志摩市商工会さま主催、DXセミナーに登壇いたしました!
「いま中小企業に必要なIT活用とDX」と題し、ソーシャルディスタンスを保ちながら、お集まりいただいた50名の中小企業の方へ向けて行った講演の内容をリポートします。
目次
中小企業が置かれているビジネス環境を理解しよう
環境変化が加速する要因としては、年齢を問わずスマートフォンが普及し、人が触れられる情報が昔に比べ圧倒的に増えたことによる顧客の嗜好の多様化や、他商品・他社への乗り換えが容易となったことや、少子高齢化等社会全体の課題に紐づく市場環境の変化、さらにAmazonをはじめとする「業界」の壁を壊すような競合が現れたり、コロナウイルスの影響により「今後社会全体がどうなっていくんだろう?」という不確実性が増大し、それに合わせて社会に必要とされるものも移り変わったりといった点を挙げることができます。
これらの要因により、我々中小企業が置かれているビジネス環境は、1年前2年前の延長線上で考えることはできないのが現状、すなわち「昨日と同じことを永遠とし続けていれば環境に適応することができない」状態だといえるのです。
行動を改善するためのIT活用
では、行動を改善するためのIT活用とは、どこから何を始めればいいのでしょうか?
コムデックが考える中小企業のIT活用の第一歩は、「徹底的な仕事の見える化」です。
常に最新の状況・情報、例えば今日の売り上げや、従業員がどこでどんなお客様にどんな商品を紹介したかといった商談の記録等を組織の中で見える化していることが重要となります。
次のステップは、その従業員の方を管理、マネジメントする立場の管理職の方に、迅速な意思決定をしていただくことになります。
このサイクルを圧倒的なスピードで行うことで、この不確実性が増大する環境の中であっても、不安定を乗りこなすだけのビジネススピードを手に入れることができると考えています。
中小企業がDXに取り組む理由
それは、先ほど挙げたようなビジネス環境にあっても、お客様により良い商品やサービスを提供し、会社を成長させていくためです。
つまり、中小企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む理由は、行動を改善しつづける組織能力を獲得し、お客様にとっての自社の価値を向上させることにあります。
常に変化し続けるビジネス環境において、自社の事業の価値を高めるためには、全ての情報をデジタル化し業務を効率化させておく事が条件となります。
業務を効率化し、事業価値を向上させるためのポイント
中小企業には、業務効率化を阻むたくさんの課題が潜んでいます。
例えば、紙を中心としたアナログな情報管理、「この人しかわからない」属人化、昔のままになっていて更新されていない情報、進捗が見えない、報告連絡相談も遅い…まずはこれらの課題を解決しない限り、企業価値の向上にはつながりません。
これらの課題を解決していくためにITを活用していくのですが、その上で重要視していただきたいポイントは「最新の情報で仕事を行うこと」「コミュニケーションの質とスピードを上げること」の2点です。
「最新の情報で仕事を行う」が重要なワケ
脱紙の資料・脱エクセルを図ることで、「最新の情報に、スマートフォンでもすぐアクセスできる状態」を実現することが、仕事の見える化・迅速な意思決定・行動の改善に繋がります。
そのため、コムデックではまずはこの「顧客管理」からデジタル化していくことをお勧めしています。
この商品がいくらで売られている、いくらで買える、そういった情報は極端な話Amazonで事足りてしまいます。
そのため、それ以上の情報、即ちこのお客さんはこういう時喜んでくれたとか、このシーズンになったらこういうものをご所望いただける、とか新入社員が入ったらこういうものをお勧めするといいとか、お客様との最新のやりとり、これまで得た情報をITシステムの中に蓄積していくことが、中小企業の強みを伸ばすポイントになります。
▼お客様に関する情報をkintoneで一元化したパークヒルズさまの事例
「コミュニケーションの質とスピードを上げる」ことが重要なワケ
電話?メール?それとも対面で口頭、手書きのメモでしょうか?
それらは全て、いわば「古代兵器」。
これらのコミュニケーション方法では、記録に残らなかったり、手軽さに欠けたり、返信をもらうまで時間がかかったりといったデメリットが多く存在します。
電話であれば、電話して終わって、また電話して終わって…と、どうしても一つずつしか仕事を片付けられません。
しかし、これがチャットであれば互いの時間を同期する必要がないため、同時並行していろんな仕事を進めつつ、その合間に返信をするといったことが可能となります。
▼コムデックがお勧めするビジネスチャット「LINE WORKS」については、こちらの記事で解説しています!
まとめ:環境変化に適応し、事業の付加価値を上げるために必要なIT活用とは?
今回のセミナーでは、今の環境に対応していくために、常に「行動を改善」し続けることが必要であり、「昨日と同じ仕事をする」状態から脱却する必要があること、そのためには「今の仕事の状況」を把握し、意思決定のスピードを上げて行動改善サイクルを回していく必要があることを最初にお伝えしました。
仕事を見える化したり、意思決定のスピードを上げたりするためには、脱紙・脱Excelの他、脱電話・脱メールが重要であること、それに有効なツールもご紹介させていただきました。
IT活用により仕事の情報・状況が見える化して、それを元にリアルタイムで意思決定をすることでビジネススピードは圧倒的に上がり、業務は効率化します。
しかし、DXは業務効率化で終わるのではなく、その先のお客様満足度、従業員満足度の向上というような、事業の価値向上までつながることで初めてDXと言えるのです。