UTM機能付き無線ルーターの導入でネットワークの通信速度と安全性を向上!|株式会社ナリッシュさまの事例
みなさんの職場では「ネットワークの通信速度が遅い」「ランサムウェアへのセキュリティ対策をした方が良いがどこから始めれば良いかわからない」といったお悩みはありませんか。
通信が遅かったりWi-Fiが弱い場所があったりすると、業務効率が悪くなってしまいます。
また、サイバー攻撃やウイルスも日々進化しているため、セキュリティ対策を何年も放置していると危険です。
そこで今回は、UTM機能付き無線ルーターを導入した株式会社ナリッシュさまの事例を紹介します。
現在のIT環境に不満や不安があるという方は、是非ご覧ください。
目次
ネットワークの通信速度や安全性を向上させたい
株式会社ナリッシュさまは、三重県亀山市で農機具の販売や修理を行う企業さまです。
「良いものを最善のサービスと共に!」を経営理念に掲げ、70年以上にわたり地域に貢献されてきました。
これまでにLINE WORKS(ラインワークス)やkintone(キントーン)を導入するなど、IT化にも積極的に取り組まれています。
過去の導入事例については、こちらの記事で詳しくまとめていますので、あわせてご覧ください。
▼LINE WORKSで社内の情報共有は激変する|農機具販売・整備業株式会社ナリッシュさまの事例[前編]
▼kintoneの売上管理で目標とプロセスを見える化!|農機具販売・整備業 株式会社ナリッシュさまのアプリ開発事例
そんな株式会社ナリッシュさまでは最近、現場で利用する端末が増え、既存のネットワークでは通信速度や安定性が低下していることが課題となっていました。
以前からUTM(Unified Threat Management)を導入していますが、コストが高いことも改善したい点でした。
UTMとは直訳すると「統合脅威管理」となり、複数のセキュリティ機能をまとめて管理する装置のことを指します。
具体的な機能としては、ファイアウォールや不正侵入防止システム、ウイルス対策、VPN、スパムフィルタリングなどがあります。
株式会社ナリッシュさまは、通信速度やコストの課題を踏まえて、ネットワーク環境を改善しようと考えられました。
具体的に実現したいことは、まずネットワークの通信速度や安定性を向上させることです。
加えて、UTMでセキュリティを強化しつつ、コストを抑えることも重要です。
また、システムは社内でも社外でも利用するため、社内ネットワークに接続できるVPNサービスの利用は継続したいと考えていました。
さらに、導入後も担当者の負担を増やさないように、簡単に運用できるものが理想です。
これらの条件を満たす機器を検討した結果、機能性が高くコスパも良いBuffaloのUTM付き無線ルーターを導入することにしました。
BuffaloのUTM機能付き無線ルーターは中小企業におすすめの機器
中小企業においては、ネットワーク環境について次のようなお悩みがよく聞かれます。
- 管理しやすいUTMがほしい
- 社内ネットワークの通信速度は落としたくない
- 十分なセキュリティ機能がほしい
今回、株式会社ナリッシュさまで導入したBuffaloのUTM機能付き無線ルーターは、このようなお悩みを持つ企業さまにぴったりの機器です。
特徴として、まず比較的安価で導入できるという点があります。
既存ルーターにUTM機能を追加することもできるため、状況に応じた導入が可能です。
また、外部からの攻撃と内部からの情報流出、両方に対して必要十分なセキュリティ機能が備わっているのもメリットです。
小規模な企業や店舗であれば、通信速度も問題なく使えます。
本格的な機器に比べれば性能が劣る部分もありますが、手軽に導入できるのが魅力の機種です。
課題を分析し、丁寧に検証しながら運用を最適化
ここからは、ネットワーク環境の構築の流れについて詳しく解説します。
1.現行のネットワーク環境とセキュリティ対策の課題を分析
はじめに、現行のネットワーク環境とセキュリティ対策の課題を分析していきます。
具体的には、現在のネットワークトラフィックを測定したり、ご利用方法をヒアリングしたりしました。
通信速度や安定性の課題の分析も行います。
従来のUTM機器の運用状況を確認し、これと同等以上の環境が実現可能かどうかも検証しました。
また、リモートワークを含む従業員の業務スタイルや、適切なアクセス権限とセキュリティ設定の要件も、この段階で確認しておきます。
2.高速インターネットを実現できる機器の選定
次に、導入する機器が実現したいことの条件を満たしているかどうかを、1つずつ確認していきます。
まずは、既存ネットワーク環境におけるWi-Fi6の効果をシミュレーションし、通信速度を向上できるか検証します。
Wi-Fi6とは、2019年から提供されている最新のWi-Fi規格のことです。
今回のBuffaloの機器も、Wi-Fi6に対応しているためこの点はクリアしています。
また、DDNSについても確認します。DDNSとは、IPアドレスが変わっても同じドメイン名を使える仕組みのことです。
Buffalo独自のDDNSを利用したVPN構築により、外部サービスへの依存を減らしつつ、コストを削減できることが分かりました。
加えて、WEBフィルタリングや不正アクセス防止といったUTM機能の仕様が、現状のセキュリティ課題を解決できるものになっているかどうかもチェックしました。
以上の確認により、導入費用と運用コストを総合的に見て長期的なメリットがあると判断できたため、BuffaloのUTM機能付き無線ルーターの採用が決定しました。
3.現地導入作業
ここからは、いよいよ現地での導入作業です。
UTM機器の設置場所を選定し、Wi-Fiのカバー範囲を最適化できる位置を調整しました。
電源やケーブル配線も整えます。
さらに、周囲の電波干渉や物理障害も考慮して、Wi-Fi6の性能が最大限に活かせるよう調整します。
以下の画像は、新・旧ルーターで通信速度を測定して比較したものです。
新しいルーターでは、大幅に通信速度が向上していることが分かります。
BuffaloのDDNSを利用し、VPN接続も設定しました。
リモートワーク利用者向けに、接続手順も案内して、導入作業は完了です。
4.導入後のモニタリングと改善
導入後は、リモートアクセスで利用者数や接続の安定性を定期的にモニタリングすることも大切です。
接続エラーや速度低下などの問題があった場合は、迅速に対応したうえでログとして記録します。
Wi-Fi利用状況も解析して、トラフィックの偏りが生じないよう負荷分散も実施しました。
また、UTM機能で外部からの脅威を分析し、フィルタリングルールやポリシーも適宜調整していきます。
さらに、今回導入したBuffaloのUTM機能付き無線ルーターでは「キキNavi」というリモート管理サービスを無料で利用できるのが特徴です。
Buffaloから提供されるファームウェア(ハードウェアを動かすためのソフトウェア)のアップデートも、このキキNaviを使って適用し、最新のセキュリティパッチを維持しておきます。
もちろん、株式会社ナリッシュさまからご意見やご要望も伺い、随時反映することで利便性も向上していきました。
UTM機能付き無線ルーターを導入するメリットとは
株式会社ナリッシュさまでは、UTM機能付き無線ルーターを導入したことでWi-Fi6に対応できたため、通信速度が向上してデータのアップロード・ダウンロードが速くなりました。
また、Buffalo独自のDDNSを利用することで、追加費用をかけずにリモートからのVPNアクセスも実現できました。
これまで使っていたプロバイダの固定IPプランは不要になっています。
コストは削減しつつ高いセキュリティ水準を実現でき、従業員が安心して業務に集中できる環境が整いました。
ただ、リモートアクセス用の設定情報が変更されたため、再度パソコンへのVPN設定を行う必要がありました。
こちらについては、事前にプロバイダから必要情報を確認しておいたため、効率的に設定作業を進められました。
BuffaloのUTM機能付き無線ルーターはソフトウェア型のUTMのため、従来の専用UTMやその後継機種と比べると速度はやや低下しますが、業務上は問題ないレベルだと言えます。
ネットワーク環境の改善ならコムデックにご相談ください
株式会社ナリッシュさまは、ネットワーク環境を見直したことで通信速度の向上やセキュリティの強化に成功されました。
今後は業務利用端末の一元管理や、電話機のクラウド化による電話応対の質向上にも取り組んで、ますますIT活用を強化していきたいとのことでした。
コムデックでは、お客さまのIT環境に関するあらゆるお悩みを解決する、IT環境サポートサービスをご提供しております。
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