締めタイミングでの異常値チェックは必要ですが、以前ほどの負担はありません。
また、有給休暇管理も効率化されました。
従来は有給休暇管理も紙面で行っていましたが、KING OF TIMEに有給休暇取得日を登録するのみに効率化されました。
有給休暇の残数や翌年の付与日数、最低取得日数が可視化されるため、労務管理も効率化できます。
ほかにも、KING OF TIMEの管理画面にログインすれば、打刻漏れにすぐ気づけることもメリットです。
紙ベースの運用だと勤務表と照らし合わせながら打刻漏れをチェックしなければなりませんが、KING OF TIMEなら従業員にヒアリングしてシステムから修正するだけなので業務の効率化につながりました。
勤怠データとの連携で給与計算が効率化され、法改正への対応も可能になる
マネーフォワードクラウド給与を導入・連携したことも大きな効果を生んでいます。
まずは、給与計算ミスが発生するリスクをゼロにまで抑えられました。
ICカードから打刻データを取得し給与を計算するまでのプロセスが自動化されたことで、手計算や転記が発生しないためです。
担当者の業務効率向上はもちろん、確実にミスのない給与明細の配付は従業員にもメリットがあります。
また、マネーフォワードクラウド給与は、システムの開発メーカーが無料でアップデートを実施してくれるため、法改正があっても担当者は同様のフローで使い続けることが可能です。
紙ベースだと制度の理解から控除額の反映まで行わなければなりませんが、この作業が不要となります。
たとえば、2024年度の定額減税制度では、システムがアップデートされたことで、担当者の作業は表示されるガイドに沿って必要事項を登録するのみであとは自動的に控除されていくため、事務処理の負担が軽減されていました。
さらに、年末調整業務も効率化できています。
マネーフォワード給与に登録された1年分の給与データをマネーフォワードクラウド年末調整に連携すれば、還付追徴額の計算を自動化可能です。
帳票の作成・出力も簡単にできるため、年末調整業務の手間と時間を削減できました。
勤怠管理・給与計算業務の属人化を解消できる
KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与を導入・連携したことで、クラウド上でデータを管理できるようになり、探したいデータを簡単に抽出できるようになりました。
その結果、社長や管理者がいつでも勤怠や給与データを閲覧できる体制が整いました。
担当者の集計作業を待たなくてもリアルタイムに集計結果が反映されるため、属人化の解消につながっています。
とくに、年末年始の限られた時間と人員でも勤怠管理と給与計算業務を進められる点がメリットと言えるでしょう。
システム利用料がランニングコストとしてかかるものの、勤怠管理と給与計算に要していた従業員の稼働時間が削減されるため費用対効果は十分に出ているとのことです。
KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与を連携してさらなる効率化を目指す
有限会社明石商店さまは、KING OF TIMEとマネーフォワードクラウド給与の導入・連携によって、勤怠管理と給与計算業務の脱紙・エクセルに成功されました。
その結果、業務効率の向上だけではなく、ミスが発生するリスクの削減や属人化の解消など、多くの効果を実感されています。
今後は、現状の運用を続けるとともに、マネーフォワードクラウド年末調整の利用率の向上を目指します。
マネーフォワードクラウド年末調整は、各従業員がスマートフォンから必要事項の入力や資料の提出ができますが、初年度は一部従業員のみの活用に留まりました。
次年度以降は、多くの従業員に活用してもらう予定です。
コムデックでは、「KING OF TIME」と「マネーフォワードクラウド給与」の導入・連携をサポートしています。
KING OF TIMEの公認アドバイザーを取得しており、初期設定の代行から1年間の運用・定着サポートも可能です。
「勤怠管理・給与計算業務をデジタル化したい」「担当者への属人化を解消したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。
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