kintone for LINE WORKSの通知機能を使って業務を効率化!通知設定の手順と活用例を紹介

kintoneでは、アプリにレコードが登録されたタイミングや編集されたタイミング、ステータスが変わったタイミング、その他リマインド等、様々な通知を送る設定が可能です。
ただ、この通知を各アプリに設定していると利用するアプリの数に伴って通知が増えるため、重要な通知が埋もれてしまいがちです。
「通知を減らす」が一番簡単な解決策ですが、なかなかそうもいかないという企業さまも多いでしょう。
通知が多いと確認漏れのリスクが高まることから、重要な通知だけでも確認しやすくしたい企業さまも多いのではないでしょうか?
そんな時、kintone for LINE WORKSの「通知機能」を活用すれば、指定した通知のみをLINE WORKSに飛ばしたり、作業完了までリマインドしたりできます。
今回は、kintone for LINE WORKSの通知機能の概要と設定手順、通知機能の活用事例を紹介します。
「kintoneの通知が埋もれて困っている」「情報共有を効率化したい」という企業さまは是非ご覧ください。
目次
kintone for LINE WORKSは通知機能が充実!通知内容を柔軟にカスタマイズできる!
kintone for LINE WORKSは、kintone(キントーン)からLINE WORKSにチャットで通知を飛ばせる連携サービスです。
kintoneの通知をLINE WORKSに送れる「通知機能」と、LINE WORKSで入力した内容をkintoneに登録できる「チャット登録機能」の2つの機能があります。
通知機能を活用することで、kintoneにおける日報の新規登録や案件ステータスの変更などを設定したタイミングでLINE WORKSに通知可能です。
通知内容を柔軟にカスタマイズできるため、LINE WORKSの通知を見るだけでkintoneに登録された情報を端的につかむことができます。
詳しくは以下の記事で解説しているので、あわせてご覧ください。
▼kintoneとLINE WORKSを連携して通知の抜け漏れを回避!連携のメリットと活用事例を紹介
kintone for LINE WORKSの通知機能の設定手順
ここでは、kintone for LINE WORKSの通知機能の設定手順について、問合せ管理アプリを例に紹介します。
1.通知を送りたいアプリのアプリIDを取得する
まずは、LINE WORKSへ通知を送りたいkintoneアプリのアプリIDを取得してください。
アプリIDは、そのアプリのURLの赤枠部分の数字です。
2.通知設定アプリで通知内容・条件を設定する
続いて、LINE WORKSへの通知内容を設定します。
まずは、kintoneとLINE WORKSの連携設定用スペースの中にあるアプリから「【通知機能】通知設定」アプリを選択して、通知機能の設定画面を開いてください。
通知内容の設定は、以下の手順に沿って行います。
- 通知アプリID・タイミング・Bot・内容を入力する
- 通知条件を設定する
- 通知先ユーザーIDを設定する
今回は、「問合せ管理アプリで問い合わせに対応する担当者が選択されたときに、LINE WORKSへ通知を飛ばす」という設定を実際に行いつつ、手順と注意点を解説します。
通知アプリID・タイミング・Bot・内容を入力する
まず、最初に取得したkintoneアプリのIDを「通知アプリID」の欄に入力します。
次に「通知タイミング」で「登録」を選択します。
※通知タイミングのうち「Webhook」と「リマインダー」は、オプション機能のため、別途ご契約が必要です。
「通知させるBot」に関しては、連携用のBotをLINE WORKSの管理画面からあらかじめ作成しておく必要があります。
Botとは、LINE WORKSのトークルームで利用できるチャットボット機能のことで、kintoneのような外部システムと連携する際に活用します。
今回は「kintone通知_」というBotを設定しています。
「通知内容」には、LINE WORKSに通知される文面を入力します。
今回は、以下の内容を「通知内容」に入力しました。
【問合せ管理アプリで対応者に設定された場合の通知例】
対応者に設定されました。 対応者:{%対応者%} 依頼タイトル:{%依頼タイトル%} |
「%フィールドコード%」のように項目を指定すると、kintoneアプリ内の該当フィールドに登録された文字列や値を表示させることが可能です。
たとえば「対応者」と指定すると、問合せ管理アプリ内で設定された「対応者」の名前が表示されます。
通知条件を設定する
次に、最初に選んだ通知タイミングに沿って、条件を設定します。
今回は「登録」を選択したため、「登録・修正・削除・アクション時の通知設定」から通知条件を設定します。
「カスタマイズ」を選択したときは、「カスタマイズ通知設定」から設定を行います。
カスタマイズ通知では、kintoneのレコードの集計結果を通知させることが可能です。
また「リマインダー」を選択したときは、「リマインダー通知設定」で通知したい時刻を選択します。
通知する条件をもっと細かく設定するためには、条件式を書く必要があります。
ゼロから書いても問題ありませんが、kintoneの一覧から「絞り込み」を行うことで簡単に「通知条件」にする数式を取得可能です。
通知させたいアプリで、一覧名の右に表示される「絞り込む」アイコンをクリックし、通知したい条件を指定して一覧を表示します。
一覧を表示させたら、キーボードの「F12」キーをクリックして、WEBブラウザ上で開発者ツールを表示します。
ツールに「kintone.app.getQuery()」と入力すると、数式の取得が可能です。
今回は、問合せ管理アプリに登録されている「長井公子」という従業員が担当者に指定されているレコードを通知する設定にするため、以下をコピーして通知条件に貼り付けました。
対応者 in (” USER”, “k.nagai”) |
これで、問合せ管理アプリで対応者が「長井公子」に指定されたとき、LINE WORKSに通知が飛ぶという条件を設定できました。
複数の担当者を設定する場合は、エクセルで通知条件式の一覧を作成してからCSVで取り込むと一気に通知設定を行うことができます。
通知先ユーザーIDを設定する
通知条件を登録したら、通知先を設定します。
通知先に登録できるユーザーは、あらかじめマスタアプリに登録されているユーザーのみです。
このユーザーとは、LINE WORKSのユーザーを指し、kintoneのアカウントを持っていなくても問題ありません。
ユーザーが出てこないときはまず「kintone×LW連携設定アプリ」を開いて、ユーザー情報を取得してください。
通知の送付先を個人ではなくグループにしたいときは、LINE WORKSのチャンネルIDを登録します。
合わせて、LINE WORKS側で該当グループにBotを追加する作業も必要です。
3.通知対象となるアプリを設定する
次に、通知対象となるアプリ側の設定を行います。
アプリの設定画面から「JavaScript/CSSでカスタマイズ」を選択する
通知対象のアプリの設定画面を開き、「カスタマイズ/サービス連携」のなかにある「JavaScript/CSSでカスタマイズ」を選択します。
その後「URL指定で追加」のボタンをクリックして、以下のURLを入力してください。
https://www.comdec.jp/lwcomdec/js/lw_notificationobf.1.0.0.js
3つの関連レコードを追加する
次に「LW連携設定」を開き、3つの関連レコードを追加します。
「表示するレコードの条件」は何を選択してもかまいませんが、「フィールドコード」は必ず以下を登録してください。
LW_SettingApp |
messageAppID |
otificationAppId |
4.通知を飛ばす
最後に、通知を飛ばしてきちんと設定ができているかを確認したら完了です!
kintone for LINE WORKSの通知機能の活用例
ここでは、kintone for LINE WORKSの通知機能の活用例を大きく4つに分けて紹介します。
kintoneの登録・修正・削除・アクションを通知
kintone for LINE WORKSでは、kintoneで登録・修正・削除・アクションを実行したときLINE WORKSに通知を飛ばせます。
アクションとは、アプリに登録済みのレコード内容を指定したアプリへ転記する機能です。
この機能を使って、以下のような通知を実現できます。
- 日報を登録したら上司に通知する
- 商談の進捗が変更されたら、営業グループに通知する
- 勤怠・休暇申請が登録されたら、承認者に通知する
- 各種承認結果を申請者に通知する
この機能を活用すれば、kintone上では埋もれてしまう重要通知をLINE WORKSに飛ばせるため、素早く情報をキャッチして次の作業に移れる、漏れなく対応にあたれるなどのメリットが得られます。
アプリの集計結果を通知
kintone for LINE WORKSでは、レコードが条件に合致したときだけではなく、kintoneアプリで一覧を集計した際の集計結果を元にLINE WORKSに通知を行うことができます。
たとえば、以下のようにKPIの達成状況をいち早くキャッチして業務を改善したいときに活用可能です。
- 今月の売上が〇万円を超えた場合
- 今月受注になった案件の平均粗利率が〇%を下回った場合
業務のリマインドを通知
kintone for LINE WORKSにはオプションでリマインダー機能があります。
たとえば、kintoneの標準機能では難しい「タスク締切の〇日前から完了するまで毎日リマインドを送る」といった指定の条件下で通知を繰り返す設定が可能です。
活用例は、次のとおりです。
- 書類の提出期限を提出完了までの期間リマインドする
- 契約更新期限を繰り返しリマインドする
通知内容に入力フォームを添えれば、通知を受け取ったときLINE WORKSから作業に移れます。
このように、通知によって迅速な行動を促すことが可能です。
また、リマインドのシステム化によって、管理者の負担を軽減することができます。
外部連携サービスからの入力を通知
kintone for LINE WORKSでは、オプションでWebhook(ウェブフック)を通じて、外部連携サービスからの入力操作をLINE WORKSに通知できます。
Webhookとは、アプリケーションの更新情報をほかのアプリケーションへ連携する仕組みです。
たとえば、以下の活用例があります。
- FormBridge(フォームブリッジ)で作成したWEBフォームから申込みがあったとき、担当者に通知する
- HubSpot(ハブスポット)で新規リードが登録されたとき、営業チームへ通知する
- マネーフォワードクラウド請求書でステータスが「入金済み」に変更されたとき、担当者に通知する
ただし、外部連携サービスの仕様によっては通知できない場合もあります。
また、kintoneのWebhookでの通知に対応していない場合は通知できません。
kintone for LINE WORKSの通知機能を使って業務を効率化しよう!
kintone for LINE WORKSの通知機能は、kintoneで埋もれがちな重要通知をLINE WORKSへ飛ばしたり、通知内容をカスタマイズしていち早くkintoneに登録された情報をキャッチしたりできます。
的確な通知内容と適切なタイミングで対象者に通知することで、業務の迅速化・効率化が可能です。
コムデックでは「kintone for LINE WORKS」の導入から設定をサポートしています。
kintone for LINE WORKSを使った課題解消の提案も可能ですので、「kintoneで重要通知が埋もれて困っている」「LINE WORKSを通じて情報共有を迅速化したい」という企業さまは、お気軽にお問い合わせください。