kintoneからメールを自動送信!kMailerで発注書をFAXから切り替え|電気工事業 株式会社アイフク・テックさまのアプリ開発事例
仕入先への発注、御社ではどのようにおこなっていますか?
電話・FAX・メールなど手段はさまざまありますが「誰がいつどこに発注したか」「仕入先がきちんと確認してくれているか」が把握できていない、そんな状態になっていませんか?
発注を個人で管理したり、複数の手段を併用したりしていると「発注できていなかった」「承認前に発注してしまった」「発注後の状況が分からず、確認したら納期に間に合わないことが分かった」などの思わぬトラブルに繋がりかねません。
今回は、発注の承認をkintone化、さらに仕入先に自動で発注メールを送信する仕組みを構築して発注業務を効率化した事例をご紹介します!
目次
脱・紙!脱・エクセル!で効率化とコストダウンを進めてきた
コムデックラボに何度もご登場いただいている株式会社アイフク・テックさまは、三重県伊勢市で電気工事業を営まれています。
住宅の電気工事から公共工事まで、幅広く対応していることが特徴です。
これまでにも、その事業柄、現場と事務所が物理的に離れていることによるさまざまな課題への対応をkintone(キントーン)を中心としたクラウドツールで改善してきました。
社内の情報管理をkintone化!各工事の予実を簡単に振り返ることができるようになるまでの軌跡はこちらから!
▼【kintone活用事例】工事の原価を見える化し予実管理を!
▼kintoneで原価管理を実現!工数管理・見積管理を一元化して情報集約
どこにいても業務が進む!見積承認効率化の実現事例はこちらの記事をご覧ください!
▼kintoneでいつでもどこでもスムーズに見積承認
あの資料どこだっけ!?がゼロになったkintoneへの情報集約術についてはこちらをチェック!
▼kintoneでファイル管理を実現!「資料を探す手間」がゼロに
以前は紙やエクセルで管理してきたものを、少しずつkintoneへ移行。
社内にいなくても業務が進められる、資料を置く場所や探す手間がゼロにできる、そんな環境を整えてきました。
そんな株式会社アイフク・テックさまが次に取り組みたかった課題は「発注業務の効率化」。
発注となると自社だけではなく仕入先にも関係するため、これまで着手できていなかった部分だったのです。
発注書は個人管理…発注状況がわからず工事に支障も
株式会社アイフク・テックさまでは、現場監督さんが「紙の発注書をFAXで送る」「メールで送る」「電話する」ことで仕入先に発注をおこなっていました。
社内承認作業なども必要なため、どの手段で発注する場合も現場監督さんは帰社してからでなければ発注業務を実施できません。
また、個人で発注業務を行っていたため、発注者以外はいつ発注をしたのか、発注したものがいつ届くのかを把握することができず、また現場が忙しいとどうしても発注が後回しになってしまい、週末をまたぐ場合等でタイミングを逃すと納品が2日くらい遅れてしまうこともありました。
必要な部材の納品が遅れた場合、工事の予定にも影響が出ます。
現場が忙しい時に事務員さんが納期確認などのフォローをしようとしても、そもそも「どこに・いつ・何を・どれだけ」発注したのかという発注履歴が追えません。
社内のFAXで送信した場合のみ送信履歴が追えるものの、個人のメールや電話で発注した場合には把握できませんでした。
これらの課題を解決するべく、発注を各現場監督さん任せにするのではなく、会社として共通の仕組みを使って発注業務を行いたい、そして発注自体にかかる手間や時間も削減したい、と考えていました。
kintoneの発注管理アプリ+kMailerで社内承認~発注メールまでを実現
もともと株式会社アイフク・テックさまでは社内承認を行うための発注管理アプリ自体は存在していました。
発注者や発注先、金額を登録し、発注書を添付してワークフローで上長に申請を行うものですが、承認されて以降の動きまでは管理できていない状態。
発注情報の登録から実際の発注手続きまでkintone上で完結でき、なおかつ発注後の状況もわかる仕組みを目指し、株式会社アイフク・テックさまが導入したのはkintoneと連携できる外部サービスkMailer(ケーメイラー)でした。
kMailerは、kintoneのレコード内にある情報を元にメールを送信できる外部連携サービスです。
添付ファイルの自動添付やダウンロードURL形式への変換、メールの開封確認機能や添付ファイルのダウンロード履歴機能等、注文書や請求書といった「開封してくれたか確認したい」メールを送る時に向いています。
kMailerであれば、既存の発注管理アプリに発注書メールを送るための情報を追加するだけで、発注管理のデータとkMailerのログから「どこに・いつ・何を・どれだけ」発注したかを発注者本人以外でもいつでも把握でき、さらに発注書を見てもらえたかどうかまで確認できるようになります。
kMailerを含めたメール送信サービスについてはこちらの記事で詳しく紹介しています!
▼「kintoneから直接メール送信したい…」おすすめの拡張機能3選!
kMailerを導入するにあたり、株式会社アイフク・テックさまでは以下の通り発注までの業務フローを再構築。
kintoneに登録があれば事務担当者も発注業務を代行できるため、現場監督の方の業務を軽減しつつ、発注が後回しにならないようにしました。
- 発注内容をkintoneに登録する
- 発注内容に関し、kintoneアプリで社内承認へ回す
- 社長の最終承認が下りたら、事務もしくは現場がkintoneからそのまま発注する
- 事務担当者が代わりに発注した場合は、現場監督さんに通知が行われる
- 事務担当者は、毎朝発注作業が漏れていないかどうかをkintone上で確認する
この業務フローを踏まえて再構築した発注管理アプリがこちら。
案件情報の紐づけはもちろんのこと、支払先もマスタ化しているため名前の確認(前株だったか後株だったか、等)やメールアドレスを確認、入力する手間もいりません。
「メールを作成する」ボタンを押すと、あらかじめ設定しておいたテンプレートが表示され、本文にはkintoneレコード内の項目が自動的に入力されます。
レコード内に登録された宛先だけではなく、後から社内の担当者をCCやBCCに追加することも可能です。
さらに株式会社アイフク・テックさまの場合には発注管理アプリの仕組みを活かし、「ステータスが承認済みとなっているもののみメールが送信できる」ようにカスタマイズ。
確実に上長承認が通ったものだけ発注できるようになり、未承認のものを誤発注してしまうリスクが低減しました。
kMailerで発注書を送付した先で添付ファイルがダウンロードされたかのログも残るため、メール送信後に「届いてますか?」という電話をして……というような手間も不要になります。
発注メールの送信をkintone化したことによるメリット
kMailerによる発注メールの自動作成により、株式会社アイフク・テックさまでは以下のようなメリットがありました。
- 発注の有無や状況を現場監督以外も把握できる
- 事務員でも発注処理や発注後の納期確認を行うことで遅延なく発注できるようになり、工事や作業の遅れが起こりにくくなった
- メーラーを開き、社名や担当者、文章を打ち込んで…という作業が不要になった
- 仕入先名やメールアドレスはマスタの情報を参照してくるため、間違いがなく安心
- 誰が発注しても会社としてのテンプレートで送付できる
- テンプレート文章をkintone上で追加/修正できる事で、常に最新のテンプレートを運用できる
- kintoneで共有される情報が増え、現場の状況を都度現場監督に確認しなくても事務員の方が能動的にフォローに入れるようになった
- メール送信後、発注書ダウンロードの状況が確認できるため「発注が通っていない」というトラブルがなくなった
一方で、メールでの発注受付が難しい仕入先もあり、現時点ではkintone上で発注業務が完結する先と、従来通りの方法で発注が必要な先で二重管理になっている状態とのことでした。
そこについては「承認済み」でなければメール作成ができないのと同様に「メールアドレスの設定がなければメールを作成できない」ようアプリで設定し、「発注したつもり」を防いでいます。
kintoneから直接メール送信で発注業務を効率化
今回は、kintoneとkMailerを活用して発注業務を効率化したことにより、社内にたくさんのメリットが生まれた事例をご紹介しました。
kMailerを活用することで、kintoneに「登録するだけ」になっている情報、今回でいえば仕入先のメールアドレスを用いて直接kintoneからメールを送ることができます。
わざわざメールソフトを開いて宛先を確認しながらメールを作る作業がいらなくなりますので、「たったそれだけ」と思うかもしれませんが積み重なればかなりの業務効率化に繋がります。
これを応用して、お客様にメルマガを一斉送信したり、請求書を送ったりといったこともできるでしょう。
株式会社アイフク・テックさまでは今後、メール発注ができる仕入先を増やし、最終的にはすべての発注メール送信を自動化、そしてkintoneアプリで管理できる状態を目指されるそうです!
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